メタバースとは何かを知りたい、メタバースを利用してみたいと考えている方へ。メタバースによって創られる世界の特徴や、利用によって得られるメリットとともに、具体的な利用方法を詳しく紹介します。
メタバースとは、VR（Virtual Reality）技術を活用してインターネット上に構築された3次元の仮想空間のことです。
ユーザーは、メタバース上で自身の分身となる「アバター」を操作することで、ほかのユーザーと交流したり、イベントに参加したり、物品を購入したり、擬似的な体験をすることができます。時間や空間の制限を受けることなく、ビジネスも含めた経済活動全般が行えることから、インターネットを超える次世代の社会インフラとしても注目されています。
まずは「メタバースとはどのようなものか」についてです。できるだけ噛み砕いてわかりやすく紹介します。
メタバースとは、アバターと呼ばれる自分の分身を通じて3D仮想空間に入り込み、リアルタイムで離れた場所にいる他の人と同じ体験を共有できるインターネット上の世界です。場所や距離に縛られることなく、会話やゲーム、イベント、ショッピングなど様々な用途で利用可能。中には、VR機器などを用いることで、身体感覚を伴う没入体験も得られるものも。
メタバースの空間内では話したり、遊んだりするだけでなく、アバター用アイテムやデジタルコンテンツの生成や売買、活動に応じた報酬の獲得などが可能で、現実世界と接続された経済圏が形成されているのも特徴です。たとえば、作成したコンテンツをゲーム内通貨で販売し、更に現実世界の転嫁することで収益化も可能です。
このような特性もあって、メタバースは一時的なブームではなく、かつてインターネットが社会のあり方を大きく変えたのと同じように、今後人々の交流、働き方、ビジネスの形を根本から変えていく可能性を持つ基盤として注目されています。
メタバースは、人が集まり、活動し、体験を共有できる「仮想空間そのもの＝場所」を指す言葉であるのに対し、VRやARはその空間を実現・体験するための「技術」を指します。
たとえば、VR（仮想現実）は、3DCGや360度映像などを用いて、ユーザーを仮想空間に没入させる技術のこと。また、AR（拡張現実）は、現実世界にデジタル情報やCGを重ねて表示する技術で、MR（複合現実）はVRとARを組み合わせたものです。これらの技術は総称してXR（クロスリアリティ）と呼ばれています。
つまり、VR・AR・MRといったXR技術は「手段」であり、それらを活用して人々が集い、交流し、経済活動まで行える持続的な仮想の“場”がメタバースだと言えます。
一口にメタバースと言っても、その目的や活用のされ方は様々です。ここでは代表的なメタバースを、利用目的ごとに4つのタイプに分けて紹介します。
エンタメ系メタバースは、ゲームやライブ、イベント体験を中心に発展してきたタイプです。世界観の中に多くのユーザーが集まり、遊びながら交流することができます。参加者を集めやすいことから、ブランド体験やプロモーションにも活用されやすいのが特徴です。
代表例である「フォートナイト」は、バトルゲームとして知られていますが、近年では世界的アーティストによる音楽ライブや大型イベントの開催場所としても活用されています。ユーザーはアバターで参加し、同じ空間でリアルタイムに体験を共有できます。「Roblox」は、ユーザー自身がゲームや空間を制作できる点が特徴で、特に若年層に人気があります。作成したコンテンツをゲーム内通貨で販売でき、収益化も可能です。
ソーシャル系メタバースは、人と人との交流そのものを主な目的としたタイプです。ゲーム性よりも、会話やコミュニケーション、イベント参加に重きが置かれており、コミュニティ形成やファンとの継続的な接点づくりに向いています。
たとえば、「VRChat」は、アバターの自由度が非常に高く、ユーザーが自作アバターやワールドを作成できます。世界中のユーザーが集まるため、国境を越えた交流が生まれやすいのも特徴です。
日本発の「cluster」は、PCやスマホからも参加でき、自治体や企業と連携した「バーチャル渋谷」などの都市空間が展開されています。展示会やトークイベント、ファンイベントなどにも多く利用されています。
ビジネス系メタバースは、バーチャルオフィスや商談スペース、展示会場など、仕事や企業活動の場として活用されやすいタイプです。
たとえば、仮想空間上にオフィスを構築し、社員がアバターで集まって打ち合わせを行ったり、遠隔地のメンバーと交流したり。また、展示会や説明会をメタバース上で開催することで、場所や人数の制約を超えた参加が可能になります。リモートワークの補完や、企業の新しいコミュニケーション手段としても注目されています。
ブロックチェーン系メタバースは、仮想空間上の土地やアイテムの所有・売買が明確に管理されている点が特徴です。NFTや仮想通貨と連動し、経済活動を前提に設計されており、デジタル資産を活用した新しいビジネスや投資の場として関心を集めています。
たとえば、「The Sandbox」や「Decentraland」では、「LAND」と呼ばれる仮想の土地を購入し、その中でゲームやイベント、ショップなどを展開できます。土地やアイテムはNFTとして管理され、売買や貸し出しによって収益を得ることも可能です。
メタバースは、近年の通信技術や社会環境の変化、AIの発展など様々な要因から注目が高まっています。ここでは、メタバースが注目される主な理由について解説します。
メタバースは、3D空間やアバターの動き、音声・映像など、大量のデータをリアルタイムでやり取りするサービスです。そのため、通信速度が遅かったり、遅延が大きかったりすると快適に利用できません。
近年は、最大10Gbpsの高速通信が可能な光回線や、従来の4Gに比べて通信速度が大幅に向上し、遅延も少ない5Gが普及してきました。また、家庭やオフィスで使われるWi-Fi 6の登場により、複数人が同時に接続しても安定した通信が可能になっています。
こうした通信環境の進化が、メタバースの活用の幅を広げています。
メタバース体験をより没入感のあるものにするVRデバイスも、急速に進化・普及しています。かつては高価で専門的だったVR機器が、現在では家庭用ゲーム機に近い価格帯で手に入るようになりました。
たとえば、Meta社の「Meta Quest」シリーズは、特別なPCを用意しなくても使える手軽さが評価され、世界中で広く普及しています。また、VR機器の性能向上に合わせて、それを支えるPCの処理能力も高まり、「VR Ready」といった認証付きのPCも一般的になりました。誰でもメタバースを体験できる環境が整ってきています。
新型コロナウイルスの流行をきっかけに、仕事・教育・イベントなど、多くの活動がオンラインへと移行しました。その結果、「オンラインでもできるだけ対面に近い体験をしたい」というニーズが高まっています。
メタバースは、単なるビデオ会議とは異なり、同じ空間に集まっている感覚を共有できる点が特徴です。企業ではバーチャルオフィスや研修の場として、教育分野では授業や交流の場として活用が進んでいます。
近年のAI技術の進歩により、メタバースの制作ハードルも大きく下がっています。これまでは専門知識が必要だったアバター制作や空間デザインも、生成AIを活用することで、誰でも比較的簡単に行えるようになりました。
既に、AIで顔や動きを自動生成できるアバター作成ツールや、文章入力だけで空間のイメージを作れるサービスも登場しています。今後は、AIが操作するアバターが人と自然に会話するような世界も現実味を帯びてきています。
メタバースが一過性のブームで終わらない理由の一つが、経済活動が成立する仕組みを持っている点です。具体的にはNFT（非代替性トークン）の登場により、デジタルデータに「唯一性」や「所有権」を持たせることが可能になりました。
これにより、メタバース内で制作したアバター、アイテム、アートなどをNFTとして売買し、現実の収益につなげることができます。一部のユーザーは、メタバース内の活動を通じて実際に収入を得ています。
メタバースには、現実世界や従来のオンラインサービスでは得にくかった、いくつかの大きなメリットがあります。ここでは代表的な3つのポイントに分けて紹介します。
メタバースでは、アバターを通じて自分の姿や在り方を自由に表現できます。性別や年齢、体型といった現実の条件に縛られず、なりたい姿で活動できる点が大きな特徴です。人間以外のキャラクターになることもでき、現実とは異なる自己表現を楽しめます。
また、住む場所や身体的な制約に左右されにくく、誰もが同じ空間で活動できるのも大きなメリットです。家庭や職場とは別の「居心地のよい第三の場所（サードプレイス）」を作りやすいのも特徴です。
メタバースは、ビデオ会議・通話など従来のインターネットを介したコミュニケーションに比べると、人と人とのコミュニケーションを自然に生み出しやすい傾向にあります。
たとえば、メタバースオフィスを使えば、会議だけでなく、すれ違いざまの会話や休憩中の雑談など、対面に近い交流が生まれやすくなります。アバターを介して日常的に顔を合わせることで、チャットやビデオ会議だけでは得にくい一体感や帰属意識も感じやすくなります。こうした偶発的なコミュニケーションは、新しいアイデアやチームの活性化にもつながります。
メタバースでは、仮想空間に「入り込んでいる」ような没入感のある体験が可能です。特にVRヘッドセットを使うことで、視線や身体の動きに連動した立体的な空間体験が実現します。上下左右を見回したり、手を動かしたりする動作がそのまま反映されるため、映像を見るだけの体験とは大きく異なります。ゲームやイベント、学習などにおいて、強い臨場感や記憶に残る体験を得られる点も、メタバースならではの魅力です。
メタバースは多くの可能性を持つ一方で、利用にあたって注意すべきリスクや課題も存在します。ここでは、代表的な3つのポイントを紹介します。
メタバースは没入感の高い体験が魅力ですが、その反面、長時間利用すると身体や精神に負担がかかる場合があります。特にVRヘッドセットを使用した際、乗り物酔いに似ためまいや吐き気を感じる人もいます。そのため、機器の装着位置を調整したり、こまめに休憩を取ったりすることが重要です。
また、仮想空間に過度に没頭すると、現実世界との区別が曖昧になり、生活リズムや人間関係に影響が出る可能性も指摘されています。メタバースを健全に楽しむためには、利用時間を意識的にコントロールすることが欠かせません。
メタバースは比較的新しい分野であるため、利用に関する法律やルールの整備がまだ発展途上です。たとえば、アバターのなりすましやハラスメント行為、著作権を侵害するコンテンツの扱いなどについて、明確な基準が定まっていないケースもあります。
国や企業レベルでルール作りは進められていますが、メタバースは国境を越えて利用されるため、世界的な視点での法整備が求められています。利用者や企業は、各プラットフォームのガイドラインを理解し、トラブルを避ける意識を持つことが大切です。
現在のメタバースでは、音声や動きによるコミュニケーションは可能ですが、表情の細かな変化や視線、空気感といった非言語的な情報を完全に再現するのは難しいのが現状です。そのため、対面と同じレベルの自然なやり取りができないと感じる場面もあります。
また、視覚や聴覚、触覚の再現は進んでいる一方で、味覚や嗅覚といった感覚はまだ実用化されていません。今後の技術進化によって改善が期待される分野であり、現時点では「できること・できないこと」を理解した上で活用する必要があります。
続いては、メタバースが「どのようなシーンでどう利用されているのか」についてです。個人と企業に分けて、主な活用事例を紹介します。
メタバースの最も身近な使い方が「遊ぶ」です。
たとえば、「フォートナイト」のようなメタバースゲームでは、世界中のユーザーとボイスチャットをしながら協力プレイを楽しめます。また、「cluster」や「VRChat」といったメタバースプラットフォームでは、PCやスマホから気軽に参加し、アバター同士で会話したり、ユーザーが作った空間を巡ったりすることができます。
メタバースではVRヘッドセットを使えば、仮想空間に入り込んだような没入感のある体験も可能です。更に、音楽ライブやファンミーティング、季節イベント、企業主催の体験型イベントなど、イベントに参加して楽しむ場としても広く利用されています。
メタバースは「遊ぶ」だけでなく、収益を得る場としても活用されています。
代表的なのが、ゲームをプレイすることで報酬を得られる「Play to Earn」型のゲームです。「Axie Infinity」や日本発の「Crypto Spells」では、ゲーム内で獲得した通貨やNFTアイテムを売買し、現実の収益につなげることができます。
また、自作したアバターやデジタルアート、アイテムをNFTとして販売したり、「The Sandbox」や「Decentraland」のようなプラットフォームで仮想の土地を活用・売買したりすることで収益を得るケースもあります。
eスポーツ大会に参加して賞金を獲得するなど、スキルやアイデアを活かした稼ぎ方も広がっています。
メタバースは「仕事の場」としても使われ始めています。実際に、イベント会場での案内スタッフや、仮想空間内の接客スタッフなど、アバターを介して働く事例が登場しています。
今後、メタバース内での経済活動が拡大すれば、仮想店舗の運営、空間デザイン、土地の仲介など、メタバースならではの新しい職業が増えていくと考えられます。関連する仕事は、メタバース専門の求人サイトや各プラットフォーム上で探すことも可能です。
メタバースを活用したバーチャルオフィスでは、社員がアバターとして仮想空間に集まり、実際に出社しているかのような感覚で働けます。通常のビデオ会議では生まれにくい「ちょっとした声かけ」や偶発的な会話も、同じ空間に存在することで自然に発生しやすくなります。
企業にとっては、オフィス賃料や光熱費、通勤交通費といった固定コストを削減しつつ、その上でリモートワークの良さ（働きやすさ）を享受可能。通常のリモートワークに比べて、チームの一体感や組織文化を保ちやすいのも評価されています。
企業研修をメタバース上で行うことで、会場の手配や講師・受講者の移動にかかるコストを大幅に削減できます。全国・海外拠点の社員も同じ空間に同時参加できるため、研修内容の標準化や継続実施が容易になります。
更に、アバターを使ったグループワークやロールプレイングにより、単なる動画視聴型の研修よりも参加意識が高まりやすい点が特徴。発言の心理的ハードルが下がることで、若手社員や内向的な人材も参加しやすくなり、学習効果の向上が期待できます。人材育成を「コスト」ではなく「投資」として捉え直す手段として注目されています。
メタバース上の展示会やショールームは、時間や場所に縛られない新しい営業チャネルとして活用されています。来場者はアバターで空間を回遊し、製品の3Dモデルを見たり、説明員と直接会話したりすることが可能です。
大型機械や高額商材など、物理的な展示が難しい製品でも、構造や使用イメージを直感的に伝えられる点が強みです。物理展示会に比べて設営・運営コストを抑えられる一方、海外を含む幅広い顧客にアプローチできるため、営業活動の効率化と商談機会の拡大を同時に実現できます。
採用説明会や面談、入社後のオンボーディングをメタバースで実施することで、候補者や新入社員の体験価値（CX）を高めることができます。仮想空間にオフィスや職場環境を再現することで、企業文化や働く雰囲気を直感的に伝えられ、入社前後のギャップを減らす効果があります。
また、新入社員同士がアバターを介して交流しやすくなるため、早期に関係性を築きやすく、孤立感の軽減にもつながります。結果として、内定辞退や早期離職の防止、スムーズな戦力化を後押しする手段として活用されています。
メタバースを活用すると、企業と顧客の関係は「情報を伝える」だけの一方向なものから、「一緒に体験する」双方向のコミュニケーションへと変わります。たとえば、新商品発表会をメタバース上で開催すれば、顧客はアバターとして会場に入り、展示を見たり担当者と会話したりしながら商品を理解できます。動画や資料を見るだけよりも参加感が高く、内容が記憶に残りやすい点が特徴です。
また、ファンイベントなどでは顧客同士の交流も生まれ、ブランドへの愛着や共感を育てる場となります。メタバースは、顧客を単なる購入者ではなく、ブランド体験の参加者へと変える手段として注目されています。
最後に「実践で役立つ情報をほしい」というユーザー向けの【実践編】です。ここでは、メタバースの利用を検討している個人・企業の方向けに「どのようにして始めればよいか」を手順を追って紹介します。
メタバースを始めるにあたって、必ずしもVRゴーグルなどの専用機器は必要ありません。VRデバイスを使えば没入感の高い体験ができますが、PCやスマホだけで始められるサービスも多く、思っている以上に手軽です。
たとえば、メタバースプラットフォーム「cluster」をPCで利用する場合、以下の手順で簡単に始められます。
多くのワールドは無料で利用でき、入力する個人情報も最小限です。また、URLを知っている人だけが参加できる限定イベントを自分で開くことも可能です。まずは「遊んでみる」「雰囲気を知る」ことから始めるのがおすすめです。
企業がメタバースを導入する際は、「とりあえず使ってみる」よりも、目的を整理したうえで小さく始めることが重要です。以下は、企業担当者向けの基本ステップです。
最初に行うべきは、「メタバースを何のために使うのか」を明確にすることです。採用イベントなのか、社内研修なのか、顧客とのコミュニケーションなのかによって、適したプラットフォームや運用方法は大きく異なります。目的を絞ることで、過剰な投資や失敗を防げます。
用途が決まったら、それに合ったメタバースプラットフォームを選定します。イベント向け、ビジネス向け、ブラウザ対応、VR対応など、特徴は様々です。操作性や参加者のITリテラシーも考慮し、「誰が使うのか」を基準に選ぶことがポイントです。
参加人数や利用シーンに応じて、必要なデバイスやPCスペックを整理します。必ずしも全員にVRヘッドセットを用意する必要はなく、PCやタブレットで十分なケースも多くあります。まずは一部メンバーで試験導入し、段階的に拡大する方法が現実的です。
最後に、安心して利用するための運用ルールを整えます。アバターを使ったコミュニケーションでは、ハラスメント対策や発言ルールの明確化が欠かせません。また、イベントや業務利用の場合は、ログ管理や参加履歴の扱いについても事前に決めておく必要があります。
この章では、主なメタバースゲームやメタバースプラットフォームの特徴を紹介します。
| 主なメタバース | 特徴 |
|---|---|
| Fortnite | https://www.fortnite.com/?lang=ja 世界で2億2,000万人以上を超えるユーザーが利用しているバトルゲーム。一人でも仲間同士でも遊べる。また、オリジナルのメタバース空間を創り上げられる「クリエイティブモード」があり、ユーザーが作ったフィールドでも対戦ができる。 プレイ料金は基本無料だが、アバターに着せるスキン（ファッション）は有料。 |
| Roblox | https://www.roblox.com/ ユーザーが独自のゲームやコンテンツを作れる環境の構築に重きを置いているプラットフォーム。デイリーアクティブユーザー数は6,000万人以上で、うち半数が13歳以下。作ったコンテンツはゲーム内通貨「Robux」で販売でき、「Robux」はドルに換算できるため収益化も実現できる。 |
| The Sand box | https://www.sandbox.game/ja/ ブロックチェーン技術を基盤にしたゲームプラットフォーム。ゲームをプレイしたり収益を得たりするには「LAND」と呼ばれる土地の購入が必須。購入すれば、土地の区画内でゲームやアバターなどの自作アイテムが販売可能になる。なお、「LAND」の相場は一区画あたり平均40万円程度（土地の場所、市場の相場による）と高価。 |
| XRCLOUD | https://xrcloud.jp/ 国内発のカスタマイズ可能なメタバース空間プラットフォーム。メタバース内に商業施設「そらのうえショッピングモール」を運営しており、現実世界と同じようにショッピングやカフェなどを楽しめる。ブラウザ版であれば、VRヘッドセットへの接続やアカウント作成は必要ない。入場料無料で楽しめる。 |
| Decentraland | https://decentraland.org/ ブロックチェーン技術をベースにしたメタバースプラットフォーム。「The Sand box」同様「LAND」を購入する仕組みで、LAND内で自作コンテンツやゲームを売買できる。なお、「LAND」のレンタルにも対応しており、賃貸料で収益を得られる。プラットフォームの中にはカジノがあり、アイテムを作らなくても気軽に稼げる仕組みも。 |
| cluster | https://cluster.mu/ 日本発のメタバースプラットフォーム。PCやスマホで遊べるほか、ハイエンドユーザー向けにVR機器の接続にも対応。また、各自治体と連携して、リアルな都市を再現した空間「バーチャル渋谷」「バーチャル秋葉原」などを展開しており、展示の観覧や関連グッズの購入ができる。利用料は無料（一部有料イベントあり）。 |
| VRChat | https://hello.vrchat.com/ アメリカ発のメタバースプラットフォーム。アバターのカスタマイズ性が高く、自作3Dモデルやゲームエンジンの「Unity」を使って自在にアレンジできる。外国のユーザーが多いため、最初は日本人が集まるワールドで楽しむのがおすすめ。 世界最大規模のメタバースイベント「バーチャルマーケット」のプラットフォームにもVRChatが使われている。 |
多くの企業や個人が、オンライン化・リモート化の進展により、「対面に近いコミュニケーションが取りづらい」「体験や空気感が伝わりにくい」といった課題を抱えています。
メタバースの大きなメリットは、場所や身体的制約にとらわれないというオンラインのメリットを活かしつつ、人が同じ空間に集まり、体験を共有できるというオフラインのようなメリットも得られる点です。中にはアバターを介した交流により、コミュニケーションの心理的ハードルが下がり、没入感のある体験が得られるものも。企業でもバーチャルオフィス、研修、展示会、採用、顧客イベントなど、様々な用途で利用されています。
メタバースには、エンタメ系、ソーシャル系、ビジネス系、ブロックチェーン系など複数のタイプが存在します。選定時は「誰が使うのか」「何を目的とするのか」を明確にし、用途に合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。
必ずしも大規模な投資は必要なく、個人は気軽に体験から、企業は用途を絞った小規模導入から始めることが可能です。まずは小さく試し、効果を確認しながら活用を広げていくことが、メタバース導入を成功させる第一歩と言えるでしょう。
メタバースとは、インターネット上にある「人が集まって活動できる仮想の場所」です。アバターを使って空間に入り、会話やイベント参加、仕事などを行えます。Webサイトを見るのではなく、「その場に入る体験」が特徴です。
多くのメタバースは無料で始められます。PCやスマホがあれば、アカウント作成だけで利用できるサービスも多く、基本的な体験にお金はかかりません。アイテム購入などは任意です。
必須ではありません。多くのメタバースはPCやスマホから利用できます。VRゴーグルを使うと没入感は高まりますが、まずは手持ちのデバイスで十分に体験できます。
用途を絞ることが重要です。たとえば、「採用研修」「顧客接点」「バーチャルオフィス」など。その上で参加者が使いやすいプラットフォームを選び、小規模なイベントや実証実験から始めるのがおすすめです。
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