• TOP
  • 特集記事
  • 【2026年最新】POSレジに使える補助金・助成金とは?
POSレジに使える補助金・助成金

【2026年最新】POSレジに使える補助金・助成金とは?

【2026年最新】POSレジに使える補助金・助成金とは?

最終更新日:2026-04-07

POSレジの導入費用を抑えたいとお考えの方へ。活用できそうな補助金や助成金について、受け取れる金額の目安や申請の条件、注意すべきポイントを詳しく解説します。

“POSシステム”の 一括資料ダウンロードする(無料)

 

目次

POSレジ導入に補助金や助成金は使える?

POSレジの導入に、国や自治体の補助金・助成金を活用することは十分に可能です。

補助金・助成金制度の多くは、小売店や飲食店をはじめとする「中小企業」や「小規模事業者」のビジネス支援や労働環境の改善を目的としており、POS導入も合致します。要件を満たせば導入にかかる初期費用を大幅に抑えることができます。

ただし、注意も必要です。それは、「POSレジ本体やiPadなどの機器(ハードウェア)だけを購入する場合、ほとんどの制度で対象外になってしまう」ということ。

補助金や助成金は、単なる備品の買い替えを支援するものではなく、店舗の「業務効率化」や「生産性の向上」を本来の目的としています。そのため、基本的には在庫管理や売上分析ができるPOSレジアプリ、クラウドサービスといった「ITツール(ソフトウェア)」を導入することが前提となります。

レジ本体や自動券売機、タブレット端末などは、あくまで「そのソフトウェアを動かすために必要な付随機器」としてセットで申請することで、初めて経費として認められる仕組みになっているのです。

本記事では、POSレジに使えそうな補助金・助成金の詳細について、できるだけわかりやすく紹介します。制度によって「販路の開拓」「従業員の時給引き上げ」「残業時間の削減」など、求められる目的や支給条件が異なります。自社で導入するとしたら、どんな補助金・助成金が使えそうか、最適な制度を見極るようにしましょう。

なお、具体的なPOSレジの選定については「POSレジ比較16選! 対応端末や業種をわかりやすく紹介」をご参照ください。

POSシステムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

“POSシステム”の 一括資料ダウンロードする(無料)

 

【2026年最新】POSレジに使える補助金一覧

POSレジの導入に活用できる補助金・助成金制度としては、主に以下の5つが挙げられます。

  • デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 業務改善助成金
  • 働き方改革推進支援助成金
  • ものづくり補助金

これらの制度は、「IT導入・業務効率化」「販路開拓」「賃金引き上げ」「労働環境の改善」「革新的なサービス開発」など、それぞれ異なる目的を持っています。そのため、支援対象となる企業の規模や支給される条件、補助率も様々です。

各補助金・助成金の概要を一覧表にまとめたので、参考にしてください。

補助金・助成金 対象企業 補助率 補助上限 POSレジ導入との関係 特徴
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金) 中小企業・小規模事業者 3/4または4/5 最大350万円
  • POSソフトなどITツール導入を支援する制度
  • POSレジ導入で最も利用される補助金
小規模事業者持続化補助金 小規模事業者 2/3(一部特例で3/4) 50万円(特例適用で最大250万円)
  • 販路開拓や業務効率化を支援する制度
  • 単なる買い替えではなく「販路開拓」の事業計画が必要
業務改善助成金 中小企業・小規模事業者 3/4または4/5 最大600万円(引き上げ額・従業員数により異なる)
  • 事業場内最低賃金の引き上げを支援する制度
  • POSレジ導入による生産性向上で、賃上げの原資を生み出す計画が必要
働き方改革推進支援助成金 中小企業事業者 3/4(一部条件で4/5) 達成目標により変動(各種加算を含め最大数百万円)
  • 労働時間の削減や有給休暇の促進などを支援する制度
  • レジ業務の自動化により従業員の残業時間を減らす事業計画が必要
ものづくり補助金 中小企業・小規模事業者等(※従業員1名以上必須) 1/2または2/3 最大2,500万円(グローバル枠等は最大3,000万円)
  • 革新的な新製品・新サービスの開発を支援する制度
  • 独自の高度なビジネスモデルの中核としてPOSレジを導入する場合に限られる

※金額や補助率は申請する枠やコース、特例の適用有無によって変動します。詳細は各制度の最新の公募要領をご確認ください。

 

「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」とは?

まずは、POSレジの導入にあたって最も検討されることの多い「デジタル化・AI導入補助金」について解説します。これまでの「IT導入補助金」から名称が変わり、より業務効率化やDXの推進が意識された制度となっています。

①制度の概要

「デジタル化・AI導入補助金」は、中小企業や小規模事業者が労働生産性を向上させることを目的として、業務効率化につながるITツールを導入する際の経費の一部を国が支援する制度です。

単にソフトウェアを購入する費用だけでなく、システムの設定費用や導入コンサルティング費用、クラウドサービスの利用料(最大2年分)、保守サポート費用なども幅広く補助の対象に含まれます。

②POSレジとの関係

POSレジを導入する際、本補助金の中でメインの選択肢となるのが「インボイス枠(インボイス対応類型)」です。この枠は、インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を持つソフトウェアの導入を支援するものです。

新規開業にあたって、インボイス制度に対応したクラウド型のPOSレジアプリ(ソフトウェア)を導入する場合、そのアプリを動かすためのiPadなどのタブレット端末や、POSレジ本体、自動券売機といったハードウェア機器の購入費用もあわせて補助の対象となります。

③対象事業者(規模など)

国内で事業を営む中小企業および小規模事業者が対象です。業種ごとに資本金や従業員数の上限が定められており、新規開業を検討されている方の多くが該当する基準となっています。

たとえば、小売業の場合は「資本金5,000万円以下、または常勤の従業員が50人以下」、飲食店などのサービス業の場合は「資本金5,000万円以下、または常勤の従業員が100人以下」であれば中小企業として申請が可能です。

更に、常勤の従業員が5人以下の場合は「小規模事業者」として扱われ、後述するようにソフトウェア部分の補助率が引き上げられるという優遇措置が受けられます。

④補助内容(補助率や補助金額、対象となる経費など)

インボイス枠(インボイス対応類型)を利用してPOSレジを導入する場合、ソフトウェア部分とハードウェア機器とで補助率や上限額が異なります。

まず、POSレジアプリなどのソフトウェアやその導入サポート費用については、かかった経費のうち50万円以下の部分に対しては3/4(小規模事業者の場合は4/5)が補助されます。50万円を超える部分についての補助率は2/3となり、最大で350万円まで支給されます。

また、アプリを利用するためのハードウェアについては費用の1/2が補助されます。具体的な上限額としては、iPadなどのPC・タブレット端末は10万円まで、POSレジ本体や券売機などは20万円までとなっています。

⑤注意点など

注意すべき点は、「iPadだけ」「POSレジ本体だけ」といったハードウェア単体での申請は一切認められていないということです。補助金を受けるには、必ずインボイス制度に対応したソフトウェアとセットで導入し、機器がそのソフトウェアを利用するためのものであると認められる必要があります。

また、導入するシステムや依頼先はどこでも良いわけではありません。事前に事務局の審査を受けて登録された「ITツール」を選び、同じく事務局に登録されている「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組んで申請を行うことが必須条件です。

⑥2026年申請スケジュール

2026年度のスケジュールについては、3月30日から交付申請の受付が開始され、1次締切は5月12日となっています。その後、6月中旬に交付決定が通知され、そこからシステムを導入して12月25日までに事業の実績報告を行う流れとなります。

交付決定の通知が届く前に機器の購入や契約をしてしまうと補助の対象外になってしまう場合があるため、早めにIT導入支援事業者へ相談し、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。

 

「小規模事業者持続化補助金」とは?

「小規模事業者持続化補助金」はITツールの導入に特化したものではありませんが、事業計画の立て方次第では活用できる可能性があります。

①制度の概要

「小規模事業者持続化補助金」は、働き方改革やインボイス制度などの制度変更に直面する小規模事業者に対して、地道な販路開拓や、それに併せて行う業務効率化の取り組みにかかる経費の一部を支援する制度です。

商工会や商工会議所のサポートを受けながら経営計画を作成し、その計画を実行するための資金として補助金が交付されます。

②POSレジとの関係

本補助金はあくまで「販路開拓」や「売上アップ」の取り組みを支援するものです。そのため、「古いレジを新しいPOSレジに買い替えたい」といった理由だけでは審査に通りません。POSレジの費用を経費として認めてもらうには、「新たな販路を開拓するために、どうしてもPOSレジが必要である」という説明が必要です。

たとえば、「実店舗だけでなく、新たにテイクアウト販売やキッチンカー事業を始めるため、屋外でも会計管理ができるモバイルPOSレジを導入したい」「店頭販売と並行してECサイトを立ち上げ、双方の在庫を自動連携して業務効率化を図るためにクラウドPOSレジを導入したい」といった事業計画を立てるのです。

このように、POSレジの導入が「販路開拓を達成するための有効な手段である」と説明できれば、採択される可能性が高まります。

③対象事業者(規模など)

対象となるのは、商工会や商工会議所の管轄地域内で事業を営む小規模事業者です。具体的には、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の場合は「常時使用する従業員が5人以下」、製造業や宿泊業・娯楽業などの場合は「20人以下」の事業者が対象となります。

また、新規開業を検討されている方向けに「創業型」という枠も用意されています。こちらは「過去1年以内に開業した」かつ「市区町村の特定創業支援等事業による支援を受けた」事業者が対象となり、創業間もなく未だ事業活動を開始していない状態でも申請が可能です。

④補助内容(補助率や補助金額、対象となる経費など)

「一般型・通常枠」の場合、かかった経費の2/3(賃金引上げの特例を申請する赤字事業者の場合は3/4)が補助されます。基本となる補助上限額は50万円です。

ただし、要件を満たせば上限額が引き上げられます。通常枠の補助上限額は50万円ですが、賃上げなどの特例枠が適用されると上限が最大200万円になります。更にインボイス特例の要件を満たす場合は50万円が上乗せされるため、上限額が最大250万円まで拡充される仕組みになっています。

⑤注意点など

申請にあたっては、自社だけで書類を作って提出するわけではありません。必ず地域の商工会または商工会議所に相談し、「事業支援計画書(様式4)」という書類を発行してもらう必要があります。

また、補助金が交付されるのは「事業を実施した後」の精算払いとなります。審査に採択された後、自費でPOSレジの購入や事業を実施し、その実績報告を行って初めてお金が振り込まれるため、当座の資金繰りには注意が必要です。

⑥2026年申請スケジュール

2026年(第19回 一般型 / 第3回 創業型)のスケジュールは以下の通りです。

  • 申請受付開始:2026年3月6日(金)
  • 事業支援計画書(様式4)の発行締切:2026年4月16日(木)
  • 申請受付締切:2026年4月30日(木)17:00
  • 採択発表:2026年7月頃予定

申請締切の2週間前には、商工会・商工会議所での事業支援計画書の発行が締め切られてしまいます。これを過ぎるといかなる理由があっても申請できなくなるため、早めに商工会等の窓口へ相談に行くようにしましょう。

 

「業務改善助成金」とは?

厚生労働省が管轄する「業務改善助成金」は、従業員の「賃金引き上げ」を支援するための制度ですが、実はPOSレジの導入にも活用できます。

なお、本助成金は令和8年度に制度の見直しが予定されているため、ここでは最新の動向を踏まえて解説します。

①制度の概要

「業務改善助成金」は、事業場内で最も低い従業員の時給(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げる中小企業や小規模事業者を支援する制度です。

賃金を引き上げるためには、利益を出さなければなりません。そこで、企業が「生産性向上(業務効率化)」につながる機械設備やITツールを導入し実際に賃上げを行った場合、その設備投資にかかった費用の一部を国が助成してくれるのがこの制度です。

②POSレジとの関係

本助成金は「賃金引き上げ」が主目的であるため、「古くなったレジを新しくしたい」という理由では審査に通りません。POSレジの費用を助成対象として認めてもらうには、「POSレジの導入によってどれだけ作業時間が削減され、それがどう賃上げの原資につながるのか」という計画が必要です。

たとえば、「これまで手打ちのレジで会計をしており、毎日のレジ締め作業や在庫確認に1日あたり2時間かかっていた。今回POSレジを導入して作業を自動化することで、これらの作業時間を1日30分に短縮。浮いた従業員の労働時間を削減し、同時に顧客対応に回る時間を増やして売上を上げることで、従業員の時給を50円引き上げる」といった事業計画を立てます。

このように「業務効率化のための手段」としてPOSレジ導入を位置づけることで、審査に通りやすくなります。

③対象事業者(規模など)

対象となるのは、従業員を雇用している中小企業・小規模事業者です。小売業の場合は「資本金5,000万円以下、または従業員50人以下」、飲食店などのサービス業の場合は「資本金5,000万円以下、または従業員100人以下」などの規模要件を満たす必要があります。

また、これまでは「事業場内の最低賃金と地域の最低賃金との差額が50円以内であること」という制限がありましたが、令和8年度からはこの要件が緩和され、「現在の事業場内最低賃金が、その地域の新しい最低賃金を下回ってしまう」事業場へと対象が拡大される見込みです。

④補助内容(補助率や補助金額、対象となる経費など)

助成対象となる経費は、POSレジなどの設備機器のほか、専門家によるコンサルティング費用なども含まれます。

助成率は、賃上げをする「前」の最低賃金額(事業場内最低賃金)によって決まり、かかった費用の「3/4」や「4/5」などが助成されます。助成金の上限額に関しては、「最低賃金をいくら引き上げるか」によって異なります。「30円」「45円」「60円」「90円」の4つのコース区分があり、「賃金を引き上げる従業員の人数」との組み合わせによって細かく設定されています。最大で600万円まで支給されることも。

⑤注意点など

注意すべきは、「交付決定通知」が届く前にPOSレジを購入したり、業者と契約したりしてはいけないという点です。必ず「計画の申請→審査・交付決定→設備の購入・導入→賃金の引き上げ」という手順を踏む必要があります。

また、iPadなどのタブレット端末やPCは汎用性が高いため、通常は助成の対象外となります。ただし、原材料費の高騰などで利益率が下がっている「特例事業者」に該当する場合は、例外的にタブレットやPCの導入費用も対象として認められるケースがあります。

⑥2026年申請スケジュール

令和8年度の募集時期は「9月1日から、各都道府県の地域別最低賃金が発効される前日、または11月末日のいずれか早い日」に重点化される予定です。

ここで注意すべきは、「地域別最低賃金の改定」は例年10月頃に発効される地域が多いという点です。多くの地域で実質的な締め切りが「9月末〜10月上旬」となり、受付開始からわずか数週間で締め切られてしまう「短期決戦」になることが予想されます。

夏頃までにはPOSレジの選定や相見積もりの取得、事業計画の策定を済ませておき、9月1日の受付開始と同時に申請できるよう準備しておくことをおすすめします。

 

「働き方改革推進支援助成金」とは?

厚生労働省が管轄する「働き方改革推進支援助成金」は、従業員の労働環境を改善するための制度です。

本助成金には複数のコースがありますが、小売店や飲食店がPOSレジを導入する際は、主に「労働時間短縮・年休促進支援コース」や「勤務間インターバル導入コース」を活用することになります。

①制度の概要

本助成金は、中小企業が「従業員の残業時間の削減」や「年次有給休暇の取得促進」、「勤務間インターバル(終業から次の始業までの休息時間)の導入」といった働き方改革に取り組む際、その環境整備にかかった費用の一部を国が支援してくれる制度です。

②POSレジとの関係

本助成金はあくまで「労働時間の縮減」などが目的です。そのため、POSレジの費用を助成対象として認めてもらうには、「POSレジの導入によって従業員の作業時間をどれだけ短縮し、それをどう労働環境の改善につなげるのか」という説明が不可欠です。

たとえば、「これまで手作業でのレジ締めや売上集計に時間がかかり、毎日1時間の残業が常態化していた。POSレジを導入して集計作業を自動化し残業時間を削減することで、会社が定める時間外労働の上限(36協定)を月80時間から月60時間以下に引き下げる」といった事業計画を立てます。

このように「従業員の残業を減らすための設備投資」としてPOSレジ導入を位置づけることで、審査に通りやすくなります。

③対象事業者(規模など)

対象となるのは、労災保険に加入しており従業員を雇用している中小企業事業主です。小売業の場合は「資本金5,000万円以下、または従業員50人以下」、飲食店などのサービス業の場合は「資本金5,000万円以下、または従業員100人以下」の規模要件を満たす必要があります。

また申請の前提として、事前に「年5日の有給休暇取得に向けた就業規則が整備されていること」や「36協定(時間外・休日労働に関する協定)が締結・届出されていること」などの労務要件をクリアしている必要があります。

④補助内容(補助率や補助金額、対象となる経費など)

助成対象となる経費は、POSレジなどの「労働能率の増進に資する設備・機器の導入費用」のほか、就業規則を変更するための社会保険労務士等へのコンサルティング費用なども含まれます。

助成率は原則としてかかった費用の「3/4」ですが、常時使用する従業員が30人以下で、POSレジなどの導入費用が30万円を超える場合は「4/5」に引き上げられます。

助成の上限額は、達成を目指す「成果目標」によって細かく設定されています。たとえば「労働時間短縮・年休促進支援コース」で時間外労働の上限を月60時間以下に引き下げる目標を達成した場合、最大100万円〜150万円が支給されます。

更に、目標達成とあわせて従業員の「賃上げ」を行った場合は、引き上げ人数に応じて上限額に加算される仕組みになっています。

⑤注意点など

注意すべきは、iPadやスマホ、汎用的なPCは原則として助成の対象外になるという点です。近年主流の「iPadにアプリを入れるタイプのクラウドPOSレジ」を導入する場合、ソフトウェア部分や周辺機器(レシートプリンター等)は対象になっても、iPad本体の費用は自己負担となる可能性が高いため、事前の確認が必要です。

また、交付決定前に機器を購入してはいけないのはもちろんですが、機器を導入したうえで残業時間の削減や規定の導入といった「成果目標」を実際に達成できなければ、助成金は支給されません。

⑥2026年申請スケジュール

例年通りであれば新年度が始まる4月以降に新しい公募要領が発表され、交付申請の受付がスタートします。申請の締め切りは例年11月末頃に設定され、翌年の1月末までに機器の導入や支払いを完了させるスケジュールとなります。

ただし、国が定めた予算の上限に達した場合は、11月末を待たずに秋頃には早期受付終了となってしまうことが多いため、4月以降の受付開始に合わせて早めに申請できるよう準備を進めておくことが重要です。

 

「ものづくり補助金」とは?

最後に紹介するのは、通称「ものづくり補助金」と呼ばれる制度です。正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、国が実施する補助金の中でも規模が大きく、要件や審査が本格的な補助金となっています。

①制度の概要

「ものづくり補助金」は、中小企業や小規模事業者が生産性を向上させるために行う、「革新的な新製品・新サービスの開発」や「海外需要の開拓」などに必要な設備投資を支援する制度です。

製造業だけでなく、小売業や飲食店といった「商業・サービス業」であっても、新しい価値を生み出すための設備投資であれば幅広く対象となります。

②POSレジとの関係

本補助金は、「単なるレジ業務の効率化」や通常の販路開拓としての「新メニューの販売」といったレベルの計画で審査を通過するのは極めて困難です。

POSレジの費用を経費として認めてもらうには、「自社の独自の強みを活かした革新的な新サービスや新しい提供プロセスを開発するために、そのシステムの中核として高度なPOSレジがどうしても必要である」という、レベルの高い事業計画が必要です。

たとえば、「顧客の過去の購買履歴やアレルギー情報、その日の健康状態のデータをAIで分析し、一人ひとりに完全にパーソナライズされたオーダーメイドの惣菜や食事を自動提案・提供する『次世代型のヘルスケア飲食サービス』を新たに開発する。そのための顧客データ管理とオーダー連携の基盤システムとして、特注の高度なPOSレジやセルフレジを導入する」といったストーリーです。

このように、POSレジの導入を「他社にはない画期的な新ビジネスを実現するためのシステムの一部」として位置づける必要があります。

③対象事業者(規模など)

国内で事業を営む中小企業や小規模事業者が対象です。小売業は「資本金5,000万円以下、または従業員50人以下」、飲食店などのサービス業は「資本金5,000万円以下、または従業員100人以下」などの規模要件が定められています。

ただし、応募の時点で「常時使用する従業員が1人以上いること」が必須条件となっています。社長1人だけの会社や、従業員が0名の状態では申請することができません。

④補助内容(補助率や補助金額、対象となる経費など)

メインとなる「製品・サービス高付加価値化枠」を利用する場合、従業員数に応じて750万円(1〜5人の場合)から最大2,500万円(51人以上の場合)という、高額な補助上限額が設定されています。

補助率は中小企業が「1/2」、小規模事業者が「2/3」となります。対象となる経費には、機械の購入費やシステム構築費のほか、クラウドサービスの利用費、専門家へのコンサルティング費用なども含まれます。

⑤注意点など

本補助金を利用するにあたって、POSレジ関連で特に気をつけるべき注意点が3つあります。

1つ目は、「単価50万円(税抜)以上の機械装置やシステム」を導入することが必須条件であることです。安価なレジの購入だけでは対象になりません。

2つ目は、iPadやスマホ、PCは明確に「補助対象外」とされていることです。これらは「汎用性があり目的外使用になり得るもの」と規定されているため、iPadを使ったクラウドPOSレジを導入する場合、ソフトウェア部分の構築費は認められても、iPad本体の購入費は全額自己負担となります。

3つ目は、「目標未達成時の補助金返還義務」というペナルティがあることです。本補助金では、「従業員の給与総額を毎年3.5%以上増やす」「最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする」といった賃上げ目標を約束する必要があります。もし事業終了後にこの目標が達成できなかった場合、受け取った補助金の返還を求められるため注意が必要です。

⑥2026年申請スケジュール

最新となる第23次公募のスケジュールは以下の通りです。

  • 申請受付開始:2026年4月3日(金)17:00
  • 申請締切:2026年5月8日(金)17:00
  • 採択発表:2026年8月上旬頃(予定)

4月上旬の受付開始から約1カ月間という短期間で締め切られてしまいます。高度な事業計画書の作成や、複数社からの見積もり取得など準備に時間を要するため、申請を検討する場合は早めに専門家や支援機関に相談することをおすすめします。

 

POSレジ補助金の申請の流れ

ここでは、POSレジを導入して補助金を受け取るまでの大まかな流れを6つのステップで解説します。

①利用できそうな補助金を確認する

まずは、自社の課題や目的に合った補助金・助成金を探します。「インボイス制度に対応して業務を効率化したい」「新しい販路を開拓したい」「従業員の残業を減らしたい」など、事業の目的によって活用できる制度が変わります。

目星を付けたら、公式サイトで最新の「公募要領」を確認し、スケジュールや自社が申請条件を満たしているかを把握しましょう。

②導入するPOSレジ・ITツールを選定する

目的に合ったクラウドPOSレジや、レジ本体・タブレット端末を選定し、販売業者から見積もりを取得します。「デジタル化・AI導入補助金」を利用する場合は、事務局に事前登録されているITツールと「IT導入支援事業者」を選ぶ必要があるため、業者選びには注意が必要です。

また、補助金は原則として後から振り込まれる「精算払い」です。この段階で、導入にかかる費用全額をいったん自社で立て替えるための資金準備も進めておきましょう。

③補助金を申請する

事業計画書や必要書類を作成し申請を行います。現在は多くの補助金で電子申請が主流となっており、専用の「GビズIDプライムアカウント」の事前取得が必須です。アカウントの発行手続きには数週間かかる場合があるため、早めに手続きを済ませましょう。

また、制度によっては、商工会議所での事業支援計画書の発行や就業規則の改定・届出など、事前準備に時間がかかるものも多いため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。

④審査・採択

提出した事業計画が事務局によって審査され、無事に通過すると「採択通知」が届きます。その後、具体的な経費の内訳などを確認する手続き(交付申請)を行い、正式な「交付決定通知」を受け取ります。多くの制度では、この交付決定通知が届いて初めて、機器の発注や契約に進むことができます。

⑤POSレジを導入する

交付決定を受けたら、販売業者にPOSレジを正式に発注・契約し、店舗への導入と代金の支払いを行います。

ここで重要なのが、後で行う「実績報告」を見据えた書類の保管です。事業が適切に行われたことを証明するために、見積書、発注書、納品書、請求書、銀行振込の控え、導入した機器の写真などが必要になります。導入作業を業者に丸投げするのではなく、自ら仕様通りに動くか検証しながら、日々の帳票類を整理・保管しておきましょう。

⑥実績報告・補助金の受け取り

POSレジの導入と支払いがすべて完了したら、定められた期限までに「実績報告書」と保管しておいた書類を事務局へ提出します。事務局で書類のチェックが行われ、計画通りに事業が実施されたことが認められて初めて、補助金額が確定し指定口座に振り込まれます。

なお、補助金を受け取ったら終わりではありません。多くの制度では、導入後も数年間にわたって売上や賃上げ目標、労働時間などの進捗報告を定期的に行う義務がある点も覚えておきましょう。

 

POSレジ補助金を利用する際の注意点

POSレジの導入に補助金を活用するにあたり、制度全体に共通する「落とし穴」とも言える注意点がいくつか存在します。せっかくの申請を無駄にしないためにも、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

POSレジ本体だけでは対象にならない制度もある

補助金や助成金は「店舗の業務や労働環境をどのように改善するか」を支援するものであり、「備品の購入代金」を単純に肩代わりするものではありません。そのため、ハードウェアだけを買い替えるような申請は、対象外と判定されるケースがほとんどです。

多くの制度において、在庫管理や売上分析ができる「ソフトウェア(POSレジアプリやクラウドシステム等)」を導入することが大前提となります。レジ本体やキャッシュドロアなどは、あくまで「そのシステムを動かすための専用機器」としてセットで申請して初めて経費として認められます。

また、iPadなどのタブレット端末やPCは「プライベートやほかの業務にも転用できる汎用品」とみなされ、特例を除いて助成の対象外となる制度も多いため、導入予定の機器構成が制度のルールに合致しているか事前の確認が不可欠です。

申請前のPOSレジ購入は補助対象にならない場合がある

国の補助制度は、「これから新たに行う計画」に対して支給されるものです。そのため、事務局での審査を経て正式な「交付決定通知」が手元に届く前に、業者と契約書を交わしたり、一部でも代金を支払ったりした経費は、原則として補助の対象外となってしまいます。

POSレジの販売業者と商談を進める際も、必ず「補助金の交付決定が下りてから正式に発注する」という前提でスケジュールを組むようにしてください。

補助金は後払い(精算払い)が基本

補助金や助成金は前払いではありません。事業計画に沿って自社でPOSレジを導入し、販売業者への代金の支払いをすべて終えた後に事務局へ実績を報告し、その審査を通過して初めてお金が振り込まれる「精算払い」の仕組みがとられています。

申請から入金まで半年以上かかることも珍しくなく、一時的に導入費用の全額を自社で立て替える必要があります。手元資金の確保や、必要に応じた金融機関からのつなぎ融資などをあらかじめ計画に組み込んでおきましょう。

申請手続きには時間がかかる

補助金の申請は、「今日思い立って明日提出できる」という性質のものではありません。申請に必須となる「GビズIDプライム」アカウントの取得だけでも数週間を要することがあります。

更に、説得力のある事業計画書の作成に加え、複数業者からの相見積もりの取得、地域の商工会議所との面談と書類発行、あるいは就業規則の改定など、外部の機関や専門家を巻き込む手続きが多く発生します。

自社内だけで完結しないタスクが多々あるため、締め切り直前に動き出しても間に合いません。どの制度を利用する場合でも、最低でも締め切りの1〜2カ月前には準備をスタートさせる余裕を持ったスケジューリングを心がけましょう。

 

POSレジの選び方

POSレジの詳細な比較ポイントについては、「POSレジ比較16選! 対応端末や業種をわかりやすく紹介」の記事で詳しく解説しています。

また、POSレジは業種によって求められる機能が異なります。各業界の商習慣に合わせた「業種特化型」のシステムを選ぶのがおすすめです。自社に最適なPOSレジを比較・検討したい方は、以下のタイプ別記事もあわせてご活用ください。

 

まとめ

POSレジの導入に活用できる主な補助金や助成金の制度と、それぞれの支給額の目安や要件について解説しました。

国や自治体が提供する制度は、販路開拓や賃上げ、残業時間の削減など目的が多岐にわたります。どの制度を活用する場合でも、新しいレジ機器の購入に加えて店舗の業務効率化や生産性向上を実現するソフトウェアをセットで導入し、前向きな事業計画を立てることが審査を通過する秘訣です。

事前の準備から資金を受け取るまでにはある程度の期間を要し、原則として後払いになるという特徴もあります。しかし、あらかじめ資金繰りを含めたスケジュールを組み、制度の専門家や支援事業者の適切なサポートを受けながら進めれば、決して高いハードルではありません。

補助金や助成金は、初期費用を抑えつつ理想の店舗づくりを実現する大きな味方になります。ぜひ本記事を参考に、自社の事業成長につながる最適なPOSレジの導入へ一歩踏み出してみてください。

POSシステムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

“POSシステム”の 一括資料ダウンロードする(無料)

 

サービス詳細はこちら

スマレジ

株式会社スマレジ

全国43,000店以上(※)で利用されている高機能クラウド型POSレジ。iPhoneやiPadにアプリをインストールするだけで、無料で利用開始可能。小売業や飲食...

CASHIER(キャッシャー)

株式会社ユニエイム

ハードウェア0円または月額0円からスタートできる高機能クラウドPOSレジです。飲食店舗や小売店舗運営の効率化を実現。複数店舗の大規模まで対応でき、店舗のあらゆる...

DealerShip

株式会社パワーエッジ

店舗スタッフのストレスフリーにこだわったシンプルで使いやすいタブレットPOSシステムです。直感的で使いやすい操作画面が特長。低コストで導入可能、顧客管理や在庫管...

ハピレジ

株式会社Mt.SQUARE

多様な機能を組み合わせて導入できる柔軟性の高いPOSレジシステム。店舗のオペレーションや予算に合わせて機能を選択でき、店舗運営の効率化と店舗価値の向上を支援しま...

STORES レジ

STORES 株式会社

iPadやiPhoneだけで月額0円からスモールスタート対応のPOSシステム。キャッシュレスなどの会計対応をはじめ、在庫・予約・顧客情報・売上データの連動など、...

ユビレジ

株式会社ユビレジ

飲食業、小売業、サービス業など店舗の売上向上を実現するiPad POSレジ。ハンディやQRオーダー&決済、在庫管理などオプションも豊富で様々な外部サービスと連携...

SalonAnswer

エクシードシステム株式会社

導入実績7,000店舗以上。理美容業界歴25年のノウハウから生まれた理美容サロン専用クラウドPOSシステム。予約管理、売上管理、レジ機能など基本機能はすべて網羅...

POS+ food

ポスタス株式会社

柔軟なカスタマイズで多様な注文・会計オペレーションに対応できる飲食店専用POSレジ。店内外からの注文・複数店舗管理・事業分析などができ、店舗運営を効率化します。...

楽オーダー

スキルネット株式会社

飲食店に特化した便利な機能、導入/運用コストの最小化、店舗スタッフと顧客双方の使いやすさを徹底追求したクラウド型セルフオーダーリングシステムです。...

記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

関連記事


CLOSE
ログイン
会員パスワード変更

アスピックご利用のメールアドレスを入力ください。
パスワード再発行手続きのメールをお送りします。

再設定依頼メール送信完了

パスワード再設定依頼の自動メールを送信しました。
メール文のURLより、パスワード再登録のお手続きをお願いします。

メールが届かない場合

ご入力いただいたメールアドレスに誤りがあった場合がございます。
お手数おかけしますが、再度ご入力をお試しください。

ご回答ありがとうございました。

ご登録いただいているメールアドレスにダウンロードURLをお送りしています。ご確認ください。

CLOSE
ご登録いただきありがとうございます

資料を選択された方はダウンロード用のURLを「asu-s@bluetone.co.jp」よりメールでお送りしています。
なお、まれに迷惑メールフォルダに入る場合があります。届かない場合は上記アドレスまでご連絡ください。

CLOSE
更新完了

登録内容を変更しました。

CLOSE
アンケートにご回答ください。

サービスの導入検討状況を教えて下さい。

本資料に含まれる企業(社)よりご案内を差し上げる場合があります。

  • 資料請求後に、当該資料に含まれる「サービス提供会社」や弊社よりご案内を差し上げる場合があります。
  • ご案内のため、アスピックにご登録いただいた会員情報を弊社より「サービス提携会社」に対して電子データにて提供いたします。
  • 利用規約プライバシーポリシーに同意の上、ダウンロードいただきます。
CLOSE
ご回答いただきありがとうございます

資料ダウンロード用のURLを「asu-s@bluetone.co.jp」よりメールでお送りしています。
なお、まれに迷惑メールフォルダに入る場合があります。届かない場合は上記アドレスまでご連絡ください。