法人向けIT製品の比較・選定を支援する情報メディア「アスピック」の編集部。 SaaSや業務システムを中心に、バックオフィス・営業・人事・マーケティングなど幅広い領域のIT製品を調査・比較し、導入検討に役立つ情報を発信している。 各サービスの機能や料金、導入実績などの公開情報をもとに、ユーザー視点でのわかりやすい整理を重視してコンテンツを制作。また、実際の利用シーンや業務課題を踏まえ、企業のIT活用による業務効率化や課題解決につながる情報提供を行っている。
設備管理や保全業務の負担軽減、設備トラブルの防止に課題を感じている中堅・大手企業の生産管理部門、社内情報システム部門のマネージャーの方へ。AI設備管理・予知保全システムの概要やメリット、選び方についておすすめシステムと併せて紹介します。
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AI設備管理システムとAI予知保全システムでは、AIを活用する目的と、解析対象となるデータの種類が大きく異なります。
| AI設備管理システム | AI予知保全システム | |
|---|---|---|
| 導入目的 | 保全業務の効率化・デジタル化と、設備管理に関するナレッジの共有 | 設備の稼働状況をリアルタイムで監視し、突発的な故障を未然に防ぐこと |
| 扱うデータ | 過去の修理報告書や点検記録、マニュアル、トラブル履歴など | 設備に取り付けたIoTセンサーなどからリアルタイムに取得した稼働データや振動、温度などのデータ |
| AIの役割 | 過去のデータを学習し、保全業務における判断や事務作業の効率化を支援すること | 設備の故障予兆を検知し、アラート通知によって適切なタイミングで部品交換やメンテナンスを促すこと |
AI搭載の有無を問わず設備管理システムをお探しの方は、「設備保全管理システムの比較18選!主な機能やタイプは?」をご参照ください。
また、予知保全の中でも設備の異常検知について詳しく知りたい方は、「異常検知ソリューション12選。AIやセンサー活用をタイプ別に」をご参照ください。
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設備管理システムには、主に以下のようなAI機能が搭載されています。
| AIによるトラブル解決支援 | 過去の修理履歴や点検記録、マニュアルなどをAIが学習・分析する機能。トラブル発生時には、チャット形式で復旧手順や解決策を提示する |
|---|---|
| 保全記録・報告書の自動作成 | 作業者が現場で音声やテキストで入力した内容をもとに、AIが必要な情報を抽出し、保全記録や報告書を自動作成する機能 |
| 保全データ分析と設備更新のシミュレーション | 蓄積された保全データをAIが分析し、設備の故障傾向や弱点を可視化する機能。設備更新時の投資対効果(NPV)やライフサイクルコスト(LCC)のシミュレーションにも活用できる |
| 作業指示書のレビューと情報提案 | AIが作業指示書を分析し、情報の不足や類似トラブルを把握する機能。次に取るべき対応を提案し、作業品質の向上につなげる |
| トラブル対応の優先順位付けと自動リマインド | 設備への影響度などをAIが分析し、対応の優先順位や担当者の割り当てを提案する機能。修理後の点検項目や経過観察についてもリマインドできるため、対応もれの防止にも役立つ |
予知保全システムには、主に以下のようなAI機能が搭載されています。
| 稼働データの学習と異常検知 | 正常時の振動・温度・電流といった稼働データをAIが自動で学習し、人では気付きにくい微細な変化を検知することで異常度を判定する機能 |
|---|---|
| 機器の個体差や環境変化への自動学習 | 設備ごとの個体差や経年劣化、設置環境の変化などをAIが継続的に学習する機能。運用状況に合わせて、検知精度や需要予測の精度が向上する |
| 故障時期・設備寿命の予測 | 蓄積した稼働データをAIが分析し、故障時期や設備寿命を予測する機能。精度の高い予測に基づいた計画的なメンテナンスが行える |
| 故障原因の特定と保全提案 | AIが異常の要因や発生傾向を分析し、想定される故障内容や適切なメンテナンス方法を提案する機能 |
| 異常検知モデルの自動構築(オートモデリング) | AIが設備データを分析し、最適な異常検知モデルを自動で構築する機能。専門知識がなくても異常検知モデルを作成できる |
AI設備管理システムは、大きく以下の2つのタイプに分類されます。
設備台帳や点検記録、保全履歴、保全計画、報告書作成など、設備管理に必要な機能をひとつのシステムに集約できるタイプ。設備情報や保全データを一元管理し、情報共有の効率化や保全業務の標準化に役立てられます。
たとえば「M2X」は、設備台帳や点検記録、保全履歴、保全計画などを一元管理できるほか、作業指示や報告書の作成、予備品管理にも対応。AIによる入力補助や、過去の保全履歴を参照する情報検索機能も備え、保全業務全体の効率化を支援します。
トラブル対応や技術継承、保全記録の作成など、特定業務をAIで効率化したい場合に適したタイプ。既存の設備管理システムと組み合わせられる製品も多く、現在の運用を大きく変えずに導入できるのも特徴です。
たとえば、Ristの「設備保全AIエージェント」は、ベテラン技術者のノウハウや過去の保全履歴、マニュアルなどをAIが自動学習。設備トラブルの発生時には、原因や対処方法、復旧手順を提示。保全記録の自動作成や担当者への引き継ぎにも対応し、属人化の解消や復旧時間の短縮に役立てられます。
設備管理業務を統合管理できるAI設備管理システムを紹介します。
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(出所:M2X公式Webサイト)
設備台帳や点検記録、保全履歴、修理依頼、予備品管理など、設備保全に必要な情報を一元管理できるクラウド型AI設備保全システム。保全計画の作成や点検予定の管理、トラブル記録の蓄積にも対応し、設備管理業務全般を効率化する。
現場で蓄積した保全データを活用するダッシュボード機能も搭載。MTBFやMTTR、設備稼働率といった指標を可視化し、設備ごとの状態や保全活動の成果を把握できるため、適切なメンテナンス計画を立てやすい。更に、AIエージェントが各記録の入力や過去の履歴検索、部品・設備の登録をサポート。日々の情報入力や検索作業の負担も軽減できる。
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(出所:MONiPLAT公式Webサイト)
設備の状態基準保全(CBM)と定期点検(TBM)をひとつのプラットフォームで管理できる設備保全管理システム。設備情報や点検スケジュール、点検結果、報告書などをクラウド上で一元管理し、紙やExcelで行っていた点検業務をデジタル化する。各種センサーと連携した状態監視にも対応。
設備の状態をグラフや波形データで可視化でき、状態の推移を把握しやすくなるため、異常の早期発見や計画的なメンテナンスにつなげられる。更に、蓄積した設備データを活用すれば、過去の点検結果や設備状態の変化を踏まえた保全判断が可能に。設備の状態把握と予防保全をあわせて進めたい企業におすすめ。
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(出所:EMLink公式Webサイト)
設備台帳や点検記録、修繕履歴、保全計画など、設備保全に関する情報をまとめてクラウド管理できるAI設備保全システム。設備情報の登録・管理からヒヤリハット管理までをひとつのプラットフォームに集約し、保全業務全体を時系列で把握できる。
スマホやタブレットから点検結果や写真付きの不具合情報を登録し、設備ごとの履歴として蓄積できるのが特徴。過去のトラブルや修繕状況を確認しやすく、担当者間の情報共有にも役立つ。更に、独自のAI機能「EMLink Intelligence」を搭載。自然言語で指示するだけで設備データを分析でき、各種レポートの作成負担も軽減する。
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(出所:IBM Maximo Application Suite公式Webサイト)
設備や施設の保守・点検・管理を一元化できる資産管理ソリューション。AIを活用して設備やインフラの状態を可視化し、故障の予兆検知や保全業務の効率化を支援する。設備台帳や保全計画、点検・修繕履歴、作業指示、部品・在庫管理なども一元化が可能だ。
設備情報を集約することで、保守・点検業務を効率的に進められるほか、設備の安定稼働や資産価値の向上にも役立つ。また、IoTセンサーと連携して収集した設備データをAIが分析し、異常の兆候や故障リスクを早期に検知できる点も強み。設備ごとの状態に応じた保全計画の立案や設備投資の判断にも活用でき、複数拠点や多数の設備を効率的に管理したい企業に適している。
設備管理業務のうち、特定業務に特化したAI設備管理システムを紹介します。
※料金はすべて要問い合わせ
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(出所:Fixey公式Webサイト)
過去の故障履歴や修理ノウハウをAIが分析し、チャット形式で現場担当者の「次の一手」を提案するAI設備保全ツール。修理履歴や設備情報、マニュアルといった現場の保全データをもとに、トラブル対応や予防保全、データ分析などを支援する。
50社以上・20万件の故障記録で検証された独自の検索ロジックにより、必要な情報を高精度に引き当てられるのも特徴。工場や拠点ごとに異なる形式の保全データも横断的に活用でき、拠点を越えたナレッジ共有や保全業務の標準化に役立つ。既存の設備管理システムと組み合わせ、保全データをより有効活用したい場合に有用だ。
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(出所:設備保全AIエージェント公式Webサイト)
データ・人・設備・システムを横断的に連携し、保全業務における判断・指示・対応をAIが支援する設備保全AIツール。異常コードや設備の取扱説明書、保守要領書、過去の対応履歴といった幅広いデータをAIが即座に分析し、トラブル発生時には適切な復旧手順や対処方法を提示する。
また、担当者の勤怠状況やスキル、位置情報などをもとに、対応者の割り当てや優先順位を提案。初動対応だけでなく計画遅延の防止にも役立ち、生産への影響を抑えられる。音声やチャット入力から作業記録を自動作成できるのもポイント。報告もれやミスを防ぎ、事務作業の負担も軽減する。
AI予知保全システムは、設備の状態を把握するため、IoTセンサーなどから取得したデータを分析します。製品ごとに対応データが異なり、大きく「特定の計測データに特化したタイプ」と「複数のデータを組み合わせて分析するタイプ」の2種類。
特定の設備や部品から取得したデータを分析し、故障の予兆を検知するタイプ。特定設備の異常を正確に把握したい場合や、まずは一部の設備から予知保全を導入したい場合に適しています。
たとえば「CollaboViewファクトリー」は、ベアリングを使用した回転機器・設備を対象に、AIが振動データを学習・分析。微細な変化から故障の予兆を検知します。
また、「OMNI edge」は、LMガイドやボールねじといった直動部品を対象に、センサーで取得したデータをAIが解析し、部品の潤滑状態や破損状況を数値化。異常が見つかると担当者へアラートを通知し、適切なタイミングでの部品交換が行なえます。
温度や振動といったセンサーデータに加え、画像や動画、音声、PLCデータなど、複数種類のデータを組み合わせて分析できるタイプ。幅広い製造工程に適用しやすく、複雑な設備にも対応します。
たとえば「Impulse」は、時系列の数値データに加え、画像・動画・音声など幅広いデータの取り込みに対応。AIが複数のデータを総合的に分析し、故障予兆の検知だけでなく、異常要因の分析や設備診断にも役立ちます。
特定の設備や部品のデータ分析に特化したAI予知保全システムを紹介します。
※料金はすべて要問い合わせ
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(出所:CollaboViewファクトリー公式Webサイト)
各種センサーから取得した設備データをAIが分析し、異常検知や予兆検知を通じて設備の安定稼働を支援するAI予知保全システム。ベアリング系回転機器の振動データをAIが分析し、設備の状態をリアルタイムで可視化。異常の予兆を検知した際はメールで通知する。
兆候を早期に把握でき、突発的な設備停止のリスク回避や計画的なメンテナンスに役立つ。また、ダッシュボード機能では、設備ごとの状態や異常度を一覧表示。状態確認を効率化し、保全担当者の巡回負担を軽減できる。ベアリング系回転機器の状態監視から予兆検知まで、一貫して行えるのが強みだ。
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(出所:予知保全AI公式Webサイト)
センサーデータをAIが解析し、機器や部品の故障予兆を高精度に検知するAI予知保全システム。過去のデータをもとに故障時期や寿命を予測し、計画的なメンテナンスを支援する。
独自のAIアルゴリズムによる追加学習機能を搭載。機器の特性や使用状況の変化に合わせてAIモデルを更新できるため、故障予兆の検知精度を高められる。そのため、予定外の装置停止の防止や不要な部品交換の抑制、状態基準保全(CBM)の推進にも有用だ。更に、クラウドを介さず機器側でAIが学習・推論を行う「エッジAI」を採用。現場のデータをリアルタイムに処理し、通信遅延を抑えた異常検知を実現する。
幅広いデータを分析できるAI予知保全システムを紹介します。
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(出所:Impulse公式Webサイト)
機械や設備に取り付けたセンサーやPLC、検査機器のデータに加え、音声・画像・動画など幅広いデータをAIで分析できる異常検知システム。設備の稼働データをもとにAIが正常状態を学習し、通常とは異なる変化を検出することで、故障やトラブルの予兆を早期に把握する。
圧力や温度、振動、電流値など、複数のデータを組み合わせた分析にも対応しており、設備ごとに異なる異常要因を把握できる。また、膨大なデータの特性を分類し、最適な分析モデルを自動生成するオートモデリング機能を搭載。専門知識がなくてもモデルを構築でき、多様なデータを活用した予知保全を効率的に進められる。
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(出所:OMNI edge公式Webサイト)
LMガイドやボールねじ、アクチュエータといった直動部品にセンサーを後付けするだけで導入できるAI予知保全システム。各センサーから取得したデータをAIが分析し、潤滑状態や損傷状況を数値化・可視化して、設備の異常を早期に把握できる。
異常を検知した際はメールで通知するほか、設備の状態をWeb上のダッシュボードで一元管理。異常度スコアや傾向グラフにより、担当者はどこにいても設備の状態を一目で確認できる。更に、AI診断サービス『ADV』を利用すれば、AIが部品の状態を自動判定するため、しきい値を個別に設定する手間が不要に。それにより、設備ごとの状態に応じた計画的なメンテナンスを最小限のコストで実現し、直動部品の状態監視から予知保全までを効率化する。
AI設備管理システムは、設備情報や点検記録などを一元管理し、AIを活用して保全業務を効率化するシステムです。一方、AI予知保全システムは、設備データをAIが分析し、故障や異常の予兆を検知することで、計画的なメンテナンスを支援します。
AI設備管理システムは、以下の2つのタイプに分けられます。
また、AI予知保全システムには、以下の2つのタイプがあります。
導入目的や設備環境によって適したシステムが異なるため、自社の課題や必要な機能を整理したうえで比較・検討することが大切です。本記事を参考に、設備管理業務の効率化や設備の安定稼働につながるAI設備管理システム・AI予知保全システムを検討してみてください。
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