最終更新日:2022-11-09
メルマガなどのメール配信におけるトラブル解消や管理負担の軽減を図りたい方へ。配信の遅延や不達の心配がなく、確実に配信するためのメールリレーサービスについて解説し、主なサービスも紹介します。
メールリレーサービスは、送信元と送信先の間に立ち、メールをリレー(中継)するサービスのことを指します。
たとえば、メールマガジンなど大量のメールを送信する際には、配信経路上のネットワークに大きな負担がかかります。それによりメールが遅延したり、相手側にメールが届かなかったりするケースがあります。これは送信時に利用するサーバーの処理能力や、迷惑メールとして認識されてしまい正しく受信されない、といったことが原因です。
メールリレーサービスは、こうした原因を想定して、送信元サーバーからメールリレーサービスのサーバーにメールを転送してから、送信先に送信するというものです。メールリレーサービスのサーバーは大量のメール処理や迷惑メール対策に慣れているため、大量のメールでも高い到達率が期待できます。
「自社サーバーからメール配信をしているけれど、メール配信の問題が頻発する」「メール配信の管理に負担を感じている」といった場合には、メール配信に特化したメールリレーサービスが解決のソリューションになります。
メールの配信には、メールの「作成」とメールの「配信」の2つの手順が必要です。メール配信システムでは、大量配信や一斉配信ができるサーバーはもとより、メール作成を支援する機能、メールの開封率やクリック率などの効果測定機能が備わっています。
一方、メールリレーサービスは、配信のみ行うことができます。したがって、メールリレーサービスを導入する際には、メールを作成・生成する業務システムと、メールリレーサービスを連携させ、メールリレーサービスはメール配信エンジンとして使うかたちが一般的です。
メールリレーサービスを利用する方法としては、「API連携」や「SMTPリレー」が一般的です。
「API連携」は自社の基幹システムなど、外部システムからの操作でメールリレーサービスを利用できるようにするものです。個別にメールリレーサービスに受け渡しする手間が省けるので効率的に業務を進めることができます。
一方「SMTPリレー」は、既存のメールサーバーをメールリレーサービスへ変更するものです。システム改修のコストをかけずに、メールインフラを強化できるようになります。
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メールリレーサービスを活用すると配信の不具合が発生する頻度を抑えることができます。具体的なメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
短時間で大量のメルマガを配信したいとき、通常のメールサーバーには許容量があるため、それを超えるとメールの遅延や未達につながります。また、同じ内容の文面を一度に大量に配信すると、プロバイダから迷惑メールの誤判定をされてしまいかねません。
その点、メールリレーサービスは、大量のメール配信に対応しているので、許容量を気にすることなくメール配信を行うことが可能です。プロバイダからの信頼性対策も行われているので、迷惑メールに分類されづらくなるというメリットもあります。
通常のメール配信では、メールが正しく配信されているか、届いているのかを「メール到達率」で確認する必要があります。メールの不達はプロバイダからの評価や信頼性に関わる項目なので、届いていないメールがあった場合、原因を調査しなければいけません。メールアドレスの間違いがないか、利用されていないメールアドレスに送付していないか、迷惑メールとして判断された理由は何かなど調査は広範囲に及びます。
しかし、そうした調査を自社で行うのは大きな負担です。メールリレーサービスなら、メール不達の原因究明を配信ログなどから行えるので、調査や対応にかける時間を抑え、負担を軽減できます。
一般的な方法でメールを配信すると、配信数の増加にともなってサーバーの処理負担が大きくなり、配信に時間を要してしまいます。サーバーの負担を考慮してメールを確実に送りたい場合は、一斉送信ではなく分割して少しずつメールを送信するなどの配慮も必要です。
その点、メールリレーサービスを利用すれば、高速で大量のメールを一斉配信できるため、サーバー負荷を気にすることなく、タイムリーなメール配信が可能となります。
メールリレーサービスの中には、配信結果の取得と分析ができるタイプのものがあります。送信エラーの発生数、メールの到達率やエラー率・不達の原因などの分析結果があれば、メール配信の対策やメールマーケティングといった戦略に活かすことができます。
メールリレーサービスは、大量のメールを配信できる基本機能以外にも、様々な機能を搭載しているものがあります。サービスにより特徴が異なりますが、以下のポイントに分けて比較しました。
大量のメールを配信した際の到達状況や、エラーの数や種類の表示という機能は、ほとんどのメールリレーサービスで搭載されています。たとえば、「Cuenote SR-S」は、届かなかったメールを自動で解析し、エラーとなったアドレスの記録を管理できます。また、届かなくなったメールアドレスを削除・管理する機能も搭載されています。
その他、「ベアメール」なら、配信後30分以内に配信結果を確認可能です。しかも、メールサーバのログを確認することなく、管理画面から簡単に確認できます。万が一「メールが届かない」と問い合わせを受けた場合でも、エラーの有無や原因を調査・確認できるため、迅速な対応が期待できます。
サーバーには複数のIPアドレスが設置されており、いずれかのアドレスからメールを配信することが一般的です。しかし、一度に大量のメールを配信するIPアドレスに対しては、キャリアブロックという制限がかかり、メールが配信されない事態が発生してしまいます。
メールリレーサービスの中には、キャリアブロックを検知したときに、他のIPアドレスに自動的に切り替えて配信できる機能を搭載しているものもあります。「WEBCAS e-mail」や「Curumeru」などは、この機能を搭載しています。
迷惑メールに誤判定されるのを防ぐためには、メールを送信する際に送信元が電子署名を付与するなどして、メールのなりすましや改ざんを知らせることができる送信ドメイン認証技術「DKIM」や「DMARC」、電子メールの送信元ドメインが詐称されていないことを証明する技術「SPF 」などの活用が有効です。メールリレーサービスは、これらの技術を基本機能として搭載されていることが前提ですが、別途オプションとして用意しているものもあります。
自社の基幹システムにメールリレーサービスをつなぎ合わせて利用したい場合には、API連携の機能が必須になります。API連携の仕様が難解だと導入までに時間がかかってしまうので、仕様書がわかりやすくできているか、サンプルのコードが用意されているかなど、自社で開発するときの使いやすさに留意することがポイント。
開発部門が関わってくる部分ですので、自社のエンジニアに確認しながら具体的なサービスを検討していくと良いでしょう。「SendGrid」や「blastengine」のように、豊富なサンプルコードが提供されているサービスもあります。
こちらでは、数あるメールリレーサービスのうち、10製品をピックアップしてご紹介します。
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(出所:blastengine公式Webサイト)
システム連携特化型のメール配信システム。もとは姉妹製品であるメール配信ソフト「ブラストメール」を提供しており、約20年の運用実績を持つ。独自に開発した高速配信エンジンと、長年取り組んできた技術力で構築した大規模ネットワークを経由することで、早く確実にメールを届けることができる。
blastengineの公式サイトにてAPI連携の仕様書を公開。API連携の手順や内容が把握しやすくなっているため、技術担当者にとってはありがたい。
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(出所:ベアメール公式Webサイト)
メール到達率の高さが特徴のメールリレーサービス。1時間あたり500万通の配信やWebAPI経由での配信に対応。メールの到達度を上げるために必要な、送信メールサーバーのIPアドレスの信頼度「IPレピュテーション」に配慮した管理・運用に強み。独自の配信技術でキャリアなどからのブロックを回避しながら高速でメールを配信。
配信30分でエラーメールが把握できるのでメール到達率の改善がしやすくなっている。送信数に従って細かい料金設定となっているので使いやすい。
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(出所:SENDMAGIC公式Webサイト)
2001年から利用されているメール配信エンジン。メール送信時にSENDMAGICからメール送信するように設定するだけで、1時間あたり200万通超の高速配信を実現。各携帯キャリアやPC向けに最適な送信ロジックでメールを配信できるため、配信遅延やメール不達の解消に効果を発揮する。
DKIM認証、メールアドレスの暗号化、STARTTLSといったセキュリティに関する機能が網羅されており安心。配信リストなどのデータベースや管理画面などを持たないシンプルな仕様だが、その分マーケティングツールや外部システムとの連携を図りやすくなっている。
(出所:SendGrid公式Webサイト)
全世界で月間1,000億通以上のメールの配信に利用されている、クラウドベースのメール配信サービス。メールを確実に届けるため、送信ドメイン認証対応、コンプライアンスや到達性向上に関する情報提供、プロバイダへの積極的な働きかけなどを実施。APIも充実。
追加オプションでメールのABテストも行える。月間1万2,000通まで無料で、月間10万通でも月額4,600円なので、コストパフォーマンスが高い。日本語のヘルプページは充実しているものの、UIは英語になるので、それに抵抗がなく、高機能を低価格で利用したい人に特におすすめ。
(出所:WEBCAS e-mail公式Webサイト)
2001年の発売以来、業種・規模を問わず多くの企業が導入しているメール配信システム。メールリレーサービスでは、WEBCAS e-mailの高速メール配信エンジンを、クラウドサービスとして提供。メール配信にかかる配信性能のみを強化できる。
キャリアブロックをはじめとした携帯キャリアやWebメール等の受信ルールに対応し、深夜などの配信停止時間の設定機能を搭載。メール送信時に通信を暗号化するSTARTTLSに対応している。低コストで利用できるクラウド版(共用型に加え、カスタマイズ対応型もあり)から自社環境に導入できるオンプレミス版まで、幅広い提供形式・プランが用意されている。
(出所:Cuenote SR-S公式Webサイト)
携帯向けメール配信の性能にも優れたメールリレーサービス。配信するだけではなく、メール配信してエラーとなったメールアドレスのエラー原因を解析し、一定回数のエラーに達した場合、次回以降のメール送信を自動停止できる。不達のアドレス数が増えたことによるキャリアのメールブロックに対応できることが特長。
また、なりすまし対策のDKIM署名やTLS暗号化したメールにも対応。特定のメールプロバイダに対して、メールを暗号化するSTARTTLSも対応している。クラウド版とオンプレミス版から製品を選ぶことができるのもメリット。
メールリレーサーバーであるCuenote SR-Sの他に、メール配信後の効果測定や便利なシステム連携が可能なメール配信システム「Cuenote FC」、法人向けSMS配信システム「Cuenote SMS」などの製品ラインナップも。
(出所:アララ メッセージ公式Webサイト)
キャリアやISPの配信ロジックへの対応で高速かつ到達率の高いメール配信を実現するメール配信サービス。毎時100万通の配信処理能力により、大量のメールを高速で配信できることに加え、送信先ドメインごとに自動で施される最適なチューニングによって到達率の高いメール配信を可能とする。
トランザクションメール向けAPIと、大規模配信向けAPIの2種類の配信APIを提供しており、配信用途に合わせて選択できることもポイント。製品購入時のサンクスメール、発送通知メール、EC・CRM・MAなどのサービスからのメルマガ連携まで幅広い用途で活用できる。DKIM設定、S/MIME署名、TLS配信といったメールセキュリティ機能も万全。
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(出所:Customers Mail Cloud公式Webサイト)
クラウドから簡単かつ確実にメールを送信することができるメール配信サービス。エラー解析が高精度で行うことができ、プロバイダや携帯キャリアからのエラー応答はデータベース化、不達の理由を見つけやすい。
また、送信状況のグラフや送信ログの検索も管理コンソールから操作できるため、メール配信に関する分析がしやすいことも特長。無停止メンテナンスや、複数のデータセンターに複数台のメールサーバーを配置するなど安定性が高い。通信暗号化、2要素認証によるログイン、送信ドメイン認証といったセキュリティ面のサービスも充実している。
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(出所:Amazon Simple Email Service公式Webサイト)
アマゾンウェブサービスが提供している、マーケティング担当者やアプリ開発者がメール送受信システムを確立できる、クラウド型のメールサービス。独自のコンテンツフィルタリング機能、専用のIPアドレス、評価ダッシュボード機能などを持ち、既存のアプリケーションとの統合がスムーズに行える。
また、AWSの各種サービスとの連携が容易なため、運用の際の機能性が大幅に向上するところもメリット。従量課金制となっているが、AmazonEC2または AWS Lambda上で運用しているアプリケーションからメール送信する際には、毎月62,000通分のメールは無料で利用できることも大きな魅力。
(出所:Curumeru公式Webサイト)
大量のメール配信専用のCurumeruサーバーを中継し、到達率の高いメールを大量に配信可能なメールリレーサービス。APIを公開しているため、API連携を行ってCurumeruにログインしなくても既存システムでメール配信から結果の取得までが可能。
IPアドレスの分散配信やエラーアドレスへの配信停止、キャリアブロックへの対応など、受信がブロックされる事象にも対応できる。画像付きのHTMLメール配信、情報差し込み配信、予約配信、効果測定機能など、メールマーケティングに必要な機能が備わっていることも魅力。
メルマガや会員登録情報を届けるメールは企業の信頼に関わるため、確実に届けなくてはいけません。メールリレーサービスは、メール送信時のネットワークへの負荷や通信制限、送信先のセキュリティによるメールの遅延や不達を防ぐことができ、PCや携帯キャリアに関わらず、安全にメールを配信することが期待できます。
また、メールの到達率を上げるために、エラーメールの原因を究明し、その対策を講じることも非常に重要です。エラーの発生状況をまとめたり、エラーの原因まで突き止めたりしてくれるメールリレーサービスなら、業務負荷の軽減につながります。
メールリレーサービスは、現在使用しているシステムやメールの機能を利用・連携して導入できるので、クラウド版やオンプレミス版など、自社のシステム利用状況に合わせた形式で導入すると良いのではないでしょうか。
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