カルテ作成や電子カルテ入力作業の負担を減らしたいと考えている、病院・クリニックの院長や医師の方へ。カルテ自動作成サービスを利用する際の流れやサービスのタイプ、選ぶポイントなどについておすすめサービスと併せて紹介します。
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カルテ自動作成サービスとは、生成AIと音声認識技術を活用し、医師と患者の会話からカルテを自動作成するツールです。記録業務の効率化と、医師の業務負担軽減に寄与します。
AIが診察中の会話をリアルタイムで文字起こししたのち、診療に必要な要点を抽出・整理して要約文を作成。医療分野に特化した音声認識エンジンが標準搭載されていることから、疾患名や薬剤名の誤りが少ないだけでなく、SOAP形式での記載にも対応しているのが特徴です。
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選ぶサービスによって多少異なりますが、カルテ自動作成サービスを利用する際の主な流れは以下のとおりです。
| 1.事前準備 | インターネットに接続できるPCと集音マイクを準備し、システムを立ち上げておく。ノートPCの場合、内蔵マイクも利用できるが、より正確に録音するためには外付けマイクが推奨される |
|---|---|
| 2.患者への説明・同意の取得 | 患者や家族に「AI音声入力を用いて会話を録音すること」を説明し、同意を得たうえでシステムを利用する。受付や問診時など、診察前に同意を得ておくことも可能 |
| 3.録音・音声入力の開始 | ツール内の録音ボタンを押し、音声入力を開始。マイクに向かって話す必要はなく、普段どおり診察を終えたら終了ボタンを押して録音を終了する |
| 4.会話の文字起こし | AIが、診察中の会話をリアルタイムで文字起こし。大量のデータの中から疾患名や薬剤名が正確に照合・入力される |
| 5.AIによる要点抽出・カルテ形式への自動要約 | 文字起こしされた文章をAIが分析し、重要なポイントや情報を自動で抽出したうえで最適な文章に要約する。また、カルテの一般的な記載方法であるSOAP形式に適した文章の自動生成も可能 |
| 6.医師やほかスタッフによる内容確認 | 生成した文章を医師やクラークが確認する。AIが生成した文章であっても、最終責任は医師が負うことになるため、注意深くチェックする必要がある |
| 7.電子カルテへの転記 | 確認した内容を、電子カルテへ転記する。転記方法は、コピー&ペーストやAPI連携によるワンクリックなど、システムによって様々 |
カルテ自動作成サービスを選ぶ際は、以下の3つのポイントに着目しましょう。
音声認識の精度が向上しているとはいえ、AIが専門用語を認識しきれず誤字や脱字が生じる可能性はゼロとは言えません。そうしたトラブルを避けるためにも、精度を改善する仕組みがあるサービスを選ぶと安心です。
たとえば「medimo」は、医療用語を正確に認識させるために独自開発したAIを搭載。疾患名や薬剤名、実際の診療音声をAIに繰り返し学習させることで、高精度な文字起こしを実現しています。
音声入力が一般的ですが、メモした内容をカルテに合わせて記載したい、場面に応じて音声入力とテキスト入力を切り替えたいといった要望がある場合は、多様な入力方式に柔軟に対応できるサービスがおすすめです。
たとえば「ヘルステックONE byGMO」は、音声入力のほかに、テキスト入力からのカルテ作成が可能。デフォルトで3種類のプロンプトテンプレートが用意されており、診察時のメモ書きや過去カルテからの書き起こしなどからも手軽にカルテを作成できます。
カルテの自動作成だけでなく、必要に応じて患者との会話記録を見返したいという場合は、振り返り機能が搭載されたサービスが便利です。
たとえば「kanaVo」では、診察ごとの音声データを保存することで、振り返りが容易に。過去の診察内容が日付やキーワードから瞬時に検索でき、前回からの変化や定期薬の確認はもちろん、説明があったかどうかをめぐる患者とのトラブル回避にも役立ちます。
カルテ自動作成サービスには、以下の4つのタイプがあります。先程の3つのポイントに加えて、比較時の参考にしてください。
カルテ作成業務の効率化に特化したタイプ。本来であれば電子カルテに手入力する部分を、音声認識技術で文字起こし・要約することで、時間と手間を削減したい場合に最適です。
たとえば「SpeechER」は、独自開発の医療辞書を搭載。診察における会話の文脈や利用シーンをもとに、医療用語や略語といった医療現場ならではの言い回しを正確に変換します。
医師のカルテ記入に加え、看護師の看護記録や回診記録、看護サマリーの作成といった業務を包括的に効率化したい場合におすすめのタイプ。
たとえば「OPTiM AI ホスピタル」は、医師のカルテ記入のほか、診療情報提供書や主治医意見書、看護サマリー作成を支援する機能を搭載。また、AI要約機能を活用すれば、カンファレンスや院内ミーティングの議事録も手軽に作成できます。
電子カルテシステムの中に、カルテ自動作成機能が搭載されているタイプ。カルテ作成作業を効率化したい場合だけでなく、電子カルテシステムの新規導入やリプレイスを検討している場合にも選択肢となります。
たとえば自由診療クリニック支援システムの「ClinicHub」は、電子カルテに加え、予約管理や外部メディア連携機能を搭載。ワンクリックで診察中の会話を録音・AI要約できるのはもちろん、AIが24時間365日電話業務にも対応し、予約機会損失の防止にも役立ちます。
また、中には「Opt.one3」のように、歯科における業務の効率化に特化したカルテ自動作成サービスもあります。
カルテの作成業務に限らず、病院やクリニックにおける様々な業務をまとめて効率化できるタイプ。
たとえば「ヘルステックONE byGMO」は、予約受付やWeb問診、オンライン診療といった機能で幅広い業務を効率化。加えて、AIアシスト機能を使うことで、診察中の会話の文字起こしやSOAP形式での書き換え、要約などが行えます。
カルテ作成に特化したカルテ自動作成サービスを紹介します。
（出所：medimo公式Webサイト）
医療用語対応の高精度な音声認識を使ってAIがカルテを自動生成し、カルテ残業の削減を実現するカルテ自動作成サービス。独自開発のスマートペーストを活用すれば、クラウドからオンプレミスまであらゆる電子カルテと連携できる。
疾患名や薬剤名を正確に文字起こしする、医療用語に特化した独自開発の音声認識エンジンを搭載。音声認識エンジンで書き起こした文章をAIが分析し、自動的に患者の主訴や客観的情報などに分けられるため、SOAP形式での要約もスピーディーに。作成されたデータはそのまま電子カルテへコピー&ペーストできる。更に、医師がマイクに向かって話すだけで紹介状の作成が可能。
（出所：MEDISMA AIクラーク公式Webサイト）
音声入力技術を活用し、診察内容をリアルタイムで電子カルテに記録するカルテ自動作成サービス。カルテ記録作業の効率化はもちろん、患者の待ち時間短縮、医療クラークに関する採用課題の解消などにも貢献する。
診察中の会話を、AIが自動的にSOAP形式に要約。医師は、出力された下書きの内容を修正・調整するだけでカルテが作成できる。また、あらゆる電子カルテと連携できるよう、独自のQRコード連携を採用。QRコードをかざすだけでデータを反映できるため、オンプレミス型の電子カルテとの連携も可能だ。PCだけでなく、手持ちのスマホやタブレットからも同様の操作が行えるため、在宅医療を行っている医院にもおすすめ。
（出所：ボイスチャート公式Webサイト）
診察の開始と同時に録音ボタンを押すだけで、AIがカルテ用に最適化した文章を自動生成してくれるカルテ自動作成サービス。カルテ作成業務を効率化することで、残業代や採用コストの削減、少人数で診療できる環境構築などをまとめてサポートする。
カルテ用の文章は、診察終了後にそのまま電子カルテへ転記できるよう、SOAP形式での出力に対応。クラウド型を採用しているため、院内のPCだけでなくタブレットやスマホからもカルテ作成が可能だ。また、内科や耳鼻科、小児科など診療科を問わず利用でき、科をまたいだ情報共有も手軽に行えるため、総合病院にもおすすめ。
（出所：KanaVo公式Webサイト）
音声認識とAIの技術により、診察中の会話をたった10秒でカルテ形式に要約するクラウド型カルテ自動作成サービス。院内での診察にはPC、在宅医療など出先での診察にはスマホアプリと使い分けることで、シーンを問わず手軽に利用・情報共有できる。
診察終了後の「振り返り機能」を標準搭載しているのが大きな特徴。記録を一覧で確認・検索できるため、診察室で患者とのコミュニケーションに集中できるのはもちろん、在宅医療においてもメモ作業に追われることなく、落ち着いて診察を振り返ることが可能に。一覧表示された会話の中から、必要な箇所をワンクリックで要約でき、それを電子カルテに貼り付ければ、カルテ作成作業が完了する。
（出所：SpeechER公式Webサイト）
医師や看護師がスマホに向かって話すだけで、話した内容を電子カルテ記載に適した形式に自動変換するカルテ自動作成サービス。紹介状やお薬手帳はOCRを用いて瞬時にテキスト化されるほか、変換した情報はQRコードによってその場で電子カルテへ反映できる。
話者の自然な話し方に対応する高精度な生成AIと、略語や専門用語に変換する独自の医療辞書を搭載。長文であっても疾患に関連する単語や情報の自動抽出ができる。加えて、診療情報と関係のない情報については自動で削除するため、そのままカルテ文書としての活用が可能だ。一般診療に加え、リアルタイムでの対応が求められる救急外来や手術の記録にも適している。
医師のカルテ記載に加え、看護記録などにも対応するカルテ自動作成サービスを紹介します。
※料金はすべて要問い合わせ
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（出所：ユビー生成AI公式Webサイト）
電子カルテ作成における幅広い作業の自動化が叶うカルテ自動作成サービス。患者個別ページの作成から、診察における音声記録のテキスト化、退院サマリーの作成までカバー。電子カルテ内の多様な患者情報がワンクリックで表示でき、医師の業務負担を軽減すると同時に、診察の質の向上を実現する。
音声認識や画像認識、ファイル読み込みまで様々な情報を一元管理できるオールインワン設計が特徴。クラウド・オンプレミス型どちらの電子カルテとも連携できるほか、診察中の音声や患者が入力した問診結果まで自動で医療用語に変換・要約・出力する。医師は生成された下書きを確認・修正するだけでカルテが完成するため、事務作業時間の削減に役立つ。
（出所：カタナシ公式Webサイト）
診察時の会話をAIが自動で要約し、SOAP形式で電子カルテの下書きを作成するカルテ自動作成サービス。記録業務の負担を軽減することで医療者が患者に向き合う時間をつくり、医療の質・安全性の向上を目指す。
診察の開始と同時に録音を始めれば、AIがリアルタイムで会話内容の解析・要約を実行。生成されたテキストは、コピー＆ペーストで簡単に電子カルテへ反映可能だ。また、一般的なSOAP形式に加え、簡潔に状況を報告するために有効なSBAR形式にも対応。緊急時の情報共有はもちろん、チーム医療における患者情報の申し送り文書や、カンファレンス記録の作成にも広く活用できる。
（出所：OPTiM AI ホスピタル公式Webサイト）
生成AIを活用したカルテ自動作成サービス。カルテをはじめとした診療情報提供書や看護サマリーなどの文書作成業務の効率化と、文書におけるクオリティの担保が両立できる。
診察中の患者との会話はもちろん、カンファレンスや院内ミーティング、手術に向けたICなどの要約にも対応。あらゆるシーンの音声を録音・アップロードするだけで、必要な情報のみをまとめた文章が出力されるため、カルテへの転記や診療の振り返りが手軽に行える。
また、導入から効果検証まで一気通貫の無償サポートに定評があり、医師・看護師を分けての勉強会開催など、日々の業務に支障をきたさない柔軟な支援を提供する。
電子カルテにカルテ自動作成機能が搭載されているサービスを紹介します。
（出所：Ai・CLiNiC Vega公式Webサイト）
レセプト専用端末不要で、受付から診察、会計、レセプト業務まで一つのシステムで完結できる無床診療所向け電子カルテシステム。診察中の会話を録音ボタン一つでSOAP形式に自動要約する「AI音声要約」機能をはじめ、カルテ作成を効率化する機能が充実している。
自動要約後には要約文書をプレビュー表示。それを確認・調整すれば、そのまま電子カルテに反映できる。無床診療所向けであるものの複数の診療科に対応しており、小～中規模の診療所であれば規模に合わせた構成・導入が可能だ。
また、オンライン資格確認をはじめ、在宅医療を支援する「在宅アシスト」、モバイル端末で撮影した画像をカルテ画面に貼り付けられる「ラクトリ」など、豊富なオプション機能を搭載している。
（出所：ClinicHub公式Webサイト）
予約対応から電話の自動応答、カルテの音声入力まで、美容クリニックの多様な業務を効率化する、美容医療クリニック特化型電子カルテシステム。24時間体制でAIが対応し、広告や電話、HPといったあらゆる窓口からの予約情報を1カ所に集約することで、予約の機会損失を防ぐ。
カルテの音声入力に関して、病院側で必要な事前準備はPCとマイクのみ。診察開始と同時に録音ボタンをワンクリックするだけでAIが文字起こしを実行する。加えて、電話やLINEでのやり取りも自動的に記録され、診察中の会話と同様に要約された状態で保存・共有が可能だ。既存の電子カルテとの連携や顧客情報管理台帳からのデータ移行にも無償でサポートしてくれるため、初めてでもスムーズに導入できる。
電子カルテにカルテ自動作成機能が搭載された歯科向けのサービスを紹介します。
※料金は要問い合わせ
（出所：Opt.one3公式Webサイト）
予約から診察、会計、在庫管理、診療後フォローまで、歯科医院の業務をまとめて効率化する歯科専用AI型電子カルテシステム。入力忘れ防止や適切な点数算定への誘導、疾患名の候補表示といったカルテ作成支援機能が充実している。
業界初となる歯科衛生士向けのSOAPIE形式業務記録に対応し、入力画面の自由なカスタマイズも可能。検査結果は自動的に電子カルテへ反映され、いつでも簡単に診察内容を振り返ることができる。また、診察中の会話のテキスト化からSOAP形式への要約、電子カルテへの反映までAIが自動で実行。加えて、フォーマルな文章生成も、過去のカルテ情報をもとにAIが自動で行うため、紹介状作成などの手間も省ける。
カルテ作成をはじめ、幅広い業務を効率化できるカルテ自動作成サービスを紹介します。
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（出所：ヘルステックONE byGMO公式Webサイト）
予約サイトでの集患から問診、診療、服薬指導、薬の配送手続きまでワンストップで提供する医療機関向けプラットフォーム。予約管理やWeb問診、オンライン診療といった多彩な業務効率化ツールを搭載しながら、月額料金無料で利用できるのが特徴だ。
診察中の音声をAIが自動的に文字起こしする「AIアシスト機能」を搭載。文字起こしされた文章は、SOAP形式への書き換えや紹介状用の文章に要約できることから、カルテの入力時間短縮や記録もれの防止に役立つ。更に、同社が提供するポータルサイト「GMOクリニック・マップ」と連携することで、業務効率化と同時に集患や再診率アップも期待できる。
カルテ自動作成サービスとは、生成AIと音声認識技術を活用し、医師と患者の会話からカルテ用の文章を自動作成できるツールです。基本的には、インターネット環境とPCさえあれば、診察開始と同時に録音ボタンをクリックするだけで要約が可能です。
カルテ自動作成サービスは、以下の4タイプが分けられます。
より具体的にサービスを絞り込みたい場合は、以下のポイントに着目しましょう。
すべてのサービスでAIによるサポート機能は利用できるものの、選ぶサービスによって細かいサポート内容や付随する機能が異なります。自院の課題をスムーズに解消するためにも、本記事を参考にカルテ自動作成サービスの導入を検討してみてください。
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GMOヘルステック株式会社
予約・受付・問診・診療・決済を一元化。「GMOクリニック・マップ」との連携で、患者とクリニックの利便性を追求した新しい医療プラットフォームです。...
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