最終更新日:2020-07-30
FAXによる受注業務の効率化を考えないとそろそろ限界な方や、関心はあるが着手しきれなかった方へ、FAX受信サービス、OCRやRPAなどを用いた自動化の方法や関連サービスについてご紹介します。
受注に関するやりとりをFAXの紙を用いて行っており、そのFAXが1日何十枚も、場合によっては1日何百枚もあるケースでは、注文書や見積依頼書などの受け取りや受注情報の処理だけでも日々膨大な業務が発生しています。そのような状況下では、以下の問題がよく見られます。
FAX紙の処理も大変ですが、そもそも、複合機などのFAX受信機に紙を取りに行くことにも意外と時間がとられます。それにある程度FAXが溜まった場合、関係のないFAXが紛れていないか、その場で確認する必要もあります。
例えば、外出している営業から、あの会社からの注文書は届いているか、注文書の内容はどうなっているかなどの確認依頼を電話やチャットなどで受けることもあり、時間が取られてしまいます。
受信したFAXを注文書や見積依頼書などの種類ごとに分ける、あるいは、取引先ごとに分けるなどの仕分作業も日常的に発生しているでしょう。さらに、業務システムに入力した紙をファイリングして保管するというルールを定めている場合は、そのための作業や保管場所の確保も業務の負担になっています。
コロナ禍で顕著になった課題として、テレワーク対応が挙げられます。FAXをオフィスでしか受信できない場合、オフィスにいないと書類の確認も入力も行えませんので、どうしても出社が前提になってしまいます。営業はテレワークしているのに、一部の営業事務や管理部門だけは出社せざるを得ない、というのは働き方や安全面での課題にもなります。
通常は、FAX紙を見ながら業務システムなどへ受注情報などを入力する必要があります。毎回注文内容が異なったり、新規の取引先ばかりだったりする場合は、担当者の確認と入力が必要になりますが、そうでなく、毎回同じ取引先と、同じような受注処理をしている場合であれば、入力を定型化・自動化できるので、入力の負担を軽減できる可能性があります。そうすることで、入力ミスの懸念が減る、というメリットも生まれます。
大きくは2段階の方法があります。一つは、FAXをインターネット上で受信できるようして、いつでも・どの場所からでも確認できるようにする方法です。その後の受注処理は、これまで同様、業務システムなどには手入力していきます。
もう一つは、FAXをインターネットで受信したら、文書の内容をOCRで自動的にテキスト化して、そのテキストをそのまま自動的に業務システムに入力するところまで自動化する方法です。
一つ目のFAXをインターネット上で受信できるようにするためには、クラウド型のインターネットでのFAX受信サービスを活用することが一般的です。設置に際しても、FAXの回線に専用アダプタを差し込むタイプであれば、専用アダプタからクラウド上のサーバーにデータを送信する方式のため、FAX番号を変えることなく、そのままクラウド化することができます。クラウド上に蓄積されたFAX受信データは、Webブラウザを通じて確認できるようになります。
FAXデータの受信後は従来通り手入力していくことになります。特に、入力件数がそれほど多くない場合や、注文内容が毎回異なり都度確認する必要がある場合は無理に自動化を一気に進めず、FAXのインターネット対応までの効率化で改善余地を確認するでよいでしょう。
インターネットでFAXを受信し、FAXの内容を業務システムに自動入力するには、RPAのロボットを用いて、受信データをOCRでテキスト化して、さらにテキストにしたデータを業務システムに転記する仕組みにします。ただし、RPAでの転記作業においては、定めた転記ルールが前提となりますので、ルールにはないことがFAXに書かれていたとか、欄外に注意書きが書かれていたとかの場合は対応しきれません。
それに、そもそも字がPCからの印字でなく、手書きだった、ということであれば、読み取れない可能性もあります。そのため、自動化といっても、イレギュラー時の対応や、入力された内容の確認は人手で行う必要があります。
受注業務の自動化により期待した導入効果を得るには、前項に挙げたFAXの読み取り可否以外にも注意点があります。
受注に関するやりとりが、そもそもFAXだけでなく、EDIや別システムとのCSV連携、さらには電話やメールすらある、という状況では、FAXだけ効率化させても、依然として業務の負担が高いままである可能性があります。その場合、多くのデータ授受方法になるべく対応するというよりは、この機に、やりとりする方法を絞る、というのが当然ながら有効です。もちろん、取引先の要望でその実現が難しいという事情はあります。それでも、代替案がより効率的で先方にもメリットがあると認識してもらえれば、やりとりする方法を変更していただける可能性が高まります。
取引先の要望や取り扱う商材の複雑さによって、何種類もの受注フォーマットが存在しているケースも多いでしょう。
自動化する際に、RPAで多数のフォーマットに対応させる、というのは初期構築面でもその後のメンテナンス面でも負担が大きく、あまり現実的ではありません。多少のフォーマットの際はこの機に統一する、似たようなフォーマットは全部で何パターンかに絞る、という取り組みが必要です。一筋縄ではいかない取り組みかもしれませんが、その分、取り組みの効果は期待できます。
ここまでお伝えしたポイントを踏まえ、おすすめのFAX受信サービスをご紹介します。
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(出所:FNX e-受信FAXサービス公式Webサイト)
30年以上にわたりFAXサービスを提供し、計11,000社の実績のあるネクスウェイが展開するクラウド型FAX受信サービス。FAX番号を変える必要なく、専用アダプタを既存のFAX機につけるだけなので導入が手軽な点が人気。受信したFAXはPDFデータとしてクラウドサーバーに管理。WEB上でいつでも閲覧や送信ができる。FAX回線単位の導入のため、部署や事業所を限定したスモールスタートができる点も人気。
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(出所:BizFAX スマートキャスト公式Webサイト)
FAXによる大量注文受付をFAXサーバー・大量回線に頼らず実現できるクラウド型FAXサービス。利用中のFAX端末やメール環境をそのまま活用してFAXをデータ化できる。基幹システムとの連携にも強みがあり、注文書などの大量受信にも、FAXDMなどの大量送信にも双方に対応。
インターネット接続型、閉域接続型、FAX接続型の3種類を展開。フリーダイヤルやナビダイヤルの0120もしくは0570から始まる番号宛にFAXを発信することで、FAXイメージが電子データに変換され、指定メールアドレスにて添付メールとしてFAXを受信することができる。FAXを利用した受注業務や問合せ受付業務などの効率化を実現。
(出所:isana公式Webサイト)
自動化や進捗管理、システム連携など、受注センターに必要な機能がそろったクラウド型FAXサービス。相手先番号や受信FAX番号、会社名などの振り分け条件を設定することで、自動振り分けも可能。また、自動返信の設定を行うと指定の番号からFAXを受信した際に相手先へ自動で返信を行え、テキスト加筆やスタンプ押印されるように設定することも可能。クラウドOCRとの連携により、受信した文書だけでなく、スキャナーで取り込んだ文書の自動振り分けもできる点も嬉しい。
FAX、OCR、RPAを組み合わせたサービスは、FAXサービスの提供会社に加えて、システムインテグレーターやRPAツール提供ベンダーなども手掛けていることが多くあります。そのため、それらの企業にご相談されるとよいでしょう。
また、中にはそれらの組み合わせをソリューションとして提供している企業もありますので、その例を一つご紹介します。
(出所:デジタル化サービス公式Webサイト)
RPA連携できるクラウド型FAXサービス。RPAを連携することで、テキスト化した注文情報を自社システムに自動的に取り込むこと(業務自動化)が可能。AI OCRによるテキスト化はもちろん、オプションサービスとしてオペレーターによる目視補正の上納品することも可能。FAX番号は変更が必要だが、Webサイトへアップロードしての利用、またはFAX転送することにより利用できる。データは、全国各地の運用センターにて分散処理、24時間監視体制のデータセンターでの管理など、BCP対策、セキュリティ対策も安心。
働き方改革やテレワークの推進などを背景に定型的な業務の一層の効率化が求められている中、FAXを用いた社内や取引先とのやりとりには、改善の余地が大きく残されていることがあります。その場合は、FAX受信のクラウド化や、その先のOCRによるテキスト化、RPAによる転記の自動化などが有効です。生産性向上に悩まれている方は、ノウハウが蓄積され、実現方式が日々進化しているテーマでもありますので、サービス提供会社やシステムインテグレーターなどに相談して、改善可能性を確認してみるのがおすすめです。
現在のFAX番号を変えずに、FAXの受信、閲覧、編集、返信をWebで行えるサービスです。ネクスウェイの30年以上、導入企業10,000社のFAXサービス提供経験...
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