最終更新日:2019-03-30
AIの活用が勤怠管理システムでも急速に進んでいます。いますぐ使うべきものから、将来的に導入を検討すべきものまで、どこでAIが活用されているか、技術とサービス名を挙げてご紹介します。
勤怠管理システムに関連する領域では、以下の4つの目的でAIの活用が進み始めています。
いずれも人事担当者だけでなく、従業員側にとってもメリットがあり、特にデータの活用や課題の発見においては過重労働の防止など、労務管理の観点から見ても有効と言えます。
4つの目的に沿って、提供サービスと共に順番に見ていきましょう。
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AIの識別機能を活用して、出退勤の打刻方法の多様化が進められています。従来の勤怠打刻で課題となる、なりすましや代理打刻といった不正利用を防止したり、ICカード発行・再発行(忘れ、紛失、盗難)にかかる運用コストを削減したりするといった効果があります。また、従業員の毎日の打刻作業が簡略化され、打刻に伴う手間や時間が少しずつ削減されます。
AIの識別機能とは、画像や音声を認識すること、その認識した内容によって何かを検知・予知したりすること、認識したものがAなのかBなのか仕分けすること、などを指します。身近な例を挙げるとすれば、スマートスピーカーやiPhoneのSiri(音声認識)、カメラでゴミを見つけるお掃除ロボットや人を見つけるエアコン(画像認識)などがあります。車や人・物を画像認識して危険を察知する自動車の自動運転機能や、クレジットカード不正使用を検知する機能なども挙げられ、識別機能はAIの代表的な機能の一つです。
このような識別機能を、勤怠管理システムの出退勤の打刻方法として利用しているケースを、3種類ご紹介します。
スマホやタブレット、PC内蔵カメラで撮影し、AIが記憶した顔データと照合し、本人確認を行って出退勤時刻を記録します。ICカードやタイムレコーダーなどの打刻専用機器を用意する必要なく、クラウド上で管理できるため、初期費用が少なく、省スペースでのスタートが可能です。
打刻だけでなく、中には笑顔で撮影し、笑顔の表情の評価を人事戦略面で活用するケースもあります。
スマートスピーカーに、おはよう(出勤)、ばいばい(退勤)、お昼にいってくる(休憩開始)と話しかけることで勤怠情報を記録できます。
スマホやPCを利用し、タイムカードの代わりにAIチャットボットとの対話形式で出退勤時刻を記録します。チャットボットはAI搭載で学習するため、定型の質問にただ同じ回答をするだけでなく、パターンを覚えたり、入力内容に多少の違いがあったりしても対応できます。打刻を忘れないようにリマインド機能もあります。SNSのようにスマホ画面でスタンプを押すだけで、時刻と場所を記録されるといった手軽さが売りです。
前項同様に、AIチャットボットの活用例です。今まで人事担当者へ電話やメールで問い合わせていた休暇や諸制度の申請方法等、人事に関する質問を、スマホやPCを利用し、対話形式でAIチャットボットが回答を行います。従来型の簡易的なチャットボットのように定型の質問にただ同じ回答をするだけでなく、AI搭載で学習するため、パターンを覚えて精度が上がるうえ、話し言葉や入力内容に多少の違いがあった場合でも、ある程度柔軟かつ複雑に対応できます。
人事担当者は個別の電話対応に追われることが減り、従業員は即時的に回答が得られるため、双方にとって業務効率化につながると言えます。
次にAIによる勤怠管理データの活用例をご紹介します。AIを使ってデータ作成するタイプ、勤怠管理システムで集約されたデータをAIが活用するタイプ、など利用場面は様々です。
店舗や工場など、シフト勤務者が主な割合を占める職場では、各従業員から提出された希望シフトを管理者が組み合わせ、不足する時間帯は誰かにヘルプを要請、重複するところは誰かを断る、といった細やかな調整が必要です。この作業には時間がかかる上、各スタッフの能力の把握も必要なため、管理者にとってはかなりのウェイトを占める業務です。
これらの作業においてAIを活用することで、不足箇所・重複箇所の調整を自動で行えるようにしたのがAIによるシフト作成です。
メリットは管理者の手間の削減だけでなく、無駄が減り人によるばらつきがなくなるため、適正な人件費、予実管理に役立つといえます。また独自のアルゴリズムで使用を重ねるごとにシフト作成の精度が上がるので、使えば使うほど業務効率化につなげることができます。
異動に伴う複雑な変更を給与に反映させるにあたり、一つ一つ給与システムに登録しなくてはならないため、大企業だとかなりのボリュームとなります。これをAIを活用することで自動的に登録させる仕組みです。利用によって人事担当者の作業がかなり削減されます。
勤怠情報から給与への紐付けは、AIを使用せずとも従来の勤怠管理システムと給与システムの連携によって可能でしたが、より複雑化したデータ連携はAIの活用が必須です。まだ実施例は多くありませんが、今後増えていく機能でしょう。
人事担当者が行うPC操作をAIに学習させ、手作業を省く方法です。AI搭載RPAツールを利用して行います。これは勤怠管理システム内に搭載された機能ではないため、勤怠管理に限った使い方ではありません。AI搭載RPAツールは使い方によっては無限の可能性があるといえます。
具体的に言えば、エクセルでの入力・集計・データ比較作業、メールソフトでのメール送信、ウェブブラウザでのウェブ検索、他ソフトでの抽出結果の集計、など、PC内の複数のソフトにまたがって操作を記録することでAIが処理を実行します。
ボタンを登録するだけのロボットと違い、AIを使って操作方法を学習させるので、例えば処理途中で関係ない通知ウインドウが表示されても「無関係」であると判断でき、人間のやる操作に近いといえます。
例えば、勤怠管理システムで集計し、出力したCSVデータをエクセル表に加工、残業時間の多い順に並び替えたり、部署ごとに合計したり、平均値を出したりした後、あらかじめ設定しておいた各部長+経営陣のメールアドレスに自動送信、などといった操作が、一度学習させてしまえば、全て自動でできるようになります。
AIを活用することにより、過重労働など労働時間管理における問題点を早期発見し、退職やトラブルを未然に防止することに役立てることも可能です。
その際に利用するのはAIの「分析・予測」機能です。これはあらかじめ人間が考えた何百通りもの予想を手作業で設定し、どれにあてはまるか、という従来の分析方法とは違い、あくまでもAIがビッグデータから判断する機能です。学習機能を持ち、データを蓄積することでどんどん精度が上がっていくのも特徴です。
この機能を生かした勤怠管理における課題発見は、現在は以下の2種類が利用されています。
勤怠管理システムに蓄積された勤怠情報や、過重労働、問題行動をAIが分析し、ストレスの多い従業員がいた場合管理者にアラートを出したり、退職確率を予測して算出したりする機能です。退職を未然に防ぐ対策としてはもちろん、離職率の低下につながる方法、メンタル面の管理手段として注目されています。
残業時間数の算出だけなら勤怠管理システムで誰でもチェックすることができますが、この機能では人事情報(勤務地、所属)、従業員アンケートなどをもAIが分析し、ストレスケアが必要な従業員を予測し、ストレス状況を可視化することが可能です。
最後にご紹介するのは、直接的な勤怠管理ではないですが、オフィス以外で勤務する働き方を後押しするAIの活用方法です。
オフィス以外の場所で勤務するメンバーの居場所、業務量、スケジュールを可視化する、マネージャー向け機能を利用し、メンバーが予定と違う行動をしたらAIで検知してすぐに表示することが可能です。テレワーク、フリーアドレス、サテライトオフィス、在宅、などはすぐに連絡が取れない、業務量や内容が見えにくい、という不満を解消し、働き方改革の推進をサポートする機能です。
管理者側としては便利ですが、メンバーには常にマネージャーに監視されているような感覚を与えてしまったり、予定外の行動をするたびにこまめにアラートがあると面倒であったりもするので、双方が気持ちよく使えるような設定の仕方がポイントになります。
勤怠管理の場面でAIを活用し、業務効率化やストレスケア対策、働き方改革の推進などにつながる例を見てきました。ここ1,2年で発表された機能が多いため、まだまだ発展していく分野と考えて間違いないでしょう。
勤怠管理システムにデフォルトで入っていてそのまま使える機能もありますが、勤怠管理システムの別料金オプションや、勤怠管理システムと連携させる別システムの場合もあり、今は費用の面でも各社大きく違います。搭載しているAIエンジンの性能によって、識別や分析の精度、そしてそこから得られる効果にもばらつきがあるのも事実です。
勤怠管理システムの関連領域ではまだまだAIの使い始めの段階なので、今後もさらなる用途の拡大が期待されます。
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