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人員計画(WFM)ツールの比較8選。タイプや選び方とは?

人員計画(WFM)ツールの比較8選。タイプや選び方とは?

最終更新日:2024-02-15

企業や組織の人員計画業務を担っている人事部門や経営企画部門の方へ。Excelなどを使った計画書の作成・管理よりも業務を効率化できる、人員計画(WFM)ツールでできることや比較ポイントについて解説します。

目次

人員計画ツールとWFMツールとは?

「人員計画」とは、企業や組織の事業目標を達成するための、具体的な人員配置や採用活動の計画を指します。事業目標の達成のために「この部署に何人必要か」「どのようなスキルを持った人材が必要か」などを決定し、そのように配置された組織・部署内でのマネジメントが、「要員管理」と呼ばれます。

一方、「WFM」は「Workforce Management(労働力の管理)」の略称。主にコールセンターや医療施設などで利用されており、適切な人員配置によってサービス品質を下げることなく、人件費の抑制を可能にするマネジメント手法のことです。

人員計画もWFMも、事業の継続や成長に大きく関与する分野のため、多くの企業・組織で専門的ツールの導入が進んでいます。ツールを用いた戦略的人事は、コストカットにはもちろん、従業員のモチベーションアップにも効果的です。初期投資の少ないクラウド型サービスの登場も、普及を後押ししています。

前述の2つの考え方が「人材を適切に配置してビジネスの最適化を図る」点で共通していることを踏まえ、本記事ではそれらに基づくツールを「人員計画(WFM)ツール」としてまとめて紹介していきます。

 

人員計画(WFM)ツールでできること(機能)

ツールによってできること(機能)は異なりますが、人員計画(WFM)ツールは主に以下のような機能を搭載しています。

人材管理と人材の需要予測 人材の状況を一元管理する機能。業務稼働予測により、どの部門・部署でどの程度の人材(スキル)が必要になるのかなどを把握できる。管理部門であらかじめ不足がわかれば、先手を打った採用活動や追加配置が可能に。
従業員プロフィールの管理 従業員一人ひとりのスキルだけでなく、残業時間、勤怠情報などを可視化。等級や職種、雇用区分に基づく人件費を鑑みながら、事業に対する人員の配置を最適化できる。
従業員のパフォーマンス管理と分析 従業員のパフォーマンスを管理し、個人の目標や組織の目標と照らし合わせて、評価へつなげる機能。全社レベルでの生産性の底上げが期待できるだけでなく、能力開発といった、人への投資・育成にも取り組みやすくなる。
戦略シナリオのシミュレート 新しい人事戦略を実行する前に、想定シナリオをテスト・分析し、戦略的な事業運営をサポート。また、複数の人件費シナリオを設定し、収益への影響をシミュレーションできるツールも。
シフト作成 従業員の希望や効率を考慮したシフトを自動で作成。適正な人数・人材を算出し、過不足のない配置を実現する。管理者の業務効率化とマネジメント力アップに寄与し、従業員の満足度にもつながる。
権限管理 人事情報は機密性が高いため、社内であっても閲覧制限が不可欠。役職別や組織別、ユーザー別などに分けて権限をコントロールし、管理者に必要な情報を直ちに共有できる環境を構築する。

これらの基本機能は人材やスキルの有効活用と配置の最適化につながります。また、座席のレイアウトを自動作成する機能などが、業務効率化に効果をもたらすといった一面も。

 

人員計画(WFM)ツールのタイプ

人員計画(WFM)ツールのタイプは、主に2つ。「人員計画の策定支援向け」と「コールセンターの要員計画向け」です。まずはそれぞれのタイプを把握しましょう。

人員計画の策定支援向け

人員の配置状況や過不足をリアルタイムで把握したい場合や、業務稼働分析による人材の需要予測、新しい人事戦略のシミュレーションなどを行いたい場合に、おすすめのタイプです。

Excelや表計算ソフトを用いた管理作業の大半を自動化し、複数の部署間にわたる調整もより容易になります。中長期計画の策定はもちろん、勤怠データやコンプライアンスの管理など、高度なマネジメントに対応した機能を備えているツールもあります。

たとえば「Loglass 人員計画」では、予算・見込み・実績データを自動統合し、集計作業時間を大幅に短縮。更に、時系列で部署・職種・グレード別で過去の予算や実績まで把握できるので、高度な人員計画管理が行えるようになります。

コールセンターの要員計画向け

コールセンターでは、曜日や時間帯、時期、製品の種類などにより呼量(電話やメールなどでの問い合わせ量)が変化し、必要な人員も異なります。過去の入電数といったデータをもとに最適な人数と人材を配置し、顧客の待ち時間を最小限にしたい場合は、こちらのタイプがおすすめです。

アナログでコンプライアンスを遵守した勤怠管理や適切なシフトを作成しようとすると、人的ミスが発生したり、従業員ごとの負荷に偏りが出たりと、煩雑になりがちです。そういった課題も解決できるのも、このタイプの強みです。

たとえば「Casting Table 4.0」は、過去の実績呼量を基に未来の呼量を的確に予測。サービスレベルの予測と対応者過不足数のシミュレーションまでカバーしているため、サービス品質を落とすことなく人員コストを最適化できます。

 

人員計画(WFM)ツールの比較ポイント

人員計画(WFM)ツールにおける、「人員計画の策定支援向け」と「コールセンターの要員計画向け」のタイプごとに、比較ポイントを紹介します。下記を参考に、自社にふさわしいツールを検討してみてください。

人員計画の策定支援向け

人員の予測方法

人員の需要予測は、人員計画にとって重要な要素です。適正人員を算出するには、損益分析や業務分析など様々な方式があり、重視する項目が異なります。ツールを用いて、人員の現状把握や採用実績、現場の状況といった各種データを管理すれば、より多様な観点からの計画立案が可能に。

たとえば、「Loglass 人員計画」は、複数部署の採用・異動情報を集計し、見込み・予算・実績データをもとに、個人名レベルでの精緻な人員計画を行います。

「SAP HCM」は、機械学習に長けており、不確かな勘や推測によらない計画立案を可能にするツールです。企業の資産データを有効活用するBIツール「SAP Analytics Cloud」と組み合わせれば、予測精度と俊敏性が更にアップ。離職リスクの予測も行い、必要な人員数を割り出します。

シフト作成やシフト管理支援への対応有無

優秀な人材を確保し、それを維持するには従業員のワーク・ライフ・バランスを踏まえたスケジューリングが不可欠です。シフト作成・管理に秀でたツールなら、人員のパフォーマンスや勤怠状況も考慮した、緻密なスケジュールを立てられます。

たとえば、店舗向けの人員計画ツールの「Blue Yonder 店舗要員計画・管理(WFM)」は、従業員自身がシフトを申請できる機能を搭載。高度なスケジュール管理や勤務管理が、従業員満足度(ES)の向上に貢献します。

また、「Infor Workforce Management」のように、従業員の勤怠管理を行いつつ、需要に応じたスケジュール作成ができるツールも。

シナリオのシミュレーション機能

新しい人事戦略の計画性を事前にテストすることで、事業運営を安定させられます。複数シナリオや中長期シナリオの分析に対応したツールであれば、経営判断の根拠となる分析データに幅を持たせられるため、市場の変化を見越した柔軟な戦略立案にも有用です。

たとえば、「BOARD 人員計画」は、従業員の出退勤データといった社内データと戦略上の人員需要を統合し、人事的シナリオとして分析できます。

その他、人員数データを人件費に変換できる「Loglass 人員計画」では、複数の人件費シミュレーションが可能です。

コールセンターの要員計画向け

人員の予測方法の充実度

コールセンター業務は、適切な人数と人材の配置が顧客の満足度に直結します。また、余分なスタッフの配置はコストの増加にもつながるため、人員計画の策定支援向けツールよりも人員予測機能が充実している傾向にあります。

たとえば、「Casting Table4.0」は、CTIシステムと自動連携し、過去の実績データ及びイベント、トレンドを考慮に入れて、未来のコール数を予測。オペレーターの最適配置が行えます。また、通販受注やカスタマーセンターなど、業種の違いによって異なる応答率から、サービスレベルに合わせた人数まで算出可能。30分単位というショートスパンでも必要人数が割り出せます。

コールセンターの呼量は、季節やイベントといった条件にも左右されますが、「CTBASE/WFM Cloud」では、季節変動とイベント管理による高精度な呼量予測が可能。加えて、一人の従業員が複数の業務や作業を行う、マルチスキルでの業務予測にも対応しています。

シフト作成やシフト管理支援への対応有無

管理者の業務負担を減らし、従業員の働きやすい環境にもつながる、シフト関連機能の充実度も要チェックポイントです。

「Casting Table4.0」は、公平性やスキルを考慮しながら従業員を適切に配置し、シフト表を自動作成。オペレーター本人による休暇申請・閲覧はもちろん、急きょ欠勤が出た場合にも、管理者から即座に出勤募集の告知が行えます。

対応規模と拡張性について

自社が運営しているコールセンターの規模で扱いやすいツールかどうか、事業の成長に合った拡張性があるかといった面も重要です。特に大規模運用の場合には、コールセンター内でのシフト・呼量の管理が複雑化するため、ツールが想定している事業規模を事前に確認しておく必要があります。

たとえば、「楽天コネクト Storm」は、10,000席を超える大規模運用でも扱いやすいツール。電話、メール、チャットなどの多様なチャネルに対応し、突発的な需要増大にも耐えられる、拡張性と信頼性を備えています。

 

主な人員計画(WFM)ツール(人員計画の策定支援向け)

Loglass 人員計画(株式会社ログラス)

Loglass 人員計画公式Webサイト

(出所:Loglass 人員計画公式Webサイト)

社内に散らばる経営データをクラウド上で一元管理できるツール。大きく分けて「人員数管理機能」「人件費管理機能」「権限機能」の3つの機能を搭載する。中でも、特に強力なのは人員数管理機能。見込み・予算・実績データを自動集計することで、作業時間を大幅に短縮してくれる。
人件費管理機能では、人員数データを人件費に素早く変換してシミュレーションを実施。退職や休職による事業計画へのインパクトを瞬時に見極められる。また、センシティブな人事情報の閲覧権限は、組織別、役職別、ユーザー別に制御。必要な情報を必要な粒度で共有できるため、機密性を担保しながら、企業の成長につながる人員計画を実現する。

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BOARD 人員計画(BOARD Japan株式会社)

BOARD 人員計画公式Webサイト

(出所:BOARD 人員計画公式Webサイト)

統合型の意思決定プラットフォームをベースに、人員計画の分析・立案・シミュレーションをまとめて行えるサービス。企業の戦略とオペレーション、目標に沿った人材配置はもちろん、過去・現在のデータを分析しながら、計画全体を監視・制御できる。
新しい人事戦略の計画性をテストする機能も有用。予測による人員需要を、人員スケジュールや従業員の出退勤データといった社内データと統合し、実現性などをシミュレートする。プラットフォームの使いやすさと素早いデータ処理に定評があり、常に膨大な可変要素を反映させた事業計画が求められる企業にも、大きな変革をもたらしてくれる。

  • 料金:要問い合わせ

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Infor Workforce Management(インフォアジャパン株式会社)

Infor Workforce Management公式Webサイト

(出所:Infor Workforce Management公式Webサイト)

製造業や病院といった、業界特有の要件への対応を得意とするWFMシステム。従業員一人ひとりの勤怠管理をしつつ、労働力を分析。需要に応じた人員の分配と、スケジュール作成を行う。
給与計算にも使用できる勤怠データの管理、スケジュールの制作など、人員計画に付随する高度なマネジメントまでカバーしているのも、管理者にとって嬉しいポイント。突発的な残業が発生しがちな業種でも、労働法を踏まえた管理・運営を徹底し、コンプライアンスを重視した企業・組織の体制構築を実現する。

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SAP HCM(SAPジャパン株式会社)

SAP HCM公式Webサイト

(出所:SAP HCM公式Webサイト)

人材戦略とビジネス戦略を統合させ、適切な人材確保を実現するツール。人員計画における戦略と運用を本ツールによって一体化することで、企業が掲げる目標達成を後押し。機械学習と予測分析に長けており、人材の需要やトレンド、リスクの特定をシステム化してくれる。
また、SAPシリーズ製品と組み合わせることで、機能を拡張できるのも特徴。企業内のデータを活用するBIツール「SAP Analytics Cloud」を活用すれば、予測精度と俊敏性を更に高めるだけでなく、離職リスクの予測から必要な人員数を算出することも可能。SAPツールファミリーの「SAP SuccessFactors Employee Central」と組み合わせれば、リアルタイムで全拠点・全部門の人事データが活用可能となり、全社的な人材強化にも取り組める。

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Blue Yonder 店舗要員計画・管理(WFM)(Blue Yonderジャパン株式会社)

Blue Yonder 店舗要員計画・管理(WFM)公式Webサイト

(出所:Blue Yonder 店舗要員計画・管理(WFM)公式Webサイト)

労働コンプライアンスや長期計画など、今日の労働問題への対処に強みがあるサービス。グローバル展開を視野に入れた小売業者、卸売業者、製造業者が求める機能が豊富にそろい、ビジネスの推進に不可欠である優秀な人材の確保と維持をサポートする。
たとえば、従業員側からのシフト申請や、個々の意向も考慮した自動スケジューリング機能を備え、従業員のワーク・ライフ・バランスを重視したい企業に最適。一方で、勤怠管理機能、コンプライアンス管理機能により、管理者側の業務負担も軽減する。過去のデータとリアルタイムの状況を同時に分析して、将来的に必要な人員数も算出。経営部門の長期的なビジネス計画まで支える。

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主な人員計画(WFM)ツール(コールセンターの要員計画向け)

Casting Table4.0(株式会社ミライト・ワン・システムズ)

Casting Table4.0公式Webサイト

(出所:Casting Table4.0公式Webサイト)

呼量予測から給与計算まで、コールセンターの管理業務をトータルにサポートしてくれるツール。過去の実績データやイベント、トレンドを踏まえた高精度の呼量予測により、効率的な人員配置を可能にし、顧客の待ち時間を大幅に削減する。
業種ごとに異なるサービスレベルに合わせた人員配置ができ、30分単位というショートスパンから必要人数が割り出せる。現在の実績をもとに行うシミュレーション機能は、設定した目標を達成するためにどのような人員配置が必要か、スピーディーかつ的確に判断するのに役立つ。

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CTBASE/WFM Cloud(NTTテクノクロス株式会社)

CTBASE/WFM Cloud公式Webサイト

(出所:CTBASE/WFM Cloud公式Webサイト)

コールリーズンごとに呼量を予測し、オペレーターの適正配置を実現するクラウド型サービス。勤怠状況をリアルタイムで把握することで、最適な人員配置によるコスト削減、顧客満足度の向上を叶える。運営の中核をなすきめ細かな呼量予測が特徴的で、コールリーズンごとのコール数に応じて、オペレーターの保有スキルに合ったシフトを作成。季節変動とイベントを加味した予測だけでなく、マルチスキルの業務予測にも対応している。
出退勤管理で勤務状況をリアルタイムに把握できるほか、オプションでパフォーマンスの分析・レポーティングにも対応。専用アプリケーションのセットアップが不要で、Webブラウザから閲覧・操作ができるのも便利だ。

  • 料金:要問い合わせ

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楽天コネクト Storm(楽天コミュニケーションズ株式会社)

楽天コネクト Storm公式Webサイト

(出所:楽天コネクト Storm公式Webサイト)

WFM機能を搭載したコールセンター向けCRMシステム。規模の大小を問わない対応力の高さが魅力で、需要が大幅に増えても耐えられる、拡張性の面で優れている。電話、メール、チャットなど、多様なチャネルをカバーしているのも有用だ。
呼量の分析による適切なスケジューリング支援はもちろん、AIによるパターン学習まで備えている。自動スケジュール設定をしておけば、コールセンターの維持負担を大幅に軽減。企業は、更なる効率化や利益改善にリソースを割り当てられるだろう。

  • 料金:12,000円/ライセンス ※初期費用など詳細は要問い合わせ

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まとめ

人員計画(WFM)ツールは、企業や組織の事業目標を達成するために必要な人員を見極め、採用や配置の計画を行ってビジネスの最適化を図るサービスです。人的資源の適材適所とマネジメントは、事業の継続や成長にも大きく関わるため、現在、多くの企業・組織で専門ツールの導入が進んでいます。

人員計画(WFM)ツールには、主に「人員計画の策定支援向け」と「コールセンターの要員計画向け」の2つのタイプがあり、いずれのタイプにおいても、以下の観点で機能や導入メリットを比較検討することが大切です。

(1) 人員の予測方法について
(2) シフト作成やシフト管理支援への対応有無

また、「人員計画の策定支援向け」タイプはシナリオのシミュレーション機能を、「コールセンターの要員計画向け」タイプは対応規模と拡張性を合わせて確認しておくと、より自社に合ったツールを選びやすくなります。

人員計画(WFM)ツールを利用すれば、企業や組織が求める人員計画を円滑に実現できます。経営の健全化と事業目標の達成のために、ぜひ専門ツールの導入を検討してみてください。

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