メルマガなどのメール配信におけるトラブル解消や管理負担の軽減を図りたい方へ。配信の遅延や不達の心配がなく、確実に配信するためのメールリレーサービスについて解説し、おすすめのサービスも紹介します。
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メールリレーサービスは、送信元と送信先の間に立ち、メールをリレー(中継)するサービスのことを指します。
大量のメールを送信する際、配信経路上のネットワークに大きな負担がかかるため、メールの遅延や不達が発生する恐れがあります。これらは送信時に利用するサーバーの処理能力や、迷惑メールとして認識されて受信されない、といったことが原因です。
メールリレーサービスは、送信元サーバーからメールリレーサービスのサーバーにメールを転送してから、送信先に送信することで、これらの課題を解決。大量のメールでも高い到達率が期待できます。
「自社サーバーからメール配信をしているけれど、トラブルが頻発する」「メール配信業務の管理に負担を感じている」といった場合には、メール配信に特化したメールリレーサービスが解決策になります。
メール配信システムとメールリレーサービスの違いを以下の表にまとめました。
メールリレーサービス | メール配信システム | |
---|---|---|
主な導入目的 | メールの中継・到達率改善 | 大量・一斉配信、効果的なマーケティング活動の実施 |
配信規模 | 中継サービスによる大量配信の実現 | 大量配信・一斉配信に対応 |
メール到達率の改善手法 | サーバーをリレーするため、迷惑メールに分類されにくい | 配信量・間隔の調整や送信ドメイン認証でスパム判定を避ける |
作成支援機能 | 限定的またはなし | HTMLメール作成エディタなどを搭載 |
効果測定機能 | 限定的またはなし | 開封率やクリック率の分析ができる |
料金 | 一部無料で提供される場合あり | 無料の選択肢も存在 |
目的別の選び方 | 到達率を重視した大量配信に特化 | メール作成や効果測定も効率化したい |
メール配信システムについては、「メール配信システム比較15選!図解・一覧表でおすすめを紹介」で詳しく解説しています。
メールリレーサービスを利用する方法としては、「API連携」と「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)リレー」が一般的です。
API連携 | 自社の基幹システムなど、外部システムと連携してメールを送信する方法。システム連携による送信の自動化や、カスタマイズ性の高さ、リアルタイムでの配信状況の取得に強みを持つ |
---|---|
SMTPリレー | 大量配信・高速配信に特化したSMTPサーバーを中継して、メールを配信する方法。既存のメールシステムとの連携のしやすさや、対応しているメールクライアント・サーバーの豊富さに強みを持つ |
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メールリレーサービスを活用すると、配信トラブルの発生頻度を抑えられます。具体的なメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
短時間で大量のメルマガを配信するとき、メールサーバーの許容量を超えると遅延や未達につながります。また、同じ内容の文面を一度に大量に配信すると、プロバイダから迷惑メールの誤判定をされる恐れも。
その点、メールリレーサービスは、大量のメール配信に対応しているので、許容量を気にせずメールを配信できます。加えて、プロバイダからの信頼性対策も行われているので、迷惑メールに分類されにくく、メール到達率の改善に有用です。
メール配信時に不達が多いと、プロバイダからの評価や信頼性を損なう恐れがあります。そのため、「配信先のアドレスの間違いがないか」「利用されていないメールアドレスに送付していないか」「迷惑メールとして判断された理由は何か」など、メール不達の原因を調査しなければいけません。
調査範囲は広範にわたるため、自社で行うのは大きな負担です。しかし、メールリレーサービスなら、メール不達の原因究明を配信ログなどから行えるので、調査や対応にかける時間を抑え、運用負担を軽減できます。
一般的な方法でメールを配信すると、配信数の増加にともなってサーバーの処理負担が大きくなり、配信に時間がかかってしまいます。メールを確実に送りたい場合は、サーバーの負担を軽減するために、分割して少しずつメールを送信するといった配慮が必要に。
一方、メールリレーサービスならサーバー負荷を気にせず、高速で大量のメールを一斉配信できます。
一部のメールリレーサービスには、配信結果の取得・分析機能が備わっています。送信エラーの発生数、メールの到達率やエラー率・不達の原因などの分析結果を得られれば、メール到達率の改善やメールマーケティング施策に活かせます。
メールリレーサービスは、大量のメールを配信できる基本機能以外にも、様々な機能を搭載したものがあります。サービスにより特徴が異なりますが、以下のポイントに分けて比較しました。
多くのメールリレーサービスには、メールを大量配信した際の到達状況や、エラーの数・種類を表示する機能が搭載されています。たとえば「Cuenote SR-S」は、届かなかったメールを自動解析し、エラーとなったアドレスの記録を管理。加えて、届かなくなったメールアドレスを削除・管理できます。
また、「ベアメール」は配信後30分以内に、管理画面から簡単に配信結果を確認可能。エラーの有無や原因も調査・確認できるため、「メールが届かない」と問い合わせを受けた場合に迅速な対応が期待できます。
サーバーに設置された複数のIPアドレスのいずれかから、メールを配信するのが一般的です。しかし、「大量のメールを一斉配信したため、スパムと見なされた」「送信リストにエラーアドレスが多く含まれていた」といった理由から、送信元のIPアドレスに対してキャリアブロック(受信拒否)がかかってしまう恐れが。
そのため「WEBCAS e-mail」や「Curumeru」のように、キャリアブロックを検知したときに、自動的にほかのIPアドレスに切り替えて配信できる機能を搭載したメールリレーサービスがあります。
迷惑メール判定をされることなく、ユーザーに安全にメールを届けるために欠かせないのが送信ドメイン認証対応です。
送信ドメイン認証の主な種類は3つ。1つめは、送信元のメールサーバーのIPアドレスからメールの正当性を確認する「SPF」、2つめはメールに付与された電子署名を検証することでなりすましや改ざんを検知する「DKIM」、そしてSPFやDKIMなどの送信ドメイン認証に失敗したメールの扱いを決める「DMARC」です。
多くのメールリレーサービスはこれらの認証技術をサポートしていますが、別途オプションとして用意しているものもあります。
「ベアメール」では迷惑メールスコアリングサービスを提供。メールのエンベロープFromおよびヘッダFromに対して、「SPF」「DKIM」が正しく設定されているか、認証に合格しているかを診断できます。加えて、検出された各種問題点についての改善アドバイスや診断メールに基づくABテストによる検証なども行えます。
自社の基幹システムにメールリレーサービスをつなぎ合わせて利用したい場合には、API連携機能が必須です。しかし、API連携の仕様が難しいと導入ハードルがあがってしまうので、「仕様書がわかりやすくできているか」「サンプルコードが用意されているか」といった、使いやすさを確認しておく必要があります。
開発部門に関わる部分ですので、自社のエンジニアとコミュニケーションをとりながらサービスを検討していくと良いでしょう。たとえば、「SendGrid」や「blastengine」などは、豊富なサンプルコードが提供しています。
無料のプランがあるメールリレーサービスを一覧表にまとめました。表からわかるように、月間配信数には上限があります。そのため、配信頻度がそこまで多くない場合においては、コストを抑えて運用する手段として有用です。
ただし、有料プランと比べて、システム連携や配信アドレスに制限がある場合もあるので注意してください。
サービス名 | 配信上限 | その他無料で使える条件 |
---|---|---|
blastengine | 10,000通/月 | 配信アドレス数上限5件まで |
SendGrid | 100通/日 | なし |
Amazon Simple Email Service | 3,000通/月(受送信合わせて) | 1年間のみ |
数あるメールリレーサービスの中から、おすすめの製品をピックアップしてご紹介します。
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(出所:blastengine公式Webサイト)
システム連携特化型のメール配信システム。もとは姉妹製品であるメール配信ソフト「ブラストメール」を提供しており、約20年の運用実績を持つ。日本国内のメール到達率は99%という高さで、初めての導入でも安心してメール配信を行える。独自に開発した高速配信エンジンと、長年取り組んできた技術力で構築した大規模ネットワークを経由することで、早く確実にメールを届けることができる。配信ログ確認機能で配信状況の追跡やエラー原因を解析できるため、未配信もすばやく改善につなげられる。
既存サービスとのAPI連携によって、トランザクションメールの自動配信や一斉配信が可能。SMTPリレー機能も利用できるので、迷惑メールにも判定されにくい。blastengineの公式サイトにてAPI連携の仕様書を公開。API連携の手順や内容が把握しやすくなっているため、技術担当者にとってはありがたい。
(出所:ベアメール公式Webサイト)
メール到達率の高さが特徴のメールリレーサービス。業種・業界を問わず、400社以上の導入実績あり。1時間あたり500万通の配信やWebAPI経由での配信に対応。メールの到達度を上げるために必要な、送信メールサーバーのIPアドレスの信頼度「IPレピュテーション」に配慮した管理・運用に強み。独自の配信技術でキャリアなどからのブロックを回避しながら高速でメールを配信。
配信30分でエラーメールが把握できるのでメール到達率の改善がしやすくなっている。共有型のため、比較的リーズナブルに利用できることに加え、送信数に従って細かい料金設定となっているので使いやすい。
(出所:SENDMAGIC公式Webサイト)
2001年から提供されているメール配信エンジン。1,000以上の総出荷ライセンスと350社以上の導入実績があり、信頼性も高い。メール送信時にSENDMAGICからメール送信するように設定するだけで、1時間あたり200万通超の高速配信を実現。各携帯キャリアやPC向けに最適な送信ロジックでメールを配信できるため、配信遅延やメール不達の解消に効果を発揮する。
DKIM認証、メールアドレスの暗号化、STARTTLSといったセキュリティに関する機能が網羅されており安心。配信リストなどのデータベースや管理画面などを持たないシンプルな仕様だが、その分マーケティングツールや外部システムとの連携を図りやすくなっている。
(出所:SendGrid公式Webサイト)
全世界で月間1,000億通以上のメールの配信に利用されている、クラウドベースのメール配信サービス。メールを確実に届けるため、送信ドメイン認証対応、コンプライアンスや到達性向上に関する情報提供、プロバイダへの積極的な働きかけなどを実施。APIも充実。
追加オプションでメールのABテストや開封率分析、属性差し込みなどマーケティングに有用な機能も利用することができる。1日あたり100通まで無料で、月間10万通でも月額5,400円。ほとんどの機能が無料プランでも試せることからコストパフォーマンスが高い。日本語のヘルプページは充実しているものの、UIは英語になるため、英語に抵抗がなく、高機能を低価格で利用したい人に特におすすめ。
(出所:WEBCAS e-mail公式Webサイト)
2001年の発売以来、業種・規模を問わずシリーズ累計9,000社以上の導入実績を持つメール配信システム。メールリレーサービスでは、WEBCAS e-mailの高速メール配信エンジンを、クラウドサービスとして提供。既存のメールシステム環境を維持しながら、メール配信にかかる配信性能のみを強化できる。配信数は無制限で1カ月単位で利用できるフレキシブルさも魅力。
キャリアブロックをはじめとした携帯キャリアやWebメール等の受信ルールに対応し、深夜などの配信停止時間の設定機能を搭載。PC向けメールはもちろん、携帯向けメールの高速配信を実現し、メール送信時に通信を暗号化するSTARTTLSに対応している。低コストで利用できるクラウド版(共用型に加え、カスタマイズ対応型もあり)から自社環境に導入できるオンプレミス版まで、幅広い提供形式・プランが用意されている。
(出所:Cuenote SR-S公式Webサイト)
2,000社以上の導入実績と月間76億通の配信実績を持つ、携帯向けメール配信の性能にも優れたメールリレーサービス。配信するだけではなく、メール配信してエラーとなったメールアドレスのエラー原因を解析し、一定回数のエラーに達した場合、次回以降のメール送信を自動停止できる。不達のアドレス数が増えたことによるキャリアのメールブロックに対応できることが特長。
また、なりすまし対策のDKIM署名やTLS暗号化したメールにも対応。特定のメールプロバイダに対して、メールを暗号化するSTARTTLSも対応している。クラウド版とオンプレミス版から製品を選ぶことができるのもメリット。
メールリレーサーバーであるCuenote SR-Sのほかに、メール配信後の効果測定や便利なシステム連携が可能なメール配信システム「Cuenote FC」、法人向けSMS配信システム「Cuenote SMS」などの製品ラインナップも。
(出所:Customers Mail Cloud公式Webサイト)
クラウドから簡単かつ確実にメールを送信することができるメール配信サービス。エラー解析が高精度で行うことができ、プロバイダや携帯キャリアからのエラー応答はデータベース化、不達の理由を見つけやすい。
また、送信状況のグラフや送信ログの検索も管理コンソールから操作できるため、メール配信に関する分析がしやすいことも特長。無停止メンテナンスや、複数のデータセンターに複数台のメールサーバーを配置。SLA99.9%を保証する安定性の高い運用体制になっている。通信暗号化、2要素認証によるログイン、送信ドメイン認証、送信メールウィルスチェックといったセキュリティ面のサービスも充実している。堅牢な国内のデータセンターでサービスを運用しており、専任スタッフによる手厚いサポート体制を受けられる。
(出所:Amazon Simple Email Service公式Webサイト)
アマゾンウェブサービスが提供している、マーケティング担当者やアプリ開発者がメール送受信システムを確立できる、クラウド型のメールサービス。独自のコンテンツフィルタリング機能、専用のIPアドレス、評価ダッシュボード機能などを持ち、既存のアプリケーションとの統合がスムーズに行える。HIPPA、GDPRなど世界中の個人情報保護基準にも対応しているので安心。
また、AWSの各種サービスとの連携が容易なため、運用の際の機能性が大幅に向上するところもメリット。従量課金制となっているが、AmazonEC2または AWS Lambda上で運用しているアプリケーションからメール送信する際には、毎月3,000通分のメールは無料で利用できることも大きな魅力。
(出所:Curumeru公式Webサイト)
大量のメール配信専用のCurumeruサーバーを中継し、到達率の高いメールを大量に配信可能なメールリレーサービス。8,000社以上の豊富な導入実績を誇る。APIを公開しているため、API連携を行ってCurumeruにログインしなくても既存システムでメール配信から結果の取得までが可能。
IPアドレスの分散配信やエラーアドレスへの配信停止、キャリアブロックへの対応など、受信がブロックされる事象にも対応できる。画像付きのHTMLメール配信、情報差し込み配信、予約配信、効果測定機能(URLクリック集計、開封集計)など、メールマーケティングに必要な機能が備わっていることも魅力。
メルマガや会員登録情報を届けるメールは企業の信頼に関わるため、確実に届けなくてはいけません。メールリレーサービスは、メール送信時のネットワークへの負荷や通信制限、送信先のセキュリティによるメールの遅延や不達を防ぐことができ、PCや携帯キャリアに関わらず、安全にメールを配信することが期待できます。
また、メールの到達率を上げるために、エラーメールの原因を究明し、その対策を講じることも非常に重要です。エラーの発生状況をまとめたり、エラーの原因まで突き止めたりしてくれるメールリレーサービスなら、業務負荷の軽減につながります。
メールリレーサービスを比較する際のポイントは、以下の4つです。
メールリレーサービスは、現在使用しているシステムやメールの機能を利用・連携して導入できるので、クラウド版やオンプレミス版など、自社のシステム利用状況に合わせた形式で導入すると良いしょう。
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