コールセンターの業務効率化や自動化のために、AI対応システムの導入を検討している方へ。AIによる問い合わせ・対話の要約やFAQの自動作成といった機能の詳細や活用例と、おすすめのAIコールセンターシステムをご紹介します。
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コールセンターにおける代表的な課題として、「人手不足の常態化」「オペレーターの育成にかかるコストや負担の大きさ」などが挙げられます。これらの課題を解消するのが、AIによる業務の自動化・効率化です。特に最近は、生成AIの登場によって、自動化の適用領域が広がっています。
コールセンターにおけるAIを活用した自動化の例として、主に以下があります。
本記事では、特に①~④のAI機能について、具体的にご紹介します。なお、従来からAIの活用が進んでいた「⑤チャットボットでの自動応答」については「AIチャットボットのおすすめ16選。種類や選び方(一覧表付き)」から詳細をご覧いただけます。
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複数チャネルからの顧客問い合わせに対応する場合、「問い合わせ管理システム」を活用することで重複対応の回避や対応の効率化が図れます。
問い合わせ管理システムでは、「問い合わせの要約」や「回答支援」を主軸としてAIが活用されています。
「問い合わせの要約」とは、電話やメール、チャットからの問い合わせ内容をAIが分析し、要約・テキスト化する機能です。問い合わせ内容を短時間で把握できるため、応対記録として使えるほか、担当者を引き継ぐ際にも有効。
たとえば「Zendesk」では、問い合わせ内容を分析して自動的に分類し、最適なオペレーターに割り振ります。より適切な顧客対応が可能になると同時に、オペレーターの稼働状況をコントロールしやすくなります。
「回答支援」は、問い合わせ内容に適合する回答の自動作成や、FAQページへのサジェストを行う機能です。シナリオ機能に強みを持つ「ミライAI」の場合、AIが電話で問い合わせ内容を聞き取り、事前に設定したFAQに基づいて回答する「FAQシナリオ」機能を搭載。AIが回答できない場合は、有人対応に切り替えたり、折り返し対応にしたりできます。
以下は、問い合わせ対応をサポートするAI機能を搭載したシステムの一覧表です。
| システム名 | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| Zendesk | 世界で10万社以上が導入。自律型AIを搭載し、問い合わせ管理、FAQ、CTIなど包括的なサービスを提供 | 月額55ドル~/ID (Suite Teamプランを年払いした場合) |
| Service Cloud | Salesforce発のカスタマーサービス向けプラットフォーム。柔軟性に強みを持ち、多数のチャネルで顧客をサポート | 月額21,000円〜/ユーザー (Enterprise プランを年払いした場合) |
| Re:lation | 問い合わせ窓口を一元化し、情報の資産化、チーム対応の効率化を実現。テキストの自動生成、AI校正も可能 | 要問い合わせ |
| ミライAI | 電話対応に特化したクラウドPBX。利用シーンに合わせたシナリオと、豊富な機能で電話業務をDX化する | 月額30,000円、初期費用30,000円(PROプランの場合) |
| KARAKURI assist | 定型回答と生成回答でオペレーターを支援するAIエージェント。対応品質の均一化、新人の即戦力化に貢献 | 要問い合わせ |
チャットなどのテキストデータや、音声データの書き起こしを要約する機能があれば、業務やフィードバックの効率化、対話品質の向上が見込めます。SalesforceのようなCRM(顧客管理)ツールと連携して、要約内容を自動入力することも可能です。
たとえば、「MiiTel Phone」では、対話音声の自動要約を行い、「議題」や「重要なポイント」「今後取るべき方針」の項目に自動で整理し、議事録として保存可能。概要を短時間で把握できるので、報告や担当者の引き継ぎにも便利です。
また、「MooA」では、独自の音声認識技術を使って音声データから雑音や相づちを除去し、高品質な要約を実行。業務用途別の要約・意図抽出メニューも備えており、QAの作成や応対評価、リスク検知といった、ニーズに合わせた使い分けも可能です。
AIによる対話の自動要約に強みを持つシステムとして、以下が挙げられます。
| システム名 | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| MiiTel Phone | 音声解析AIを備えたIP電話サービス。通話を分析し、AIが改善提案を行うほか、議事録作成、対話の定量評価が可能 | 月額5,980円/ID、初期費用なし |
| MooA | 音声認識、対話要約生成などの機能を持つオペレーション支援サービス。PBXやボイスボットと連携し、業務全体を効率化 | 要問い合わせ |
| PKSHA Speech Insight | 高精度の音声認識で応対品質を可視化。対話のリアルタイムでのテキスト化と自動要約でACWを効率化する | 要問い合わせ |
適切な顧客対応や顧客満足度向上、クレーム削減のために活用できるのが、問い合わせの応対履歴や社内のマニュアルなどからFAQ記事を自動生成する機能です。企業内の膨大なナレッジを適切にFAQ化することで、属人化防止や新人教育の効率化、コスト削減にも貢献します。
たとえば、「Helpfeel」ではAzure OpenAIのAPIを活用したFAQ作成支援ツールを搭載。問い合わせメールやチャットなどのログ、短い単語やメモ書きなどを入力するだけで、FAQのタイトルと本文が自動生成できます。記事作成にかかる時間と手間を大幅に削減しながら、質の高いFAQに仕上げられます。
FAQの作成支援機能を搭載したシステムには、以下があります。
| システム名 | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| Helpfeel | 意図予測検索などを用いて社内外の自己解決力を上げるFAQシステム。ドラフト生成機能で質の高いFAQを簡単に作成 | 要問い合わせ |
| Knowledge Maker | 様々なデータをFAQ形式のフォーマットに変換できるAI 搭載型システム。FAQ作成やメンテナンスにかかる負荷を軽減 | 要問い合わせ |
AIが会話内容を音声認識し、適切な回答を提供する機能を使えば、顧客を待たせることなく一次受付が可能。問い合わせの円滑化を促しながら、オペレーターの業務負荷を大幅に低減します。コールセンターはもちろん、飲食店などの予約受付やアルバイトの応募受付、企業の支払い催促や納期の確認などにも活用可能です。
「AI電話自動応答サービス」に特化したサービスについて詳細を知りたい方は、「AI電話自動応答サービス13選!タイプ分けして選ぶポイントを紹介」をご参照ください。
ここからは、上記で解説した①〜③の機能別に、おすすめのAIコールセンターシステムをご紹介します。まずは、問い合わせの要約や回答支援に強みを持つシステムから。
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(出所:Zendesk公式Webサイト)
コールセンターに必要な機能を包括的に備えた、世界で10万社以上の導入実績を持つコールセンターシステム。問い合わせ管理・FAQ・CTI・チャットボットといったサービスを提供する。
AI機能を使った問い合わせの自動分類や担当者への割り振り、問い合わせ内容の要約、回答の提案といった、オペレーター支援機能が豊富にそろう。AIがヘルプ記事の生成や管理まで行うため、手間をかけずにコンテンツを充実させられるのも強み。
有料プラン4種のうち、AI機能を利用できるのは「Suite Team」以上の3プラン。
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(出所:Service Cloud公式Webサイト)
柔軟な対応力に強みを持つ、カスタマーサービス用プラットフォーム。問い合わせ管理に加え、電話やビデオ通話、チャット、メール、ソーシャルメディア、アプリなど様々なチャネルを活用して顧客サポートを実施する。
顧客とのやり取りをAIが分析し、リアルタイムで返信内容を生成するほか、問い合わせ内容の分類やよくある質問などの生成に対応。オペレーターの負担を軽減しながら効率よく顧客へのサービスを提供する。国外向けのサービスを展開する企業向けの機能として、多言語ボットも搭載。
有料プラン5種のうち、中間プランの「Enterprise」プラン以上でカスタマーサービス向けAIを提供。より高機能なAIを求める場合は、最上位プランの「Agentforce 1 Service」がおすすめ。
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(出所:Re:lation公式Webサイト)
煩雑になりがちな複数の問い合わせ窓口を一元管理し、チーム共有を実現する顧客対応クラウド。メール、電話、チャット、SMS、LINEなど多様なチャネルからの情報を、一画面に集約し複数ユーザーで共有・管理できる。
顧客に伝えたい内容を入力するだけで、AIがメールの文面を作成。加えてAI校正が文章の二重敬語や誤字・脱字を検出するため、メール作成にかかる時間を短縮できる。使うほどにAIの学習が進み、過去の回答を踏まえた最適な定型文の提示や、前任者とのやりとりの要約などが可能になり、業務の大幅な効率化が実現する。
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(出所:ミライAI公式Webサイト)
AIによる高度な自動応答機能を搭載したクラウドPBXシステム。自然な会話で顧客対応を行いながら、担当者の負担軽減と顧客満足度向上を両立。状況に合わせて柔軟にカスタマイズ可能な「シナリオ」機能では、代表電話の取次ぎ、折り返し対応、FAQ対応などのシナリオを、GUIベースで簡単に設定できる。通話内容の文字起こし機能や録音データの保存機能は、応対品質の分析やオペレーターの教育に役立てられる。
複数のAIオペレーターが同時に応答できるため、顧客を待たせることなくスムーズな対応が可能。AIの音声は7種類から、企業のイメージに合わせて設定できる。LINEやSlackなどの外部システムとも連携でき、コールセンター業務をトータルで効率化する。
企業規模や機能に応じて、AI対応の有料プラン3種を用意。下位・中間プランの「START」「BASIC」プランは初期費用が不要。
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(出所:KARAKURI assist公式Webサイト)
定型文とAIを活用し、メール対応業務の生産性と品質の向上を実現するオペレーター支援ツール。作成した定型文をシステム上で共有して、誰でも簡単に良質な文章を引用できる環境を構築。オペレーターのスキルに左右されない、均質な問い合わせ対応を実現する。
AIによるメールの自動校閲のほか、OpenAI社のGPT-4を活用した文章生成に対応。問い合わせ内容の要約や、返信文の一部自動作成といった機能を搭載し、定型文と組み合わせることでメール対応時間の短縮や、応対品質の向上など、多様なシーンで活用できる。一定の業務知識があれば、新人オペレーターの即戦力化も見込める。
続いて、対話の自動要約に長けたAIコールセンターシステムを紹介します。
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(出所:MiiTel Phone公式Webサイト)
音声解析AIを備えたIP電話サービス。電話の自動録音、文字起こし、着信先の振り分けや音声案内、スマホアプリによる電話番号利用といった機能を搭載。通話品質のスコアリングもできるため、コールセンターだけでなく営業活動にも利用されている。
録音された会話はAIが文字起こしや要約、内容の解析を行い、対話品質を可視化。音声から話者の感情を認識する機能を活用すれば、より的確なフィードバックや、電話応対の品質向上も見込める。あらかじめ登録したキーワードをもとに、キラーワードやNGワードの検出、会話速度やラリー回数、かぶせ率などの定量評価も可能。1IDから、1カ月単位での契約に対応している。
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(出所:MooA公式Webサイト)
生成AIや独自のAI技術により、オペレーターの応対業務の負荷を軽減し、応対業務全体の効率化と自己解決率の向上を促進するオペレーション支援サービス。
電話といった音声での応対履歴の要約を自動生成する「VoiceSummarize」機能を搭載。同社が提供するMOBI VOICE(モビボイス®)をはじめ、ボイスボットと連携することで対応履歴を転送して有人オペレーターに引き継げる。そのほか、テキストでの応対履歴の要約を自動生成する「TextSummarize」や、通話録音データからVoC・FAQを抽出する「VoiceRefiner/TextRefiner」などの機能も備えている。
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(出所:PKSHA Speech Insight公式Webサイト)
独自開発の音響モデル・言語モデルを組み合わせた高精度の書き起こしが特徴の、AI音声書き起こし・コール分析システム。顧客との対話をAIがリアルタイムでテキスト化し、要約を自動作成することで、顧客対応の品質を向上。対応履歴をそのままCRMに登録できるため、アフターコールワークにかかる時間を大幅に短縮できる。
シームレスなFAQ検索機能をはじめ、応対品質評価、モニタリングやSVへの円滑なエスカレーションといった機能も搭載。今後はVoC分析などのデータ構築につながる録音ファイルのインポート機能も実装する見込み。
最後に、FAQ記事の自動作成が可能なシステムを紹介します。
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(出所:Helpfeel公式Webサイト)
利用者の様々な問い合わせ表現に対応できる、特許技術「意図予測検索」を搭載した検索SaaS。FAQサイトの検索性能を向上させ、問い合わせ件数を削減する。利用者の問い合わせに対して、疑問の解決につながるFAQページを自動で案内。顧客の自己解決率を上げることで、電話やメールに対応するオペレーターの負担削減を実現する。
Azure OpenAIのAPIを活用したFAQ作成支援ツール「Helpfeel Generative Writer」を搭載しており、顧客からの問い合わせメール、自社からの返信、チャットの履歴からFAQのタイトルと本文を自動生成。短い単語やメモだけでも読みやすい文章を生成できることから、記事作成時間を50%削減した事例も。
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(出所:Knowledge Maker公式Webサイト)
AI技術を活用して、メールやチャットデータ、マニュアル、製品カタログといった様々なデータから、FAQを自動作成するサービス。対話行為分類、自然言語推論、共起単語分類など、複数の機械学習のモデルを並列に実装しており、様々なフォーマットからFAQを作成できる。
幅広いテキストデータをナレッジとして活用できるのが大きな特徴。複雑な構成のマニュアルや製品カタログでも、AIが文章を解析して「Q」と「A」に分類する。カスタマーサービスだけでなく、社内の問い合わせ対応を行う情報システム部や、人事総務部といった社内問い合わせ業務の多い部署でも活用されている。
コールセンターにまつわる業務を自動化・効率化するAIの機能と、それを搭載したおすすめのシステムをご紹介しました。AIを活用することで、コールセンターにおいて課題となりがちな「人手不足の常態化」「オペレーターの育成にかかるコストや負担の大きさ」の解消が見込めます。
コールセンターにおけるAIを活用した自動化の例と、特徴的な機能を持つおすすめのシステムは以下の通りです。
AI機能を活用すれば多くの業務を自動化でき、オペレーターの就業環境が向上することから、離職率の改善も期待できます。この機会に、AI機能の導入を検討してみてください。
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