ASPIC公式サービス【アスピック】

  • TOP
  • 特集記事
  • 生産管理システムとは? 5つの導入メリットや機能一覧

生産管理システムとは? 5つの導入メリットや機能一覧

生産管理システムとは? 5つの導入メリットや機能一覧

最終更新日:2024-01-11

Excelや紙による生産管理に課題を感じ、生産管理システムの導入を検討している方へ。最新の生産管理システムの機能一覧や導入におけるメリット、選び方、主なシステムについて紹介します。

目次

生産管理システムとは?

生産管理システムは、製造業における様々な業務を一括管理するためのソリューションです。計画、生産、販売、在庫、原価計算、品質などを統合的に管理することで、業務負担の軽減と同時に、正確性や生産性の向上が実現できます。

生産管理システムが必要な背景

Excelや紙ベースでのMRP(資材所要量計画)や原価計算は、業務が複雑になりがちです。加えて、「大きなミスが生じやすい」「ベテラン社員のノウハウに依存してしまう(業務の属人化)」「業務効率の悪化」といったデメリットも。

生産管理システムを導入すれば、各生産工程における業務の効率化や可視化、社員同士の情報共有が可能になります。このような強みがある生産管理システムですが、実際にはどのような業務、業界・業種に対応しているのか見ていきましょう。

生産管理システムの業務範囲

生産管理システムは主に以下のような業務に対応しています。

  • 需要計画
  • 生産計画
  • 調達計画
  • 在庫管理
  • 工程管理
  • 原価管理 など

システムごとに対応範囲は異なりますが、有料オプションとして追加機能を提供する拡張性が高いものも。

また、基幹業務を統合的に管理できるERPの一機能として、生産管理システムを提供するシステムなら、販売や会計、人事といった幅広い業務を一本化したい場合に有効です。

まずは自社で課題となっている業務を整理して、それらの業務に適合しているシステムかどうかをチェックしてみてください。

生産管理システムの対象となる業界・業種

素材や部品、加工、組み立てなど、製造業のほとんどの分野で、事業規模を問わず導入が進んでいます。業種についても、電気機器や金属、化学、鉄鋼などの大量生産型の産業はもちろん、食料品や出版・印刷、家具など幅広く利用されています。

中には、自動車部品製造向け、金属加工業向けというように、特定の業種に特化したシステムや、あらかじめ各業種向けにテンプレートが用意されているシステムも。通常の生産管理システムでは対応しきれない、業種特有の商習慣や業務プロセスがある場合に適しています。

生産管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

生産管理システムの資料をダウンロード

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、
資料をダウンロードしてください。

 

生産管理システムの導入メリット

生産管理システムの主な導入メリットを5つご紹介します。

1.リアルタイムでの把握による生産・在庫管理の精度向上

Excelで生産管理を行うと、データの重複・不整合が起きやくなるほか、データが蓄積されすぎて動作が遅くなる、ファイルが壊れやすくなるといったリスクがあります。

更に、スキルに長けた従業員はマクロなどで効率化を進められる一方、経験の差による業務の属人化が進んでしまうケースもあります。

一方、生産管理システムでは、複数人で入力作業を行ってもデータがリアルタイムかつスピーディーに集約・更新されるため、生産・在庫情報を正確に把握できるように。管理精度の向上によって、余剰在庫などを抱えるリスクも回避できるので、在庫量や在庫金額の削減にもつながります。

2.集計負担の軽減や指標把握の早期化

Excelを使った原価計算などでは、数字や数式の入力ミス、作業の属人化といった問題があります。また、積み上げ原価など、変動要素に対応した細かな計算が追いつかないというケースも。

生産管理システムの中には、製品設計時の指標となる「標準原価」や、実際に使われた原価である「実際原価」などを、システム上で自動的に計算・可視化する機能を備えたものがあります。

材料費の変化に対する利益率の計算機能は、早期の指標把握、対策の適切化に有効です。計算結果はシステムから帳票の表示・出力できるので、集計負荷の軽減にもつながります。

3.発注・生産・出荷作業などの効率化

管理画面から視覚的に進捗を把握できるシステムを導入すれば、受発注と在庫状況の連携が容易になり、発注から出荷にいたるフローを効率化できます。

また、保守部品が必要になるタイミングを事前に設定しておけば、部品の発注情報を自動表示する生産管理システムも。この機能は、発注の効率化と欠品の防止に役立ちます。

Excelや帳票でピッキングリストを運用していると、出荷作業においても管理コストが肥大化しがちです。生産管理システムなら、ピッキングリストに設計変更があった場合でも、即座に修正反映できるので、業務効率化やペーパーレス化の促進に寄与します。

4.メンテナンス性の向上

自社開発のシステムには、現場の要望に応えながら機能の拡張を行えるという強みがあります。しかし、改修時の負担の大きさ、機能追加や保守作業の属人化といった課題も。

生産管理システムを導入することで、ワンシステムで業務運用ができるようになるため、プログラム修正などの対応がスムーズになります。中には、柔軟なカスタマイズやシステム連携のためにデータベースを直接操作できるものも。

業務に携わる社内メンバー自身で、必要なデータの抽出やメンテナンスを行えるようになれば、情報システム部門の負担を軽減しながら、メンテナンス性の向上が見込めます。

5.問題改善の加速

部署を横断して生産管理システムを利用することで、他部署や会社全体の状況を把握できるため、問題点や改善点の早期発見に役立ちます。部署間での情報共有がスムーズになれば、生産フローや利益率といった本質的な課題に注力し、PDCAサイクルを迅速に回すことが可能に。

また、システムの導入をきっかけに、業務プロセスや報告フローなどについて議論を重ねることも、情報・技術の継承や自社資産の蓄積も実現できます。

これらのプロセスにおける品質改善は、最終的に顧客や従業員の満足度向上に貢献すると考えられます。

 

生産管理システムの機能一覧

生産管理システムの機能は、「計画管理」「実績管理」「原価管理」の3つに大別できます。それぞれの機能で実現できることを見ていきましょう。

計画管理 受注管理・
需要管理
受注生産品、計画生産品、内示受注といった受注全般の情報を登録し、データを把握する機能。受注情報を整理することで、社内リソースの最適化や売上予定の把握、資金繰り計画にも活用できる。
生産計画 将来的な在庫推移をもとにして生産計画を立案する機能。時系列で在庫推移や過不足の把握や、1クリックで不足分の補充指示ができるシステムも
所要量計算・
調達計画
必要な部品・原料・資材の数量や時期を計算・立案する機能。MRPに基づいた計算を自動で行い、作業・発注・出庫についての計画を立案するシステムも
発注管理 調達計画をもとに、発注情報を管理する機能。注文書や発注計画一覧表の出力ができるものも。
実績管理 在庫管理 在庫データの管理や確認をする機能。在庫量のほか、業務製造日や賞味期限など様々な項目の確認や、入庫やピッキングなどの業務管理ができる
工程管理 作業進捗の可視化、情報共有のための機能。スケジュールの効率化や遅延の防止、リソースの最適化が可能に。
原価管理 原価計算 事前に設定された原価計算基準をもとに、製品やロットごとに原価を計算する機能。原価企画の最適化・効率化に有効
原価管理 実際原価と標準原価との比較や、一定期間内の平均原価の確認などができる機能。原価の統制や低減に貢献する

 

生産管理システムの種類

様々な種類のある生産管理システムですが、どのように選べばいいのでしょうか。各社のサービスは、主に「得意とする生産方式」と「カバーする業務範囲」によって分類することができます。

まず、受注後に生産する「受注生産」か、需要を見込んで生産する「見込生産」か。また、「小品種大量生産」か「多品種少量生産」か、「個別生産」か「連続生産」かなど、自社の生産方式によって適切な生産管理システムは異なります。

得意とする生産方式の観点

生産管理システムは「得意とする生産方式」という観点から、以下の3タイプに分けられます。

  1. 複数の生産方式に対応できるシステム
  2. 個別受注で多品種少量生産型向けのシステム
  3. 量産・繰返生産向けのシステム

たとえば、製品によって製造工程が大きく異なっており、受注生産と繰り返し生産が混在する工場では、「1. 複数の生産方式に対応できるシステム」が適しています。一方、多品種少量生産が大部分の工場では、「2. 個別受注で多品種少量生産型向けのシステム」がおすすめ。

カバーする業務範囲の観点

システムによって対応できる業務範囲は異なります。受注管理、在庫管理、工程管理、原価管理といった基本機能のほかに、請求・売掛・買掛・支払といった販売管理、債権債務管理機能などを搭載したシステムがあります。

まずは、基本機能さえ使えればいいのか、生産管理以外の業務もシステム化したいのか、自社のニーズを整理してください。

生産管理以外もカバーしたい場合は、ERPのように広範な業務をカバーしているシステムや、販売管理機能や債権債務管理機能を含むシステムがおすすめ。ただし、多様な機能を搭載したシステムは、ランニングコストが高額になる傾向が。

得意とする生産方式や業務範囲を明確にした上で、適切な生産管理システムを選択すると、導入後に現場に定着しやすく、効果的な運用が実現できます。

 

選び方や主な生産管理システム

先述した5つのメリットを最大化するためには、自社の業務フローに合ったシステムを選ぶことが重要です。業界・業種や生産方式、企業規模に合致した生産管理システムを選択することで、導入や運用もスムーズになります。

業界・業種、生産方式、企業規模という3つの要素を組み合わせると、以下の3種類に大別できます。それぞれの特徴や主な生産管理システムをご紹介します。

1. 中小かつ特定の業種や生産方式に対応している生産管理システム

【該当するシステム】
「TECHS」「i-PRO」「Prevision」など

「TECHS」は、個別受注型の機械・装置業向け、多品種少量方式の部品工業向けなど、業界・業種や生産方式を細かく定義したシリーズを展開しているため、自社にマッチさせやすいソリューションです。

更に、個別受注・多品種少量生産型の中小部品加工業向けなら「i-PRO」、受注生産の組立業と部品加工業向けなら「Prevision」が適しています。

2. 中堅以上かつ複数の業種や生産方式に対応する生産管理システム

【該当するシステム】
「FutureStage」「生産管理 SPENCER」「R-PiCS V4」「atWill」など

「FutureStage」は、中堅・中小規模の製造業、卸売業、小売業向けの基幹業務パッケージ。パッケージのほかにもテンプレートが提供されているなど、柔軟性の高さが特徴です。「生産管理 SPENCER」も、機能をコンポーネント単位で組み合わせて導入できます。

同様に、柔軟性の高い「atWill」は、ローコード開発基盤での機能拡張が可能。特定の業務領域での部分導入や独自業務機能の作成に対応しています。

また、「R-PiCS V4」は、受注生産・見込生産、顧客ごとの仕様変更にも対応できるハイブリット型。いずれも、複数の業種や生産方式に対応することができます。

3. 中堅以上かつERPに対応するシステム

【該当するシステム】
「A’s Style」「STRAMMIC」「EXPLANNER/J」など

「A’s Style」と「STRAMMIC」は、生産管理をはじめ、販売・購買・在庫・原価などを一元管理できるセミオーダー型のERPパッケージです。

また、「EXPLANNER/J」は年商50億円以上の製造業向けで、生産・販売・会計・債権・債務・原価までの一連の管理をサポートします。

ほかにも、様々な特徴を持った生産管理システムがあります。各社の製品はこちらの記事で詳しく紹介しています。

生産管理システム比較15選。規模や業種・生産方式別の選び方

生産管理システムの導入やリプレースを検討している方へ。多種多様なシステムがある中で、導入する際の4つの比較ポイント、選び方や各社の特徴を紹介します。...

生産管理システム

 

まとめ

業務負担の軽減や作業ミスの削減・効率化に貢献する生産管理システム。

煩雑な業務が整理されるだけでなく、現場の正確なデータを一元的に把握することは、経営判断や意思決定の迅速化にもつながります。更に、働き方改革や人材の定着といった、副次的な効果も期待できます。

以下、よくある質問をまとめましたので、参考にしてください。

無料で使える生産管理システムはある?

受注・出荷管理た売上管理、在庫管理、販売管理といった業務に対応した、無料の生産管理システムはあります。しかし、工程管理や原価管理、工程進捗管理などには対応していない、シンプルな使い勝手のものがほとんどです。また、不具合が発生した場合のサポートや補償も受けられません。
「幅広い業務をシステム化したい」「導入時・トラブル時にサポートが必要」「高度な生産管理を行いたい」といった場合には、有料サービスがおすすめです。

生産管理システムとERPの違いは?

ERPとは経営の基本となる資源を統合管理するための手法です。そのためのシステムERPパッケージと呼び、基本機能の中に生産管理システムを含みます。ERPパッケージが企業全体の最適化に強みを持つのに対し、生産管理システムは管理機能のきめ細やかさや専門性の高さが強み。
「製造工程が複雑である」「業種特有の商習慣がある」「財務会計・人事管理システムを導入済み」といった場合には、生産管理システムがおすすめです。

本記事で紹介したメリットや主な機能などを参考に、最適な生産管理システムを導入することで、事業規模の拡大や企業価値向上を実現してください。

生産管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

生産管理システムの資料をダウンロード

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、
資料をダウンロードしてください。

 

インタビューやサービス詳細はこちら

TECHS-BK(テックス・ビーケー)

TECHS-BK(テックス・ビーケー)

「多品種少量型の部品加工業」に特化した中小企業向けの生産管理システム。1994年に発売開始し、4,500社以上が導入している生産管理システム「TECHSシリーズ...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

Cloud2Mfg|インタビュー掲載

Cloud2Mfg|インタビュー掲載

安価・高機能・モジュール別導入が可能なクラウド型の生産管理システムです。プログラム知識のないユーザーでもカスタマイズできるため、専任の情報システム担当がない企業...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

TECHS-S(テックス・エス)

TECHS-S(テックス・エス)

「個別受注型装置・機械製造業」に特化した中小製造業向けの生産管理システム。導入実績4,500社を誇るTECHSシリーズのノウハウを集積したパッケージ製品(小規模...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

Prevision

Prevision

受注生産の製造業向け生産管理システム。組立業と部品加工業の両方に対応可能。3種類のスケジューラーを選べる工程進捗管理機能など、業務効率化を実現する多くの機能を搭...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

スマートF

スマートF

スモールスタートで導入可能な生産管理システム。在庫管理、工程管理、原価管理などの豊富な機能で、最適な生産計画や発注業務が可能。生産効率や品質の向上を実現します。...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

A’s Style

A’s Style

個社ごとのニーズに合わせてアレンジ可能な製造業向けのセミオーダー型生産管理システム。利用人数や企業に制限がないため、外部取引先やグループ会社と共同で使いたい場合...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

STRAMMIC

STRAMMIC

製造業に不可欠な「生産管理・原価管理・販売物流管理・購買管理」をシームレスに統合する基幹業務システム。コンサルによる現状分析・課題整理、業務見直し等の支援も可能...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

R-PiCS V4

R-PiCS V4

受注生産・見込生産の両方に柔軟に対応できるハイブリット型生産管理パッケージ。組立加工の製造業に強く、柔軟性、カスタマイズ性が高く、業務の最適化が図れます。...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

atWill

atWill

機能拡張やカスタマイズが可能なローコード開発基盤を持つ生産管理システム。標準提供する業務機能と業務に合わせた柔軟なシステム構築で、効率化と事業成長を支援します。...

利用規約プライバシーポリシーに同意の上、資料をダウンロードしてください。

このページの内容をシェアする

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
TOPへ戻る

資料ダウンロードフォーム

1分で簡単登録。無料

入力フォームはこちら

登録済みの方はこちら

パスワード再発行

アスピックご利用のメールアドレスを入力ください。
パスワード再発行手続きのメールをお送りします。

アンケートにご回答ください。

サービスの導入検討状況を教えてください。

  • 資料請求後に、当該資料に含まれる「サービス提供会社」や弊社よりご案内を差し上げる場合があります。
  • ご案内のため、アスピックにご登録いただいた会員情報を弊社より「サービス提供会社」に対して電子データにて提供いたします。
  • 利用規約とプライバシーポリシーに同意の上、ダウンロードいただきます。

ご回答ありがとうございました。

ご登録いただいているメールアドレスにダウンロードURLをお送りしています。ご確認ください。

CLOSE