すでに自社商材の店舗販売や卸売を行なっており、今後はLINEを通じた販路拡大を検討している経営者やマーケティング担当者の方へ。LINE向けECツールの機能や比較ポイントをおすすめツールと併せて紹介します。
LINE向けECツールとは、LINEアプリ内で、ECサイトの開設から商品販売、顧客管理、注文管理、決済まで一元管理できるEC支援ツールです。LINE公式アカウントと連携させることで、事業者はスマホがあればショップ運営が可能となり、一方の顧客側も、使い慣れたLINEから快適に買い物できるのが特徴です。
また、LINEの国内月間アクティブユーザーはおよそ9,800万人。ほかの支援ツールと比べて多くの顧客へのリーチ力と、高い開封率が期待できます。加えて、従来のECサイトよりも低コスト・短期間で運営できることから、業務効率化だけでなく企業の経済的負担の軽減にもつながります。
LINE向けECツールには、主に以下のような機能が搭載されています。
LINE連携による ショップ開設・運営 |
LINE公式アカウントと連携させて、ECサイトを開設する機能。アカウント作成後、手順に従って商品登録や価格設定など初期設定を行えば、手軽にECショップを開設できる |
---|---|
決済機能 | 商品選択後、そのまま支払いに進める機能。トーク画面上で決済を行えるため、カゴ落ち率低下にも寄与する |
顧客管理 | LINEから得た個人情報に加え、購入履歴や問い合わせ履歴、流入経路など幅広い顧客情報を一元管理する機能。性別や年代、嗜好といった属性データでの絞り込みも可能 |
注文管理 | 注文の受付や出荷状況といった注文に関わる情報を一元管理する機能 |
メッセージ配信 | 顧客の行動や属性などに合わせて、自動でメッセージを送信する機能。シナリオ配信だけでなく、メルマガとしても利用できる |
商品登録・管理 | 販売する商品の商品名や説明文、画像の登録、価格設定、在庫数の設定などを行う機能 |
リッチメニュー | トーク画面の下部に固定表示される「リッチメニュー」を設定できる機能。ECサイトへのアクセスボタンのほか、クーポンやショップカードなども表示できる |
サブスクリプション | LINEを通して、商品の定期購入やサービスへの継続課金が行える機能 |
LINE向けECツールは、以下の3つのタイプに分けられます。
LINEのトーク画面上で商品販売をしたい場合におすすめのタイプ。顧客の目に留まりやすいことに加え、商品選択から決済までのステップが少ないためカゴ落ちしにくい、といったメリットがあります。また、販売促進のための機能が充実したツールが多いのも特徴です。
たとえば「Atfuch」は、商品登録やカテゴリ設定、在庫管理といった基本機能のほか、カゴ落ち発生時やオーダー完了後に自動でメッセージを送るシナリオ配信、割引・値引・送料無料のクーポン作成といった販促機能を搭載しています。
サービス提供をメインに行っている事業者におすすめなのが、販売に加えて予約管理までまとめて行えるタイプ。顧客は、トーク上で実店舗への来店予約まで済ませられます。
たとえば「LHub」は、カレンダーを使った予約案内のほか、担当者やコースごとの予約受付にも対応。商品販売だけでなく、来店予約、オンライン診療、ファンクラブ運営など幅広い用途で使われています。
LIFF(LINE Front-end Framework)上で各種サービスを実行できる「LINEミニアプリ」を活用することで、LINE内に自社のECサイトを用意できるタイプ。トーク上のみでの販売よりも品ぞろえを充実させられることに加え、顧客は追加のアプリダウンロードや会員登録が不要なことから、離脱率低減やCVR改善にもつながります。
たとえば「UZ apps for LINE」では、ECサイトだけでなく、モバイルオーダーや予約、会員証といった多様な機能をミニアプリとして導入できます。更に、既存の会員システムとLINEアカウントのID連携やiPaaSとの連携により、CRMをはじめとする様々なシステムと組み合わせた高度な運用も可能に。
自社に合ったタイプがわかったら、今度は以下の3つの比較ポイントに着目し、自社に最適なツールを絞り込んでいきましょう。
受注だけでなく、その後の出荷管理や売上管理までLINE内で完結したい場合は、それらに対応したツールを選びましょう。一方で、既存のEC一元管理システムなどを継続利用するのであれば、シンプルなLINE向けECツールでも十分な場合もあるため、導入検討時には運用ワークフローの見直しが必要です。
たとえば「Atouch」は、対応状況のステータス管理や注文確認・発送完了通知メールの自動送信、送り状データの一括ダウンロードといった注文管理機能が充実。加えて、ピッキングリストの一覧表示、CSVダウンロードに対応しているため、ピッキング作業の効率化にも有効です。
プロモーションやクーポン、シナリオ配信といった販促用メッセージの自動送信機能の対応範囲はツールによって異なります。そのため、希望する配信形態に対応しているかどうか、事前に確認しておきましょう。
たとえば「BuyChat」は、顧客をグループ分けしたうえで各グループにメッセージを一括送信するグループ配信機能や、注文商品に応じたメッセージを自動で送るシナリオ配信機能を提供。更に、通常のLINEのように顧客と一対一でのやり取りもできるため、顧客満足度の向上に有用です。
また「CHATY」では、通常のシナリオ配信のほか、全配信・オーディエンス配信・タグ配信・CSV配信の4種類のグループ配信に対応。任意指定したユーザーや、タグで絞り込んだユーザーだけに向けたメッセージ送信が手軽に行えます。
一般的な利用料金は「月額利用料+サービス利用料+決済手数料」で算出します。中でも、サービス利用料は差が出やすいため、事前に予算と見合うか確認が必要です。
ツール名 | 月額利用料 | サービス利用料 | 決済手数料率 |
---|---|---|---|
Lineup | 3,000円 | 1.5% | 3.6%(クレカ) |
Atouch | 19,800円 (プレミアムプラン) |
3% | 3.25%(クレカ) |
Lea | 3,000円 (スタンダードプラン) |
1.4% | 3.6%(クレカ) |
CHATY | 3,300円 (スタートプラン) |
100円/決済 | 3%(クレカ) |
BuyChat | 無料 | 無料 | 4%(クレカ) |
LIKE | 10,000円 (スタンダードプラン) |
無料 | 3.6%(クレカ・法人の場合) |
LHub | 30,000円 | 無料 | 3.2%(クレカ) |
Lメンバーズカード | 9,800円 (ミニアプリプラン) ※初期費用50,000円 |
無料 | 3.6%(クレカ) |
UZ apps for LINE | 9,800円 (エントリープラン) ※初期費用19,800円 |
無料 | 要問い合わせ |
トーク画面上で商品販売が行えるLINE向けECツールを紹介します。
(出所:Lineup公式Webサイト)
LINE公式アカウント上にEC機能を追加することで、LINEでのネットショップ開設を支援するECプラットフォーム。簡単な操作で商品販売や顧客管理、キャッシュレス決済を実現。顧客側も、最短2ステップで気に入った商品を購入できる。
商品登録はもちろん、配送料金や在庫設定まで様々な注文情報の一元管理に対応。特定セグメントへのメッセージ配信や限定顧客へのキャンペーン販売、ステップ配信など販促機能も充実している。更に、1on1コミュニケーションや問い合わせといった顧客対応、キャッシュレス決済までLINE上で完結できることから、カゴ落ち率低下にも有効。
(出所:Atouch公式Webサイト)
LINE公式アカウントの機能を拡張することで、顧客の「買い物体験」をトーク画面上で完結させられるオールインワンツール。初期設定や運用にかかる手間を最小限に抑えており、専門知識やスキルなしでも直感的に操作できる手軽さが人気だ。
シンプルでありながら、顧客の行動分析機能やLINEトーク画面上での決済機能、買い物履歴の可視化機能、購入・発送完了のメッセージ通知といった便利な機能が充実。更に、プロモーション配信やセグメント配信、クーポン作成といった販促機能、送り状出力やリッチメニュー連携といった店舗管理機能なども搭載している。定期購入設定もできるため、サブスク事業を始めたい事業者にもおすすめ。
(出所:Lea公式Webサイト)
LINE公式アカウントのトーク画面に通販サイトを開設することで、簡単に「LINEで注文し、店舗で受け取る」という環境を作り出せるLINE専用ECサイト構築サービス。365日いつでも専任サポーターにLINEで相談できる手厚いサポート体制に強みを持つ。加えて、LINE社公認サービスなので、安心して利用できる。
商品の登録や編集、注文管理といったECサイト運営に必要な機能を標準搭載し、トーク画面上での決済にも対応。更に、カート内の未決済商品に関する販促メッセージ自動配信や、購入商品の店頭受取など、販促やクロスセルに役立つ機能も充実している。
(出所:CHATY公式Webサイト)
コーディングなどの専門知識は不要で、誰でも簡単にLINE上にショップを開設できるLINE専用ECサイト構築ツール。商品登録や注文管理、顧客管理といったECサイト運営に必要な機能を標準で搭載。加えて、決済作業から個別チャット対応、商品説明、クレーム対応までLINEのトーク画面上で迅速に行うことで顧客満足度の向上にも役立つ。
決済はクレジットカードのほか、Apple Payにも対応しているためカード情報を入力しなくても商品購入ができる。また、CSVデータのインポート・エクスポートに対応しており、商品情報を一括で移行できるため、大量の商品に扱う企業にとっても使い勝手がいい。
(出所:BuyChat公式Webサイト)
LINE公式アカウントのみでオンラインショップを開設できるECプラットフォーム。注文管理や顧客管理など商品販売に必要な機能を備えているほか、顧客エンゲージメントの向上や「おもてなし」に着目しているのが特徴だ。
販売促進から受注管理まで、複雑なショップ運営の業務を一つの管理画面で行えるシンプルさが強み。一方で、適切なタイミングで情報提供できるシナリオ配信や、個別におすすめ商品を紹介するオーダーメイド配信、問い合わせに迅速に対応する1on1トーク機能といった機能が充実している。更に、初期費用・月額費用なしで運用できるため、費用を抑えたい場合にも最適だ。
(出所:LIKE公式Webサイト)
予約管理・ネットショップ・カウンセリング・メルマガ配信を基軸に、ヘアサロンのマーケティングをサポートするサロン専用ECサイト構築ツール。顧客のニーズに合った商品をAIが自動でおすすめする「オートレコメンド機能」を搭載しており、顧客の属性や嗜好などから導き出された商品を、最適なタイミングでおすすめ。購入率の向上はもちろん、販促時に発生するコストの削減にもつながる。
また、公式アカウントを通じてカウンセリングを行うだけで、会員登録作業が完結するのも特徴。登録完了した顧客は、店舗で販売しているサロン商品を手軽にネット上で購入できるようになる。ネット購入分の商品については、代理店が梱包・発送業務を代行するため、サロン側の業務負担は最小限に抑えられる。
トーク画面上で商品販売が行えるうえ、予約管理にも対応するLINE向けECツールを紹介します。
(出所:LHub公式Webサイト)
LINE公式アカウントを通じて簡単に商品販売や予約管理を実現するオールインワンツール。ECサイト構築や決済システムの組み込みは一切不要で、受注から予約、顧客管理、決済、在庫管理、チャット操作まで管理画面1つで完結できる。
サロンやオンライン診療、TV通販、不動産の内見まで幅広いジャンルで導入されており、特にカレンダー上でコースの空きを確認できる予約カレンダー案内機能が人気。加えて、担当者の指名設定や担当者ごとの予約受付枠などを自由にカスタマイズできる。PayPayやコンビニ払いといった決済方法にも対応しているので、クレジットカード以外の決済方法を導入したい場合にもおすすめ。
LINEミニアプリを使って、LINE内に自社ECサイトを構築できるLINE向けECツールを紹介します。
(出所:Lメンバーズカード公式Webサイト)
店舗のDX化を支援するデジタル会員証LINEミニアプリ。LINE以外のアプリのインストールやログインは不要で、スムーズな会員登録や会員証・ポイントカードの提示、ポイントの利用・還元などを実現する。加えて、豊富な拡張機能を提供しており、必要な機能をインストールすることで、予約機能や決済機能をそなえた自社専用アプリが完成する。
主な拡張機能は、該当する顧客のみに向けたセグメント配信やアンケート送信機能をはじめ、QRコードによる自動ポイント還元機能、順番待ち機能、会員ランク機能など。更に、男女比や年齢層、流入経路といった顧客属性が一目で把握・分析できるダッシュボード機能も搭載しており、マーケティングにも有効だ。
(出所:UZ apps for LINE公式Webサイト)
LINE公式アカウント内にミニアプリを構築することで、最短2週間で独自のECサービスを立ち上げられるプラットフォーム。顧客とのチャット、メッセージ送信といったLINE機能に加えて、各種クレジットカード、ApplePay、GooglePayによる決済、顧客管理、注文・発送管理といった機能を提供。
また、ECサイト構築サービスである「ミニEC」以外に、テイクアウト&モバイル/テーブル決済、シンプル予約といったサービスも展開。モバイルオーダーや会員証発行、アンケート収集など多彩な機能をLINEミニアプリとして提供できる。更に、売上トレンドの分析によりシフトや仕入れを最適化するなど、売上増と業務効率化に効果的な機能がそろう。
LINE向けECツールとは、普段利用しているLINEアプリを利用して、ECサイトの開設をはじめ様々な管理や決済などが行えるEC支援ツール。企業側はスマホ1台でショップ運営が始められ、顧客側は使い慣れたLINEから気軽にショッピングを楽しめるのが特徴です。
LINE向けECツールは、大きく以下の3つのタイプに分類されます。
ECサービスをトーク上で展開するか、ミニアプリを利用するかが大きな違いです。上記の中から自社に合ったタイプがわかったら、次に以下のポイントに留意しながら、更に最適なツールを絞り込んでいきましょう。
選ぶツールによって機能の充実度や柔軟さが異なるほか、毎月のランニングコストにも差が出ます。その点については、事前に予算と合わせて確認しましょう。LINEを活用したEC事業をスムーズに展開するためにも、本記事を参考にLINE向けECツールの導入を検討してみてください。
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