最終更新日:2023-01-26
飲食店の店舗業務を効率化したい方や、テイクアウト対応などのためにスマホによるモバイルオーダーの導入を検討している方へ。スマホ向けモバイルオーダーシステムのタイプや選び方、比較のポイントとともに、おすすめのツールを詳しく解説します。
モバイルオーダーシステムとは、スマホのアプリやWebのページから事前注文・予約することで、店頭でスムーズに商品やサービスを提供できるようにするシステムです。
お客さまのスマホがそのまま注文端末に変わるため、注文・受付にかかわる待ち時間を削減できます。たとえば、店内であればわざわざ店員を呼ぶ手間が省けますし、テイクアウトの場合、通常は注文から出来上がりまで時間がかかりますが、出来上がりを通知できるモバイルオーダーシステムを使えば、お客さまは待たずに商品を受け取ることができます。
一方、店舗側もメリットが多く、人的コストや人手不足・混雑などといったチャンスロスを改善できます。モバイルオーダーシステムの多くは専用端末の導入が不要で、手持ちのタブレット端末で利用できるため、気軽に導入できるのも魅力です。その他、非接触注文のため衛生的で、新型コロナの感染対策の一環にもなります。
本記事では、特にスマホを使ったモバイルオーダーシステム(スマホオーダーシステム)についてご紹介していきます。
スマホ向けモバイルオーダーシステムを3つのタイプに分けて、選び方と合わせてご説明します。
来店客が、スマホを使ってQRコードを読み取り、店内で注文するタイプ。ツールの中には、決済までワンストップで完結するものもあります。お客さまからの注文が入ると、注文内容は店舗側のタブレットに表示されたり、プリントアウトされたりするので、ムダな待ち時間やオーダーミスなく調理にとりかかることができます。
POSレジ機能を搭載しているものも多く、モバイルオーダーの注文をそのまま会計処理することが可能。
更に、「RettyOrder」のように、食べ放題・飲み放題の管理負担の軽減に役立つ、時間制限やカウントダウン機能を搭載したものも。イートインがメインの飲食店において、受付・注文以外の業務も改善したい場合におすすめです。
お客さまが店外で、スマホを使ってオーダーから決済までを済ませ、通知がきたら商品を提供するタイプ。店内での対応に人員を割きづらいお店や、テイクアウトに力を入れたい方におすすめです。
なかには「Okage Go 店外版」のように、オプションでLINEミニアプリとの連携に対応したものも。IDに紐づくPOSデータを蓄積・分析し、LINE公式アカウントのお友だち登録を促進するほか、来店回数計測による顧客満足度の把握、直近の注文日、注文頻度、利用金額に基づいた効果的なオンライン施策、商品を渡す際のおもてなしなどをアシストしてくれます。
モバイルオーダーシステムは飲食店だけのものではありません。「L.B.B.Cloud」のようにイベント会場や宿泊施設などでも使えるツールを、自社のニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。また、「テイクイーツ」は、ネット注文ならではの機能が充実しており、デリバリーや、遠方の取り寄せ注文などの通販にも対応しています。
こちらのタイプは、このように、飲食店以外の幅広い業態にもモバイルオーダーシステムを取り入れたい場合におすすめです。
タイプで絞り込んだら、以下のポイントで比較を進めます。
注文に対する会計処理や売上管理などには、POSレジ機能があると便利です。たとえば、「RettyOrder」は、入出金や日報などのレジの基本機能も備わっています。「funfo」は、会計するテーブルのナンバーをタップするだけで、割引や商品削除などの操作もすべて会計管理画面で簡単に行えます。
とはいえ、すでにPOSレジを導入している店舗や、モバイルオーダーシステムとは別の専用システムを導入したいケースもあるでしょう。その場合は、既存のPOSレジと連携できるものを選ぶのが効率的です。
システムによっては、集客につなげることもできるものもあります。
「RettyOrder」や「funfo」では、アプリの注文画面から「友だち追加」ボタンを押してもらうことで、LINE公式アカウントに誘導。お店のファンを増やす一助になります。「L.B.B.Cloud」では、お客さまのLINEアカウントに宛ててメルマガを配信することも可能。いずれもLINEを使った、スマホ向けモバイルオーダーシステムならではの強みと言えます。
また、テイクアウト向けシステム「O:der ToGo」では、Google マップと連携し、マップから導線を設置することで集客につなげます。更に、クーポン発行、各種SNSとのシームレスな連携など、利用促進のための機能が充実しています。
多店舗展開している飲食店で多い悩みの一つに、メニュー情報の更新が挙げられます。「O:der ToGo」や「テイクイーツ」であれば、フランチャイズ店舗を含む多店舗管理も容易。メニューの一括更新や、その逆の店舗ごとの限定メニュー設定などが簡単に行えます。
利用率アップのために、アクティブユーザーの多いLINEを利用したツールを選ぶのも一手です。
「リピッテテイクアウト&デリバリー」は、テイクアウト、デリバリーどちらの注文もLINEで完結。LINEの「友だち登録」だけで利用できるので、ユーザーにとっても、店舗側にとっても負担が少なく、また新メニューやキャンペーンなどのお知らせを簡単に配信できます。サービスの導入から利用開始まで、短時間で済むのもメリットです。
まずは店内注文向けのモバイルオーダーシステムから、おすすめの5ツールをご紹介します。
(出所:RettyOrder公式Webサイト)
LINEと連携して利用するモバイルオーダーシステム。注文管理、POSレジ、ハンディー、放題・コース対応、メニュー管理、売上分析、注文データ管理など、注文業務に必要な機能が備わっている。プリンタ・レジ機材メニュー登録代行、操作方法のレクチャーなど充実のサポートで現場への導入も安心。
注文画面にバナーを設置することで、LINE以外にもInstagramなどのSNSへ誘導も可能。一般的なタブレット、スマホで利用でき、初期費用がかからないので、新店舗にも適している。
(出所:Okage Go 店内版公式Webサイト)
オーダー端末不要で初期コストを抑えられるセルフオーダーシステム。既に店舗で利用している紙のメニューをそのまま注文画面にでき、タップしてもらうだけの直感的なインターフェイスが特徴。QRコードを読み込むだけで注文画面に進むため、客はアプリのダウンロードや会員登録のストレスを感じることなくオーダーできる。複数メニューの切り替え、食べ飲み放題、サブメニュー、店員呼び出し、多言語、ハンディーとの併用などに対応。LINE公式アカウントとも容易に連動させられ、オプションによりLINEミニアプリ連携にも対応。
(出所:funfo公式Webサイト)
短時間で導入できる飲食店用モバイルオーダーシステム。店舗用アプリ(iPad専用)をインストールして店舗情報を登録し、テーブル数とメニューを入力するだけでテストがスタートできる。ボタン一つでお店独自のWebアプリ(FunPage)が自動的に生成され、店舗アカウントとの連動により、常に最新の店舗情報やメニュー情報を発信できるようになる。
スマホのように直感的でわかりやすいUIで、複数端末連携、データ分析、メニュー編集、LINEとの連動が可能。初期費用、月額料金無料で、コストを抑えて導入したい方にもおすすめ。
(出所:AutoReserve for Restaurants公式Webサイト)
スマホで会計まで完結できるセルフオーダーシステム。ユーザーは自身のスマホでQRを読み取り、商品を注文・会計(現地決済またはスマホ決済)まで済ませる。その際、ユーザーは料理の配膳方法を「店員による配膳」「自身で取りに行く」の2種類からセレクト。後者の場合は、商品が用意できたタイミングでユーザーにメールが届くシステムになっている。
POSレジ連動、顧客管理、複数店舗管理、席チャージなど、セルフオーダーをはじめとした多彩な機能がそろっている。
(出所:blaynモバイルオーダー公式Webサイト)
来店者一人ひとりの注文に紐づくあらゆる情報を蓄積し、注文体験や接客の改善に役立てられるモバイルオーダーシステム。ユーザーがテーブル上のQRコードを読み取ることで、過去の来店回数、来店日、注文履歴の傾向をハンディーで確認できるため、新人スタッフでもベテランと同様の質の高い接客が可能。注文確定までわずか4ステップで完了できる手軽さも強み。
ニーズに合わせた2つの料金プランを用意。モバイルオーダーによる業務効率化を進めるなら「モバイルオーダー」、その上でLINE連携による集客率アップを図りたいなら「LINE集客」がおすすめ。
続いて、テイクアウト向けの4ツールです。
(出所:O:der ToGo公式Webサイト)
注文・支払いシステムはもちろん、顧客データの収集と利活用、リピート利用促進までできるテイクアウト・オーダリングプラットフォーム。Webで持ち帰りの注文を受けるテイクアウトモバイルオーダーと、先会計業態向けのイートインモバイルオーダーの二通りの機能を搭載。テイクアウトモバイルオーダーでは、ユーザーはWebブラウザ上の店舗ページで事前に注文し、即受取〜後日受取までの受取時間や支払い方法を設定。店舗側は注文情報に合わせて調理を開始し、渡せば完了となる。
顧客データと喫食データの蓄積・分析で、世代別・性別などに合わせたメニュー開発が可能に。複数の多店舗飲食事業者での全店展開実績をもとに、運用体制の構築も支援する。
(出所:Okage Go 店外版公式Webサイト)
飲食店の多様なオペレーションニーズに対応する「Okage DX Platform」の店外モバイルオーダーシステム。
テイクアウト・デリバリー注文管理端末「Okage DDS」を使用し、SNSや自社アプリなどからのモバイルオーダーチャネル最大化とオペレーション効率の向上を実現。受付時間の変更、調理ステータス管理や出来上がり通知送信から、オンライン決済・現地払いといった支払い管理まで1台で完結する。Uber Eats 連携で、受信タブレットの台数を抑えながら、煩雑になりがちな店舗オペレーションを簡素化できる。
(出所:リピッテテイクアウト&デリバリー公式Webサイト)
LINEだけでテイクアウトやデリバリーを注文・受付できる自動注文管理システム。LINEから入った注文を自動で受付・管理することで顧客を囲い込み、リピーター化につなげる。出前のように店舗スタッフが配達することを想定しているため、現金での支払いにも対応できる。
チラシ・POPカード作成(100部)、問合せ用アカウント作成の代行といった無料オプションもあり。常連・ファンに向けてテイクアウトやデリバリーの対応を検討している方におすすめ。
(出所:menu公式Webサイト)
テイクアウトの受付だけでなく、専用配達員によるデリバリーにも対応したフードテック・フードデリバリーサービス。テイクアウトの場合は、料金は商品代のみ。飲食店はタブレット端末の簡単操作だけで、注文の受付から調理完了の通知、決済まで対応できる。
集客面で強みを持ち、auスマートパスプレミアムとの連携してau会員などのユーザー向けに、menuが様々なプロモーションを実施。広告費をかけることなく、お店の宣伝効果が見込める。
最後に、多用途に対応する3ツールをご紹介します。
(出所:L.B.B.Cloud公式Webサイト)
あらゆる業種に対応したモバイルオーダープラットフォーム。システム導入により、イベント会場での物販やリテール業など、様々な業種で事前注文から決済までをモバイル端末1台で完了できるようになる。
会員データと購買情報を紐づけることで、ロイヤリティの高い顧客を可視化。モバイルオーダーの範囲を超えて、事業の成長に寄与する。飲食店向けの「フードビジネスプラン」や「商業施設プラン」など、形態に合わせて選べる料金プランが充実。
(出所:テイクイーツ公式Webサイト)
テイクアウトに特化した機能が豊富な予約・決済システム。商品・注文・店舗管理といったベーシックな機能に加え、販売促進に役立つマーケティング機能、自由度の高いデザイン性を備えている。
イベント会場でのフード出店、移動販売・フードトラックなどで役立つほか、自社でのデリバリーや通販にも対応しており、テイクアウト以外の注文受付・管理も可能。初期費用・月額費用が無料で、売れた分だけ料金がかかるシステムのため、まずは使い心地を試してみたい方にもおすすめ。
(出所:Linkto モバイルオーダー公式Webサイト)
ダウンロード不要のWebアプリを使ったモバイルオーダーシステム。店内とテイクアウトに加えて、駐車場に設置したQRコードを利用した「駐車場オーダー」や、フードコード内でイートイン注文する「ファストレーンオーダー」にも活用できるのが特徴。日本語のほか、英語、簡体字、繁体字、韓国語に切り替え表示が可能なため、外国のお客さまもスムーズにオーダーできる。
商品の受取日時が後日指定の場合、注文受付時以外に、予約当日にも注文チケットを出力するのでオペレーションの混乱が起きにくくなる。セイコーソリューションズ製のOES「MONSTERA」と連携することで、オーダーの内容をキッチンプリンターやマルチディスプレイに印字・表示可能。
スマホを利用したモバイルオーダーシステムについて、タイプや選び方、比較のポイントをご説明しました。店内注文、テイクアウト、それ以外のシーンといった使用目的や、使いたい機能を明確にすることで、最適なツールが見つかるでしょう。
コロナ禍の流行により非接触によるオーダーも、テイクアウト、デリバリーもニューノーマルとして浸透しつつあります。また、モバイルオーダーにより、行列に並ぶ手間や無駄な時間のカット、混雑の解消というメリットが生まれることも明らかになりました。より手軽なスマホ向けのシステムは、店舗と顧客、双方の強い味方といえそうです。
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