コストをかけずにテキストマイニングを実施したいと考えているマーケティング部門担当の方へ。テキストマイニングツールを無料で使える条件や機能、選び方などについて、おすすめツールと合わせて紹介します。
有料ツールと無料ツールの大きな違いは機能の専門性、データ処理能力、サポート体制、ほかサービスとの連携性の4点です。以下に、無料ツールでできること・利用できる機能について解説します。
| 単語の出現頻度分析 | 単語ごとの出現頻度をワードクラウドによって可視化する機能。テキスト全体の特徴を直感的に把握できる |
|---|---|
| 感情分析(ポジネガ分析) | 一つひとつの文章から、書き手の感情が肯定的か否定的かを判定する機能。アンケートの回答や口コミなどから顧客の満足度を把握する際に役立つ |
| 共起ネットワーク分析 | それぞれの単語がどの単語と一緒に使われることが多いかという単語同士の関係性を、線で結んだネットワーク図で可視化する機能。関連性の強さによって線の太さや色が変化し、より深い関係性を探ることができる |
無料ツールでも基本的なテキストマイニングが行える一方、有料ツールであれば、より専門的かつ多角的な分析ができます。有料ツールには、以下のようにマーケティングに特化した分析機能が多く搭載されており、専門知識がなくても実用的な分析が行えるのが特徴です。
有料のテキストマイニングツールについても検討したいという場合には、「テキストマイニングツール比較14選。AI機能搭載や無料のものも」もご参照ください。
テキストマイニングツールとは、アンケートの自由回答やSNSの投稿、口コミといった大量のテキストデータの中から、目的に応じた有益な情報を抽出するためのツールです。画像や動画、録音などあらゆるデータから情報抽出する「データマイニング」の一種で、見過ごされがちな少数ながらも貴重な意見を発見するのに役立ちます。
テキストマイニングツールの大きなメリットは、膨大なテキストデータに埋もれた顧客の本音や潜在的なニーズといった定性的な情報を客観的に分析し、グラフなどで可視化できることです。これにより、企業や組織内での情報共有が容易になるだけでなく、顧客満足度向上に向けた施策立案や、製品・サービスの品質改善が行いやすくなります。
無料のテキストマイニングツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
以下に、テキストマイニングツールを無料で利用するための条件、主な機能について一覧表にまとめました。
| ツール名 | 無料で使うための条件 | 主な機能(無料) |
|---|---|---|
| AIテキストマイニング(ユーザーローカル) |
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|
| KH Coder |
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| Voyant Tools | 条件なし(オープンソース) |
|
| KNIME | 条件なし(オープンソース) |
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| よくきくよ |
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|
| Excel | Microsoft 365導入済みなら無料 |
|
テキストマイニングツールを選ぶ際は、以下の3つのポイントに着目すると、自社が求めるツールを絞りやすくなります。
ツールの使いやすさは、継続的に分析を行っていくうえで重要な要素となります。
たとえば、ユーザーローカルの「AIテキストマイニング」や、「Voyant Tools」は、Webブラウザ上でテキストを入力するだけで操作が完結。複雑な分析機能は充実していないものの、専門知識がなくても視覚的に分析結果が理解できるよう設計されています。
一方で「KH Coder」や「KNIME」のように、ある程度の専門知識が必要となるツールも。「KH Coder」はマウス操作のみですべての機能を利用できますが、事前にデータファイルの作成が必須となるほか、対応分析や自己組織化マップ、段階的クラスター分析など高度な分析機能を使いこなすには、専門知識が必要です。同様に「KNIME」も、ノードを組み合わせてワークフローを構築するという独自の考え方に慣れなければいけません。
「分析対象がテキストか音声か」「一度にどれほどの量のデータを分析できるのか」といった点も比較するうえで重要なポイントとなります。
たとえばユーザーローカルの「AIテキストマイニング」は、一度に入力できるテキストは10,000文字まで、アップロードできるファイルサイズは10MBまでと上限が設定されています。一方「KNIME」や「よくきくよ」のように、データ容量無制限で利用できるツールも。
また、音声データから分析したい場合は、文字起こしツール「Notta」の有料プラン契約で利用できる「AIチャット機能」がおすすめです。音声ファイルをアップロードすれば、AIが自動で文字起こしを実行。生成した文字起こしに対して、AIチャットを通して質問を投げかけることで高度なテキストマイニングを行えます。
日本語のテキストを正確に分析するには、文章を意味のある最小限の単語や文節に分割する「形態素解析」の精度が何より重要です。
たとえば「KH Coder」は、日本語の形態素解析エンジンとして定評のある「MeCab」や「ChaSen」を内蔵しており、手間なく高精度な分析が行えます。
一方で「Voyant Tools」は、日本語の分析に対応しているものの、分析の精度を高めるためには、不要な記号や単語を除外した「ストップワードリスト」を作成・適用するといった工夫が必要です。
完全無料で利用できるテキストマイニングツールを紹介します。
※料金はすべて無料
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(出所:AIテキストマイニング公式Webサイト)
感情分析、自動要約、音声入力分析に対応するAI機能を搭載したテキストマイニングツール。大量の文章データを定量的かつ定性的に分析・可視化できる。
アンケートの自由記述や顧客からの問い合わせ内容、SNSの口コミなどを分析することで、ビジネスシーンにおけるプレゼン資料やレポートの作成をサポート。クラウド型のため、インターネット環境さえあればどこでも手軽に利用できる。分析したいテキストを入力、あるいはテキストファイルをアップロードするだけで、自動的に形態素解析や重要キーワードの切り出しなどが行われ、単語の出現頻度分析結果のほか、ワードクラウド、共起ネットワークまで瞬時に表示される。
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(出所:KH Coder公式Webサイト)
専門知識がなくても、マウス操作のみで本格的なテキスト分析が行えるテキストマイニング用ソフトウェア。アンケートやインタビュー、新聞記事など様々なテキストデータの分析が行えるうえ、一度ダウンロードすれば、以降はインターネット環境がなくても利用可能。データ漏えいや倫理違反といったリスクを最小限に抑えて運用できる。
無料でありながら単語の出現頻度分析はもちろん、対応分析やクラスター分析、共起ネットワーク分析、多次元尺度構成法(MDS)、自己組織化マップといった多変量解析にも対応。更に、日本語だけでなく英語やオランダ語、イタリア語などの多言語に対応しているため、海外のテキストデータ分析にも利用できる。
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(出所:Voyant Tools公式Webサイト)
専門知識不要で、誰でも簡単にブラウザ上でテキストの分析や可視化が行えるオープンソース型テキストマイニングツール。人文学分野における研究や教育現場での導入実績があり、学生から研究者まで幅広く利用されている。オフライン環境での利用向けにスタンドアロン版も提供。
テキストの入力、あるいはテキストファイルをアップロードするだけで、単語の出現頻度分析や、ワードクラウド、共起ネットワーク分析などが行える。表示された結果を見ながらストップワードリストを設定すれば、簡単に不要な単語の除去が可能。更に、複数文書の同時分析にも対応しており、文書間の関係性を把握したい場合に有用だ。
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(出所:KNIME公式Webサイト)
データに関するあらゆる操作をノーコードで実現できる、ワークフロー型データ分析プラットフォーム。データの抽出・加工から、データの統合・分析、分析モデルの共有・活用まで、データ活用に関わるステップを自動化する。
基本となるサンプルワークフローがすでに用意されており、4,000以上のモジュールの中から自社のニーズに合ったものをはめ込めば、ノーコードでシステムを構築できる。データサイエンス向けのツールとして開発されたが、拡張機能を使うことでテキストマイニングにも対応。直感的な操作のみで、情報抽出やクロス集計をはじめ、感情分析、ギャップ分析、トピックモデリングなどが行える。
一定の条件下であれば無料で利用できるテキストマイニングツールを紹介します。
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(出所:よくきくよ公式Webサイト)
独自の自然言語処理技術や、統計解析機能を搭載したテキストマイニングツール。誰でも簡単にカスタマーボイスから顧客ニーズやサービスの改善ポイントを発見できる。
トレンド分析や特徴ワード分析を通じて、キーワードや傾向の分析ができるほか、収集した顧客の声を一元管理することで、過去の分析結果の閲覧も可能に。加えて、共起ネットワークやトレンド分析、関連ワード分析などに対応。更に、ポジネガ分析ではグラフ化やプロットが行えるなど、ポジティブとネガティブの割合が一目でわかる仕組みが提供されている。使い放題のWebアンケート機能が備わっているため、アンケート実施から集計、分析まで一元管理したい場合にも最適だ。
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(出所:Excel公式Webサイト)
「Microsoft 365」に含まれる表計算ツール。Excelに特化したAI機能「Copilot in Excel」を活用することで、サイドパネルに表示されたテキストボックスにチャット形式で指示を出すだけでテキストマイニングを行える。
数式や関数の自動生成はもちろん、ワードクラウドや単語の出現頻度・傾向といった分析にも対応。AIサポート機能により、複雑な関数の知識を習得する必要がなく、基本的なExcel操作さえできれば誰でもデータ分析が行える。加えて、すでに「Microsoft 365」を導入している企業が多いことから、新たなツールを導入せずにテキストマイニングを行いたい場合に適している。
完全に無料では利用できないものの、一般的な有料ツールに比べて安価で利用できるテキストマイニングツールを紹介します。
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(出所:Tofu Analytics公式Webサイト)
独自の分析技術でハッシュタグやキーワード、URLの過去投稿データを全量取得し、ソーシャルリスニング分析を実施するSNSマーケティングツール。SNSアカウントの管理はもちろん、AIが自動でインフルエンサーの特定やアプローチを行い、SNS経由の集客まで幅広く支援する。
各SNSのソーシャルデータに加え、フォロワー情報や頻出ワード、投稿者の感情までAIが多角的に分析。レビュー分析や本音・インサイト分析を含むテキストマイニングに留まらず、競合比較分析やインバウンド分析、態度変容分析など多彩な機能を備える。分析対象となるSNSを細分化して提供。ユーザーは必要なものだけを選んで契約することで、ほかツールより比較的安価に利用できる。
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(出所:Notta公式Webサイト)
インタビューや商談、セミナーなどにおける音声のテキスト化から、重要なポイントの自動抽出・要約まで行えるAI文字起こしツール。1時間分の音声を5分で文字起こしできるうえ、マイクから直接入力された音声をその場でテキスト化できることから、議事録作成における大幅な業務効率化が見込める。
AIチャット機能を使うことで、簡易的なテキストマイニングが可能。アップロードした音声データをテキスト化し、分析したい内容を入力するだけで分析が行える。英語を含む58言語に対応した翻訳機能も搭載しており、海外向けのSNS発信やマーケティング活動にも有用だ。ただし、AIチャット機能を利用するには有料プランの契約が必要。
テキストマイニングツールとは、大量のテキストデータの中から目的に応じた情報を抽出するためのツールです。膨大なデータに埋もれた情報を客観的に分析・可視化し、顧客満足度向上や製品・サービスの品質改善などを目指します。
テキストマイニングツールを比較検討する際は、以下のポイントに留意すると最適なツールを絞り込みやすくなります。
また、テキストマイニングツールには制限がなく無料で利用できるものと、高度な分析機能には有料プランの契約が必要となるものがあるため、事前に利用する目的や使いたい機能を明確にしておくと安心です。まずはコストをかけずにテキストマイニングを実施してみるためにも、本記事を参考に無料で利用できるテキストマイニングツールの活用を検討してみてください。
無料のテキストマイニングツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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