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生産管理システムとは?機能一覧や5つのメリット、種類を紹介

生産管理システムとは?機能一覧や5つのメリット、種類を紹介

最終更新日:2023-08-01

生産管理システムの導入を検討している方、Excelや紙による生産管理に課題を感じている方へ。最新の生産管理システムの機能一覧や導入におけるメリット、選び方、主なシステムについて紹介します。

目次

生産管理システムとは?

生産管理システムは、製造業における様々な業務を一括管理するためのソリューションです。計画、生産、販売、在庫、原価計算、品質などを統合的に管理することで、業務負担の軽減と同時に、正確性や生産性の向上が実現できます。

Excelや紙ベースでのMRP(資材所要量計画)や原価計算は、業務が複雑になりがちです。更には「大きなミスが生じやすい」「ベテラン社員のノウハウに依存してしまう(業務の属人化)」といったデメリットもあります。

生産管理システムを導入すれば、各生産工程における業務の効率化や可視化、社員同士の情報共有が可能になります。このような強みがある生産管理システムですが、実際にはどのような業務、業界・業種に対応しているのか見ていきましょう。

生産管理システムの業務範囲

生産管理システムの業務範囲は主に、製造業における需要計画、生産計画、調達計画、在庫管理、工程管理、原価管理など。

システムごとに対応範囲は異なりますが、標準機能でカバーしていない業務に対し、追加機能を提供する拡張性が高いものもあります。また、基幹業務を統合的に管理できるERPの一つとして、生産管理システムを提供するケースもあり、販売や会計、人事など、生産以外の幅広い業務も一本化したい場合に有効です。

まずは自社で課題となっている業務を整理して、それらの業務に適合しているシステムかどうかをチェックしてみてください。

生産管理システムの対象となる業界・業種

大企業から中堅、中小企業まで事業規模を問わず、素材や部品、加工、組み立てなど、製造業のほとんどの分野で導入が進んでいます。電気機器や金属、化学、鉄鋼などの大量生産型の産業はもちろん、食料品や出版・印刷、家具といった業種でも幅広く利用されています。

生産管理システムの中には、自動車部品製造向け、金属加工業向けというように、特定の業種に特化したものや、あらかじめ各業種向けにテンプレートが用意されているものもあります。通常の生産管理システムでは対応しきれない、業種特有の商習慣や業務プロセスがある場合に適しています。

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生産管理システムのメリット

生産管理システムの主な導入メリットを5つご紹介します。

1.リアルタイムでの把握による生産・在庫管理の精度向上

Excelで生産管理を行う場合、複数人が同一のファイルで作業してしまう可能性があるため、データの重複や不整合が起きやくなります。また、Excelにデータが蓄積されすぎて動作が遅くなったり、データが壊れやすくなったりするリスクも。

更に、スキルに長けた従業員はマクロなどで効率化を進められる一方、Excelに慣れていない従業員にとっては使いづらく、経験の差による業務の属人化が進んでしまうケースもあります。

一方、生産管理システムでは、複数人で作業を行ったとしても入力したデータがリアルタイムかつスピーディーに集約・更新されるため、生産・在庫情報を正確に把握することが可能。管理精度の向上によって、余剰在庫などを抱えるリスクも回避できるので、在庫量や在庫金額の削減にもつながります。

2.集計負担の軽減や指標把握の早期化

Excelを使った原価計算などでは、数字の入力ミスや数式の誤りといったリスクや、担当者でないと計算ができないという属人化の問題があります。また、積み上げ原価など、変動要素に対応した細かな計算が追いつかないというケースも多いでしょう。

生産管理システムの中には、製品設計時の指標となる「標準原価」や、実際に使われた原価である「実際原価」などを、システム上で自動的に計算・可視化する機能を備えているものがあります。材料費の変化に対する利益率の計算など、早期の指標把握、対策の適切化に役立てられる機能も。計算結果はシステムから帳票の表示・出力できるので、集計負荷の軽減にもつながるでしょう。

3.発注・生産・出荷作業などの効率化

発注から出荷にいたるフローを効率化することもできます。購入依頼や作業指示が手作業だと、ミスや遅延が多発するだけでなく、急な注文への対応も困難です。そこで、管理画面から視覚的に進捗を把握できるシステムを導入すれば、受発注と在庫状況の連携が容易になり、工程管理の効率化が実現できるでしょう。

また、保守部品が必要になるタイミングを事前に設定しておくことで、部品の発注情報を自動的に表示する生産管理システムも。この機能があれば、発注の効率化と欠品の防止が可能になります。

出荷作業においても、Excelや帳票でピッキングリストを運用していると、管理コストが肥大化しがちです。生産管理システムなら、たとえばピッキングリストに設計変更があった場合に、即座に修正反映する機能も。業務効率化に加えて、ペーパーレス化の促進にも寄与します。

4.メンテナンス性の向上

自社開発のシステムには、現場の要望に応えながら機能の拡張を行えるという強みがあります。しかし、システムの規模が大きくなるにつれて、改修時の負担が大きくなっていくというリスクが。また、開発・改修に携わった担当者が異動や退職をしてしまうと、機能追加や保守作業を行うことが難しくなることも少なくありません。

生産管理システムを導入することで、オフコンやExcelなどで行っていた業務をワンシステムで運用できるようになるため、プログラムに修正を加える際にも、すぐにデータを確認して対応できます。また、生産管理システムの中には、柔軟なカスタマイズやシステム連携のためにデータベースを直接操作できるものも。業務に携わる社内のメンバーが、必要なデータの抽出やメンテナンスを自分で行えるようになれば、情報システム部門の負担を軽減しながら、メンテナンス性の向上が見込めるでしょう。

5.問題改善の加速

部署を横断してシステムを利用することで、他部署や会社全体の状況を把握できるため、問題点や改善点の早期発見にも役立ちます。

また、異なる部署間でスムーズに情報共有ができれば、生産フローや利益率といった本質的な課題に注力し、PDCAサイクルを迅速に回すことも可能に。更に、システムの導入をきっかけに業務プロセスや報告フローなどについて議論を重ねることで、ベテランから若手まで、スキルや経験の有無に関わらず、社員同士の交流が生まれ、情報や技術の継承が可能に。自社資産の蓄積も実現できるでしょう。

これらのプロセスにおける品質改善は、最終的に顧客や従業員の満足度向上に貢献すると考えられます。

 

生産管理システムの機能一覧

生産管理システムの機能は、「計画管理」「実績管理」「原価管理」の3つに大別できます。それぞれの機能で実現できることを見ていきましょう。

1.計画管理

計画管理機能では、主に「受注管理・需要管理」「生産計画」「所要量計算・調達計画」「発注管理」が行えます。

(1)受注管理・需要管理
受注生産品、計画生産品、内示受注といった受注全般の情報を登録し、データを把握する機能です。受注情報を整理することで、社内リソースの最適化や売上予定の把握、資金繰り計画にも活用できます。EDIシステムやSFAツールと連携させて受注データを取り込めば、取引先が増えた場合などにも柔軟に対応できます。

(2)生産計画
将来的な在庫推移をもとにして生産計画を立案する機能。需要見込残や受注残などのデータから、時系列で在庫推移や過不足を把握できる基準生産計画機能や、1クリックで不足分の補充指示ができる自動充足機能などが搭載されていると便利です。

(3)所要量計算・調達計画
必要な部品・原料・資材の数量や時期を計算・立案する機能です。MRPに基づいた計算を自動で行い、作業・発注・出庫についての計画を立案するものなどがあります。

(4)発注管理
調達計画をもとに、発注情報を管理する機能。注文書や発注計画一覧表の出力ができるものも。

2.実績管理

実績管理機能では、主に「在庫管理」「工程管理」を行うことができます。

(5)在庫管理
在庫データの管理や確認をする機能です。在庫量のほか、業務製造日や賞味期限など様々な項目を確認したり、入庫やピッキングなどの業務管理をしたりできます。

(6)工程管理
作業進捗の可視化、情報共有のための機能。工程の進捗状況や、材料の入荷状況が一目でわかるように設計されたシステムなら、スケジュールの効率化や遅延の防止に役立ちます。作業ごとの工数実績が計上されるシステムを使えば、リソースの最適化も可能です。

3.原価管理

原価管理機能では、主に「原価計算」と「原価管理」を行えます。

(7)原価計算
事前に設定された原価計算基準をもとに、製品やロットごとに原価を計算できる機能です。原価企画の最適化・効率化を図ることができます。

(8)原価管理
計算した実際原価と標準原価との比較や、一定期間内の平均原価の確認などができる機能です。リアルタイムで確認できるものが多く、原価の統制や低減に貢献します。

ほかにも、売上や生産実績、品質など、様々な管理機能があります。サービスによって機能の定義や搭載内容が異なるので、事前に確認しましょう。

 

生産管理システムの種類

様々な種類のある生産管理システムですが、どのように選べばいいのでしょうか。各社のサービスは、主に「得意とする生産方式」と「カバーする業務範囲」によって分類することができます。

まず、受注後に生産する「受注生産」か、需要を見込んで生産する「見込生産」か。また、「小品種大量生産」か「多品種少量生産」か、「個別生産」か「連続生産」かなど、自社の生産方式によって適切な生産管理システムは異なります。

得意とする生産方式の観点

「得意とする生産方式」という観点で選ぶならば、①複数の生産方式に対応できるシステム、②個別受注で多品種少量生産型向けのシステム、③量産・繰返生産向けのシステムといった分類から選択するのが効果的です。

たとえば、製品によって製造工程が大きく異なっており、受注生産と繰り返し生産が混在する工場では、複数の生産方式に対応できるシステムが適しています。一方、多品種少量生産が大部分の工場では、複雑化した工程に対応するシステムを選ぶといいでしょう。

カバーする業務範囲の観点

サービスによって対応する範囲が異なるため、受注管理、在庫管理、工程管理、原価管理といった基本的な機能に対応しているか確認します。その上で、請求・売掛・買掛・支払といった販売管理など、生産管理以外の業務もカバーしているかをチェックしましょう。

生産管理以外もカバーしたい場合は、ERPのように広範な業務をカバーしているシステムや、販売管理機能や債権債務管理機能を含むシステムから選ぶことになります。ただし、多様な機能を搭載したシステムはランニングコストが高額になることも。自社の事業規模や必要な機能を見極めた上で、サービスを検討しましょう。

得意とする生産方式や業務範囲を明確にした上で、適切な生産管理システムを選択すると、導入後に現場に定着しやすく、効果的な運用が実現できます。

 

選び方や主な生産管理システム

先述した5つのメリットを最大化するためには、自社の業務フローに合ったシステムを選択することが重要です。業界・業種や生産方式、企業規模に合致した生産管理システムを選択することで、導入や運用もスムーズになるでしょう。

業界・業種、生産方式、企業規模という3つの要素を組み合わせると、以下の3種類に大別できます。それぞれの特徴や主な生産管理システムをご紹介します。

1. 中小かつ特定の業種や生産方式に対応している生産管理システム

「TECHS」や「i-PRO」、「Prevision」が、こちらのタイプに該当します。「TECHS」は、個別受注型の機械・装置業向け、多品種少量方式の部品工業向けなど、業界・業種や生産方式を細かく定義したシリーズを展開しているため、自社にマッチさせやすいソリューションです。また、個別受注・多品種少量生産型の中小部品加工業向けなら「i-PRO」、受注生産の組立業と部品加工業向けなら「Prevision」が適しています。

2. 中堅以上かつ複数の業種や生産方式に対応する生産管理システム

こちらのタイプに該当する生産管理システムに、「FutureStage」や「生産管理 SPENCER」、「R-PiCS V4」などがあります。「FutureStage」は、中堅・中小規模の製造業、卸売業、小売業向けの基幹業務パッケージ。パッケージのほかにもテンプレートが提供されているなど、柔軟性の高さが特徴です。「生産管理 SPENCER」も、機能をコンポーネント単位で組み合わせて導入できるため、柔軟なカスタマイズが可能。「R-PiCS V4」は、受注生産・見込生産、顧客ごとの仕様変更にも対応できるハイブリット型です。いずれも、複数の業種や生産方式に対応することができます。

3. 中堅以上かつERPに対応するシステム

「A’s Style」や「STRAMMIC」「EXPLANNER/J」などがこのタイプに該当。「A’s Style」と「STRAMMIC」は、生産管理をはじめ、販売・購買・在庫・原価などを一元管理できるセミオーダー型のERPパッケージです。また、「EXPLANNER/J」は年商50億円以上の製造業向けで、生産・販売・会計・債権・債務・原価までの一連の管理をサポートします。

ほかにも、様々な特徴を持った生産管理システムがあります。各社の製品はこちらの記事で詳しく紹介しています。

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まとめ

業務負担の軽減や作業ミスの削減・効率化に貢献する生産管理システム。

煩雑な業務が整理されるだけでなく、現場の正確なデータを一元的に把握することは、経営判断や意思決定の迅速化にもつながります。更に、働き方改革や人材の定着といった、副次的な効果も得られるでしょう。

本記事で紹介したメリットや主な機能などを参考に、最適な生産管理システムを導入することで、事業規模の拡大や企業価値向上を実現してください。

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