販売管理システムの導入からスタートして、将来的にERPによる統合管理を検討している方へ。ERP型販売管理システムの選び方や比較ポイントと併せて、おすすめのシステムを4つのタイプ別に紹介します。
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ERP型販売管理システムとは、企業の基幹業務である会計・人事・生産管理などと同じプラットフォームで販売管理も行えるシステムです。様々な業務領域の情報を統合管理でき、部署間のスムーズな連携が実現できます。
販売に関わる一連の業務データを管理する販売管理システムと、ERP(基幹システム)を一体化することで、「取引が今どの段階にあるか」「誰の承認を待っているか」といった状況がひと目で分かるため、スピーディーかつ正確な顧客対応が可能になります。
更に、販売部門だけでなく会社全体のデータをリアルタイムに管理できるのも、ERP型販売管理システムの強みです。たとえば「販売データと会計仕訳を自動連携させる」「案件における労務費と給与計算を紐づける」といった、他部門とのデータ連携に対応。これにより、部門間を横断したデータ活用や、業務の最適化を実現できます。また、売上や利益といった経営に必要な数字が、常に最新の状態で可視化されるため、経営判断のスピード向上にも役立ちます。
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販売管理に特化したシステムと、ヒト・モノ・カネといった経営資源を統合管理できるERPでは、「業務の対応範囲」と「データの連携性」が異なります。それぞれどのような違いがあるのか解説します。
ERPがカバーする業務範囲は非常に広く、会計、人事・給与、生産管理、在庫管理、購買管理、顧客管理といった業務に対応します。システムによってはモジュール(機能単位)ごとに、必要な機能を取捨選択して導入できます。
一方、販売管理システムは、その名の通り「販売管理」に特化しています。具体的には、見積、受注、出荷、納品、請求、入金といった、モノやサービスを販売するプロセス全体を効率的に管理できます。中には、「楽楽販売」のように、プロジェクト管理や仕入・納品管理など、販売に付随する業務領域をカバーするシステムもありますが、人事給与や生産管理、在庫管理といった業務には対応していません。
ERPであれば、会計や人事・給与、生産管理といった各機能間でデータがシームレスに連携するように設計されています。 たとえば、販売管理モジュールで受注入力を行うと、その情報が自動的に在庫管理機能に連携されて在庫が引き当てられ、出荷の際には会計機能に売上データとして自動で仕訳が作成されます。このように、ひとつのデータを一度入力するだけで、関連する部門のデータがリアルタイムで更新されるのがERPの強みです。
一方、販売管理システムとほかシステムを連携させるためには、業務/システムごとに環境を構築しなければいけません。そのため、時間やコストがかかるほか、専門的な知識が求められます。
ERP型販売管理システムは対応している組織の規模や、強みを持つ業務領域によって、4つのタイプに分けられます。
中小・中堅企業において、販売管理に加えて、給与計算や財務会計などのバックオフィス業務もERPで対応したい場合におすすめのタイプ。
たとえば「SmileWorks」は、販売管理に加え、オプションにより経費精算、勤怠・給与計算などにも対応。販売取引データや給与、役員報酬などの給与データを自動で会計仕訳でき、経理の効率化にも貢献します。
また「Oracle NetSuite」は、請求や予算管理、財務報告など幅広い財務管理機能を搭載。販売管理機能では、受注から入金までのプロセスを自社ルールに則って自動化できるため、財務情報と合わせて案件ごとの収益への影響などを素早く把握できます。
中小・中堅企業において、販売管理に加えて、在庫管理や生産管理などの業務もERPでカバーしたい場合に適したタイプ。
たとえば「アラジンオフィス」は、販売管理システムに在庫管理機能を標準搭載。充実した検索機能を軸に、資産在庫と物流在庫のどちらも素早く把握でき、販売機会の損失と過剰在庫を防ぎます。
システム開発会社やSaaS企業、広告代理店、コンサルティング会社など、案件やプロジェクト単位で業務を行う企業に適したタイプ。販売管理や工数管理、原価計算といった業務の効率化に強みを持ちます。
たとえば「クラウドERP ZAC」は、プロジェクト型ビジネスの管理に強み。プロジェクトの売上に外注費や労務費といったコストを紐づけられ、正確な損益の把握や予実管理を可能にします。
「MA-EYES」は、プロジェクト管理機能を中心に幅広いバックオフィス機能や分析機能を提供。分析機能では、集計したい情報を独自に設定でき、プロジェクト担当者から経営企画部門まで、様々なレイヤーから多角的な分析が行えます。
中堅・大手企業向けで、製造業、卸売・商社、小売、建設など様々な業界での導入実績が豊富なタイプ。中堅・大手企業向けERPは、個社独自のルールや商慣習などにするための、柔軟なカスタマイズ性が必須です。
特に広く利用されているのが、ERP市場の世界最大手の一つ「SAP」のERP製品。SAPのクラウド版である「SAP S/4HANA Cloud」はオンプレミスに近いカスタマイズ性が強みで、国内外の大手製造業や商社、通信、金融機関などでも豊富な導入実績を持ちます。
大手企業向けのシステムを導入する場合、要件定義から実際の運用まで時間・リソースを必要とするため、ベンダーの選定や製品知識を備えた専門人材の登用なども重要な検討要素となります。
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(出所:SmileWorks公式Webサイト)
プロジェクト別収支管理を主軸に、バックオフィス業務の統合的な効率化を実現するクラウド販売管理「販売ワークス」、財務会計、給与計算などの機能を備えており、必要な関連機能を必要な時に追加できる柔軟性に強みを持つ。
標準機能では、売上・仕入・入金・支払といった業務フローをカバー。更に、請求書の一括送信や会計仕訳の作成、入金消込といった煩雑な作業を自動化し、大幅な工数削減と業務効率向上を実現する。また、プロジェクト別の収支管理機能では、社内人件費の稼働実績や関連経費を自動集計し、正確な予実管理を支援。他社会計ソフトとの連携にもオプションで対応しており、既存の運用にも取り入れやすい。
(出所:Oracle NetSuite公式Webサイト)
世界42,000社以上で利用されている、Oracle社のクラウドERPシステム。AIを搭載したビジネス管理ソフトウェアとして、財務会計に対応するERPに加え、CRMやECといった業務領域も一元管理し、企業の効率的な運営に貢献する。
注文管理機能では、分割出荷や直送などの複雑な配送も追跡し、迅速な処理をサポート。日々の財務取引や会計への連携もスムーズで、リアルタイムでの売上分析を可能にする。加えて、27以上の言語と190以上の通貨に対応しているほか、複数の子会社や事業部門を容易に管理できるため、グローバル展開や事業拡大を視野に入れた導入に適している。
(出所:奉行V ERP公式Webサイト)
シリーズ累計80万社の導入実績を持つ、SaaS型ERP。販売管理に加え、会計や人事労務にまつわる機能を標準搭載し、企業の基幹業務を統合的に支援する。発注から支払までを効率化する仕入管理、正確な入出荷とロット管理を実現する在庫管理にも対応しており、販売にかかわる一連のデータ入力・管理をスピーディーに処理できる。
更に、業種特有の複雑かつ多様なプロセスにも、ノーコード・ローコードツールによって柔軟に対応。AIによる業務の自動化や自走化も可能だ。また、蓄積されたデータをリアルタイムで分析することで、迅速な経営判断をサポートする。
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(出所:アラジンオフィス公式Webサイト)
単一のベンダーに依存しない「ベスト・オブ・ブリード」のアプローチを実践する、ポストモダンERPシステム。基幹業務の核となる機能に焦点を絞り、必要な機能は外部クラウドサービスとの連携で補完する「適材適所」の設計思想で、使いやすさと高い拡張性を両立している。
販売管理と在庫管理に標準対応。販売管理システムは、単価・見積管理から受注管理、売上管理まで豊富な機能を備えている。また、在庫管理システムはセット品の在庫管理に対応。資産在庫と物流在庫をともに素早く把握できる。オプションで貿易管理や生産管理にも対応でき、卸・商社・小売・製造・レンタルまで多岐にわたる業種で活用可能だ。
(出所:GEN公式Webサイト)
日本の「創る」ビジネスに寄り添うクラウドERPシステム。アパレル、化粧品&食品、製造業といった9つの業種/業務領域別に最適化された販売・在庫・生産管理パッケージを提供する。
本格的な製造業向けパッケージ「GEN CRAFTSMAN PRO」では、精密なスケジューリングや工程設計、山崩し機能を搭載。また、化粧品・食品向けパッケージ「GEN KITCHEN」では消費期限・ロット管理と売上分析に対応しておる。
いずれのパッケージも効率化から収益向上まで広く貢献する機能を搭載。また、「BOOST機能」では、ノーコードで帳票編集や画面構成の変更、項目や計算式の追加といったカスタマイズができ、独自仕様にこだわりたい企業におすすめ。
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(出所:freee統合型ERP公式Webサイト)
ヒト・モノ・カネを統合体験として使うことができるクラウド型統合ERPシステム。freee人事・freee販売・freee会計を統合することで煩雑化した情報を一気通貫で管理。業務効率の改善に貢献する。
販売機能では、受発注から売上・請求管理まで、案件ごとの販売データを一元管理。また、案件別の収支や原価管理、部門・担当者・セグメント別といった多彩な分析軸を持つ分析機能に加え、請求書のAI-OCR読み取りなど、実用的な機能が豊富している。
更に、会計・人事機能との連携により、売上・仕入の自動仕訳や、給与計算と労務費を紐づけた案件原価の可視化などを実現。効率的な経営資源の活用を一気通貫で支える。
(出所:クラウドERP ZAC公式Webサイト)
案件やプロジェクト単位での管理が必要な業務・業種に特化したクラウドERP。IT・システム開発、広告、コンサルティングなど、様々な業界の商慣習・機能要件に対応して多様な課題を解決する。
販売管理機能は、引合や見込の段階から受注、売上、請求、債権管理まで一元管理が可能。軸となるプロジェクト管理機能は、会計処理を意識させない原価計算や、リアルタイムの収支予測に強みを持つ。加えて、プロジェクトのステータスに応じて、仕掛品や売上原価の自動で計算・振替できるなど、正確な予実対比や素早い収支予測を可能にするモニタリング機能も充実。利益率改善のPDCAを強力にサポートする。
(出所:RobotERPツバイソ公式Webサイト)
業務の自動化とデータの蓄積を通じて、経営層からスタッフまでの生産性の向上を実現するクラウドERP。顧客管理や案件・プロジェクト管理といったフロント業務を支える「ツバイソPSA」や、財務会計、人事、販売・購買といったバックオフィス業務を支える「ツバイソERP」、在庫管理を担う「ツバイソIMA」など、5種類のクラウドサービスで構成されている。
各パッケージは単独での利用も、API連携による統合的なプラットフォームとしての利用も可能。段階的な導入にも向いている。また、外部システムとの連携や自動化のためのワークフローをGUI操作で設定できるなど、手軽に機能拡張が行えるのも魅力。
(出所:MA-EYES公式Webサイト)
プロジェクト管理とリアルタイムでのデータ集計に強みを持つ、クラウドERPシステム。プロジェクト管理を軸に、販売管理や在庫管理、その他バックオフィス機能が充実している。
分析軸や帳票のレイアウト、画面構成などノーコードでカスタマイズできる要素が充実。そのため、個社ごとの要件にも手間なく対応しやすい。営業の引合い段階から顧客情報を一元的に管理できるSFA機能や、スケジュールや文書を共有管理できるグループウェア機能も搭載。全社的な情報プラットフォームとしても活用できる。また、広告業向けに特化したパッケージも提供している。
(出所:SAP S/4HANA Cloud公式Webサイト)
全世界で広く利用されている大企業向けERP。財務、販売、サプライチェーンなど基幹業務を網羅する機能モジュールと長年の実績に裏付けられた導入テンプレートで、多種多様な業界に対応する。
同社が提供する最新世代のERPとして、高速のデータ処理や刷新されたUI、シンプルなデータ構造を特徴とする。加えて、AIエージェント「Joule」を実装。ワークフローの設計や財務会計の分析など、SAP上で管理するあらゆる業務において、AIとの協業によるデータ活用やアウトプットで生産性向上に貢献する。普及度の高さから導入支援を提供している認定パートナーが多く、運用に関するナレッジも得やすい。
(出所:OBIC7公式Webサイト)
国内の大企業向けに豊富な実績を持つクラウドERP「OBIC7」の販売管理ソリューション。コンサルティングから、システム構築、サポートまで、自社一貫体制で個社専用の運用環境を提供する。
販売・製造・小売・工事といった複数事業を一元管理し、原価・債権・会計情報も統合して経営判断を支援。国内外取引を同一データベースで管理できるため、海外展開への対応もスムーズだ。また、EDI(電子データ交換システム)や、ECサイト、POSといった周辺システムとも柔軟に連携。更に、会計の自動仕訳やデータ検索・抽出ツール、承認制御機能も標準装備し、業務標準化と効率化に貢献する。
(出所:GRANDIT公式Webサイト)
ユーザー系SI企業のコンソーシアムが開発を手掛け、ユーザー目線の豊富なノウハウが集約された純国産クラウド型ERP。製造業や商社・卸売業、建設・工事業など幅広い業界で利用されており、各業界特有のルールや商習慣に対応したソリューションを提供する。
あらゆる規模の企業で導入できるフレキシビリティが特徴。最大15段階までの決裁ルートを設定できるワークフロー機能や、グループ企業間のマスタ連動、データ分析機能など大企業向けの機能も充実している。また、多言語、多通貨対応のため、海外拠点への展開もスムーズ。また、RPAによる自動化(オプション)も可能で、多彩な業務領域において生産性向上を実現する。
(出所:PROACTIVE公式Webサイト)
AIネイティブなERPをコアに、企業の課題を解決するデジタルオファリングサービス。SCSKの知見とAIを融合し、商社や卸業などの複雑な販売・在庫管理や与信管理にも対応できる豊富な機能を提供する。
最大の特長は、AIによる経営判断支援。チャット形式で問いかけるだけでAIが社内外のデータを分析し、次の一手を可視化する。更に、Teams上で利用できるAIエージェントが、経費申請や打ち合わせの要約など日常業務を効率化。そのほかにも、"モノ"と"カネ"の両面から在庫を最適化する高度な在庫管理や、IFRSやJMISなど複数の会計基準に対応できる財務会計など、企業の基幹業務全体を最適化するための機能を豊富に備える。
ERP型販売管理システムを導入すれば、販売だけでなく、会計や人事、在庫・生産管理といった基幹業務全体を連携させ、業務効率を大幅に向上させることができます。また、売上とコストがリアルタイムで可視化され、素早い経営判断にも役立ちます。
ERP型販売管理システムは「人事・会計に強みを持つタイプ」や「在庫・生産管理に強みを持つタイプ」、「プロジェクト型の業種に強みを持つタイプ」などに分かれます。まずは自社の業種や事業モデル、解決したい経営課題を明確にし、それらに合ったタイプのシステムを比較検討することが重要です。
本記事で紹介した比較表や各システムの特徴を参考に、ぜひ自社に最適なERP型販売管理システムの導入を検討してみてください。
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ERPのさらに詳しい選び方は、こちらの選び方ガイドをご覧ください。
ERPの選び方ガイド(比較表付き)
株式会社スマイルワークス
販売/仕入/在庫/経費/給与/会計などのデータを自動連携。必要な機能を必要な時にいつでも追加可能なステップアップ方式で小さく始めることも可能な統合型クラウドER...
GEN株式会社
月額 23,500 円(税別)〜。中小企業も導入しやすく、使いやすいクラウド型ERP(基幹システム)。機能や項目は必要に応じて簡単にパーソナライゼーションできま...
フリー株式会社
案件別原価・収支を管理できるクラウド型ERP。販売・会計・人事労務機能を統合したプラットフォームで、効率的な管理と経営効率向上を支援します。...
株式会社オロ
導入実績900社以上。プロジェクト型ビジネスに特化したクラウド型ERP。業務を一元管理・効率化するだけでなく、損益を可視化することで、データに基づいた経営判断を...
ツバイソ株式会社
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