法人向けIT製品の比較・選定を支援する情報メディア「アスピック」の編集部。 SaaSや業務システムを中心に、バックオフィス・営業・人事・マーケティングなど幅広い領域のIT製品を調査・比較し、導入検討に役立つ情報を発信している。 各サービスの機能や料金、導入実績などの公開情報をもとに、ユーザー視点でのわかりやすい整理を重視してコンテンツを制作。また、実際の利用シーンや業務課題を踏まえ、企業のIT活用による業務効率化や課題解決につながる情報提供を行っている。
セキュリティ・ポリシーに準拠した、企業向けのクラウド型ファイル共有サービスを導入したい方へ。情報システム部門も納得できる高セキュリティなサービスの選び方やチェックポイント、おすすめのサービスについて紹介します。
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ファイル共有サービスとは、個人や組織がWeb上のセキュアなストレージ空間にファイルを保存し、共有・共同編集できるサービスです。PCやスマホ、タブレットなど、デバイスを問わずどこからでも最新のファイルにアクセスできるため、リモートワークや外出先、拠点間での情報共有をスムーズに行えます。
暗号化通信や2要素認証、詳細なアクセス権限制御に加え、送信後のダウンロード停止といった機能を備え、誤送信や情報漏えいを防止。サービスによっては、チャット機能やリアクション機能など、複数人によるリアルタイムの共同編集を支援する機能も搭載しています。
ファイル共有サービスには、ファイルの共有・共同作業を支援するための様々な機能が備わっています。ここでは、その代表的な機能を紹介します。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| ファイル・フォルダ共有 | 社内メンバーや社外の取引先に対し、閲覧・編集・コメントなどの権限を設定した上でフォルダやファイルを共有。特定の関係者のみがアクセスできる専用領域の構築も可能だ |
| ファイル保存・自動バックアップ | インターネット上のストレージにデータを自動保存する機能。デバイスの紛失や故障時にも、別の端末から即座にデータへアクセスできる |
| リアルタイム共同編集 | 1つのファイルを複数人で同時に編集できる。変更内容は即座に同期・保存されるため、メールなどでの頻繁なやり取りや、ほかのメンバーによる上書き保存を待つ時間を削減可能 |
| 共有リンクの発行 | パスワードや有効期限、ダウンロード回数制限を設定した専用URLを発行。受信側にアカウントを発行せずに、大容量ファイルを安全に受け渡しできる |
| アクセス権限管理 | ユーザーやグループごとに、フォルダへのアクセス権限(管理者、書き込み、読み取り専用など)を制御。組織の役割に応じたセキュアな情報管理を実現する |
| 世代管理(バージョン管理)・復元 | ファイルの上書き履歴を自動で保存。誤操作による削除や上書きミス、更にはランサムウェアの攻撃を受けた際にも、過去の正常なデータを復元できる |
| AIアシスタント | AIによる内容の要約や質問への回答、機密情報の自動ラベル付けなどを行う機能。全文検索や、ユーザーの行動履歴に基づいた関連ファイルの提示により、必要な情報への迅速なアクセスを支援する |
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ファイル共有サービスは主に4つのタイプに分けられます。目的や自社の規模によって適したサービスが異なるため、想定している運用に合ったサービスを選びましょう。
低コストながらも、ファイル共有に必要な一通りの機能を備えたタイプ。ユーザー数無制限の料金体系を採用しているサービスが多く、従業員の増加に伴う追加コストを気にせず運用できます。
たとえば「コワークストレージ」は、利用人数20名、容量2TBまでなら月額13,000円から利用可能。エクスプローラー画面でのファイル操作、スマホでの利用、シングルサインオン連携などに対応しており、ビジネス用途として十分な機能を備えています。
オンプレミス環境のファイルサーバーをそのままクラウドへ移行したように、スムーズに利用できるタイプ。権限設定やログ管理機能が統合されており、組織のガバナンス強化と業務効率化を両立しやすいため、数百名規模の企業でも導入できます。
たとえば「セキュアSAMBA」のエンタープライズプランは、ユーザー数無制限で30TBのストレージを提供。IPアドレス制限や端末認証、2要素認証といったアクセス制御に加え、無期限のログ保管にも対応しているため、内部監査やセキュリティ対策を重視する企業に向いています。
すでに社内でGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を導入している場合は、追加料金不要の「Google Drive」や「OneDrive」を社内向けのファイル共有サービスとして利用するのがおすすめ。
ただし、「多段階認証を行いたい」「Web画面とは別のエクスプローラー画面で利用したい」といったニーズには対応できないため、注意が必要です。
大容量データの送受信や機密情報の受け渡しを、社外関係者と安全に行いたい場合に適したタイプ。ファイル送信の取り消しなど、安全にファイルを転送するための機能が豊富なサービスが該当します。
たとえば「クリプト便」は、金融機関でも採用される高い堅牢性を持ち、上長承認機能や最大10GBまでの大容量送付に対応しています。また、「GigaCC ASP」は、国産サービスとして国内の商習慣に合わせたガバナンス機能を備え、取引先ごとに権限を設定した共有フォルダーや、アカウントを持たない相手からのデータ収集も容易に行えます。
| サービス名 | 課金方式 | 料金例 | エクスプローラー/Finderビュー | ファイル共同編集 | ファイル共有リンク発行 | ファイル世代管理 | ファイル操作ログ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| コワークストレージ | ユーザー+容量課金 | 月額13,000円/20ID(ミドルプランの場合、2TB) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 使えるファイル箱 | 容量課金 | 月額23,200円(スタンダード/年間契約の場合、ユーザー数無制限・1TB) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| セキュアSAMBA | 月額35,000円(ビジネスプランの場合、ユーザー数無制限・500GB) | ○ | - | ○ | ○ | ○ | |
| Box | ユーザー課金 | 月額1,800円/ID(容量無制限)※3IDから利用可能 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Everidays | 容量課金 | 月額22,500円(プロフェッショナルプラン/年払いの場合、ユーザー数無制限・1TB〜) | ○ | - | ○ | - | - |
| Fileforce® | 月額10万8,000円(Unlimited-3プランの場合、ユーザー数無制限・3TB) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| Fleekdrive | ユーザー+容量課金 | 月額1,800円/ID(200GB)※10IDから利用可能 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| Google Drive | ユーザー課金 | 月額1,600円/ID(2TB) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| OneDrive | ユーザー+容量課金 | 月額1,874円/ID(Microsoft 365 Business Standardの場合/年払い、300IDまで・1TB) | ○ | ○ | ○ | ○ | - |
| GigaCC ASP | ユーザー課金 | 月額37,000円/10ID | - | △ | ○ | - | ○ |
| クリプト便 | 月額900円/ID(100ID、月1,000通まで・20MB) | - | - | ○ | - | ○ | |
| Kozutumi | ユーザー+容量課金 | 月額24,000円/400ID(月間100GBまで) | - | - | ○ | △ | ○ |
※◯…対応あり、✕…対応なし、△…一部対応、-…LPに情報なし
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(出所:コワークストレージ公式Webサイト)
使いやすさと信頼性を両立した法人向けクラウドストレージ。PC上でフォルダを管理するように操作でき、安全にファイルへのアクセスが可能だ。ミドルプランでも2TBの容量を提供しており、追加購入による拡張にも対応。テレワークや営業先での業務効率向上に寄与する。
データは国内最高水準のセキュリティ環境で保管され、通信・保管時の暗号化やISO規格の取得など保護体制も充実。スキャンした文書の直接保存や、AIによるファイル解析・整理を行う「スマートフォルダ機能」により、既存文書のペーパーレス化も実現できる。
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(出所:使えるファイル箱公式Webサイト)
ユーザー数無制限の中小企業向けクラウドストレージ。WindowsのエクスプローラーやMacのFinderと同じ感覚で扱えるシンプル設計を採用しており、使い慣れたフォルダー操作でデータのアップロードや共有が可能だ。
クリック一つで発行できる共有リンクや、取引先ごとに権限を設定できる共有フォルダーにより、社内外との円滑な連携を実現。また、最大999世代までの「世代管理機能」を備えており、過去のデータを即座に復元できる。誤操作による削除や上書きミスに加え、ランサムウェア対策としても有用だ。
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(出所:セキュアSAMBA公式Webサイト)
中小企業を中心に8,000社以上の導入実績を持つ、国産のクラウドストレージ。データ容量を追加しない限り、利用ユーザーや拠点が増えても月額料金が変わらないのが特徴だ。フォルダ構成がツリー状で管理しやすく、部署や取引先ごとのファイル整理も容易に行える。
Windowsのエクスプローラーと同様の感覚で扱えるUIを備え、ドラッグ&ドロップ操作でび直感的なファイル保存・共有が可能。サービスを導入していない取引先にも、パスワードや有効期限を設定した「ダウンロードリンク」を発行するだけで安全にファイルを送付でき、社内外での円滑な情報連携を実現する。
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(出所:Box公式Webサイト)
DX時代のコンテンツプラットフォームとして、社内外への円滑なファイル共有を実現するクラウドストレージ。編集、レビュー、タスクの割り当てといった作業をサービス内で完結させられる一貫性が魅力。加えて、Microsoft 365やGoogle Workspace、Slack、Zoomなど1,500以上の主要ツールとシームレスに統合できる。
また、複数のユーザーのコラボレーションを促進する「Box Canvas」や「Box Notes」といったツールを提供。互いの編集内容やコメントをリアルタイムで把握でき、複数名での提案書作成や分析業務の効率化に寄与する。
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(出所:Everidays公式Webサイト)
中小企業から官公庁まで1,000社以上の組織で導入されている、ユーザー数無制限のクラウドストレージ。誰でも直感的に使えるインターフェースにより、導入時の教育コストも最小限に抑えられる。
SmartHRと連携する「Everidays for SmartHR」により、すべての従業員がクラウドストレージへアクセス可能に。社内ポータルサイトがない組織でも、全従業員に向けた情報の集約と共有がスムーズになる。また、「公開モード」を活用すれば、社外の相手にファイルをダウンロードさせることなく「見せるだけ」の共有も行え、情報漏えいリスクを抑えたセキュアな連携を実現する。
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(出所:Fileforce®公式Webサイト)
オンプレミス環境をそのままクラウドへ移行できる、ユーザー数無制限の法人向けクラウドストレージ。WindowsエクスプローラーやMacのFinderから直接操作できる「Fileforceドライブ」により、大容量ファイルもローカル環境のような快適さで扱える。
Microsoft 365と連携した「オンライン編集・共同編集」機能を搭載。Webブラウザ上でファイルを直接編集でき、複数人での同時作業もリアルタイムに反映される。更に、AIを活用した高精度な検索機能「Intellisearch™」や、ファイルを起点に非定型業務の手順を効率化する「TaskFlow™」など、情報資産を有効活用するための先進的な機能も備えている。
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(出所:Fleekdrive公式Webサイト)
世界190カ国以上で導入実績を持つ企業向けオンラインストレージ。単なるファイルの保管場所にとどまらず、チームの生産性を高めるための機能が充実しているのが特徴だ。
最大50名まで参加できる「リアルタイム共同編集」や、ファイルごとにメンションやスタンプで意見交換できる「ファイルチャット」により、メールの往復回数を削減。更に、「業務の自動化(スマートルール)」機能を使えば、ファイルのアップロードに合わせた通知や、上長への承認、取引先への共有といったルーティン作業を自動実行できる。モバイル端末からのアクセスをセキュアに管理できるというメリットも。
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(出所:Google Drive公式Webサイト)
シームレスな共同編集と、AIによる作業効率化を実現するクラウドストレージ。Google ドキュメントやスプレッドシート、Microsoft Officeファイルなど100種類以上のファイル形式に対応しており、あらゆるデータをリアルタイムで共同編集できる。
「Gemini」のサポートによって、膨大な資料から必要な情報を要約したり、引用元を明記した回答を提示したりできるなど、資料の確認・作成のかかる工数を削減。モバイルアプリを使えば、領収書などの紙資料を検索可能なPDFとして保存できるほか、Gmailの添付ファイルも直接保存も可能だ。Google Workspace内の各ツールと連携した効率的なワークフロー構築にも強みを持つ。
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(出所:OneDrive公式Webサイト)
Microsoft 365との密接な連携により、チームの生産性を最大化するクラウドストレージ。WordやExcel、PowerPointなどのドキュメントを、場所やデバイスを問わずリアルタイムで編集できる。ファイルに加えた変更はリアルタイムですべてのデバイスへ反映されるため、チームでの共同作業が簡便になる。
また、AIアシスタント「Copilot」により、ファイルを開く前の内容要約や複数の資料比較といった作業が可能に。Microsoft 365のサブスクリプションと組み合わせることで、オフライン環境でもファイルにアクセスできるようになり、オンラインに復帰したタイミングで変更内容がすべてのデバイスに同期される。
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(出所:GigaCC ASP公式Webサイト)
安全性と使いやすさを両立した国産の企業間ファイル転送・共有サービス。「ファイル送信」「ファイル共有」「共有ノート」の3つの機能がオールインワンで提供されており、業務ごとに複数のツールを使い分ける手間を解消する。
上長承認(ワークフロー)や送信先制限、IPアドレス制限、詳細な履歴ログ管理など、企業のガバナンスに合わせた柔軟なセキュリティ設定が可能。加えて、海外とのファイル送受信経路の最適化や、アカウント発行不要でのデータ収集システム構築など、複雑なビジネスシーンの課題解決にも対応している。
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(出所:クリプト便公式Webサイト)
20年以上の実績を誇る法人向けファイル転送・共有サービス。金融機関をはじめ、極めて高い機密性が求められる業界でデファクトスタンダードとして採用されており、セキュリティ事故の主因である「人的要因」を最小化する設計が特徴だ。
宛先を間違えた際にダウンロードを即時停止できる「送信取消」や、上長の承認を経てから送信される「承認機能」を備え、誤送信による情報漏えいリスクを最小限に抑制。メールソフトのような親しみやすいUIで、現場へのスムーズな定着が期待できる。
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(出所:Kozutumi公式Webサイト)
安全なファイル送信と書類送付業務の効率化を実現するファイル転送プラットフォーム。パスワード別送の手間をかけずに、誰でもワンクリックで安全にファイルを送信できる。
操作ミスを減らす「送信中止機能」を標準搭載。相手のダウンロード前であれば即座にキャンセルできるため、誤送信による情報漏えいリスクを低減できる。送受信履歴は最大10年間保管でき、タイムスタンプによる内容証明も備えているため、監査対応やトラブル時の証拠保全にも役立つ。
本記事では、ファイル共有サービスの基本的な機能や導入のメリット、自社の規模に合わせた選び方について解説しました。
テレワークの普及やセキュリティリスクへの意識が高まるなか、物理的なサーバー(NAS)運用からクラウドストレージへの移行は、業務効率と安全性を両立させるうえで効果的です。ファイル共有サービスを導入すれば、大容量データのスムーズな受け渡しが可能になるだけでなく、リアルタイムの共同編集や高度なアクセス管理によって、チームの生産性向上が期待できます。
サービスを選ぶ際は、自社の利用目的や組織の規模に応じて、以下のタイプから最適なものを見極めましょう。
ファイル共有サービスは単なるファイル保管にとどまらず、企業のガバナンス強化や、DX推進に直結する機能も備えています。ぜひ本記事を参考に、自社のビジネススタイルに適したサービスを見つけてみてください。
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