最終更新日:2022-12-05
アプリ開発におけるテスト工程の効率化や、品質向上を実現したいと考えている方へ。テスト自動化ツールのタイプや比較ポイント、タイプ別のおすすめツールをご紹介します。
テスト自動化ツールとは、アプリやソフトウェア開発における各種テスト活動を自動化するためのツールです。
エンドユーザーが使うのと同じように操作をしたときに、システム全体が正しく動作するかチェックする「E2E(End to End)テスト」では、テスト実施のたびにテストコードを書いていると工数が増え、エンジニアに大きな負担がかかります。
特に機能追加や改修が頻繁に行われる現場では、手作業でのテストには限界があり、開発のスピード感も失われてしまうでしょう。そこで有効なのがテスト自動化ツールです。
本記事では、改修時の影響を確認するリグレッションテストなどにおいて有用な、ノーコードやローコードでテストを実施できるE2E向けのテスト自動化ツールをご紹介します。
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開発しているアプリのタイプによって最適なテスト自動化ツールが決まります。どのようなタイプがあるのか、ご紹介します。
Webブラウザから利用する「Webアプリ」と、スマホやタブレットで利用する「モバイルアプリ」の両方に対応したタイプ。「Autify」や「MagicPod」といったアプリがこのタイプに該当します。
Webアプリとモバイルアプリに加えて、デスクトップ向けのアプリにも対応しているタイプ。Windows上で動作するアプリに対応した「Ranorex」や、アプリのタイプにかかわらずテストの自動化ができる「UiPath Test Suite」が、こちらのタイプに該当します。
Webアプリのみに対応しているタイプです。該当するツールは「T-DASH」や「Testablish」、「ATgo」など。Webアプリのテストさえ自動化できれば十分、という場合にはこちらのタイプが選択肢となります。
導入コストをかけずに無料で利用できるのが強み。一方で、セットアップや操作の習熟などに時間がかかるほか、対応しているプログラミング言語の制約もあるため、不慣れなうちは導入ハードルが高いと言えるでしょう。
ほかのツールと組み合わせて使えるなどカスタマイズ性が高いので、自由度の高いテスト環境を構築する場合には適していますが、運用工数を最小限に抑えたい場合には有料ツールがおすすめです。「Selenium」や「Cypress」などが、このタイプに該当します。
どのツールを導入すべきか検討する際にチェックしておきたい、3つの比較ポイントについて解説します。
テストシナリオとは、「想定される操作を行った場合、アプリが正しく動作するか」を確認するためのものです。「Autify」や「mabl」、「ATgo」は、記録した操作手順からテストシナリオやスクリプトを自動作成するので、業務効率化に直結します。
また、「MagicPod」は、ブラウザやアプリ画面からAIエンジンが自動検出した項目の中から、必要なものを選ぶだけで日本語スクリプトが作成できます。「T-DASH」も日本語でテストケースが書けます。
こうした機能があればノーコードでテストシナリオが作成できるので、非エンジニアや初心者でもテストの作成が可能に。QA(品質保証)エンジニアが少ないチームでも、テスト活動をスケールさせられます。
UIを変更すると、テストシナリオにも修正や再設定が必要になるケースがあります。しかし、変更点をすべて把握し、それらを反映したテストシナリオの修正・再設定を行うとすると大きな負担に。開発スピードにも影響を及ぼすので、負担を軽減するための機能が必要です。
たとえば「Autify」には、AIがUIの変化を監視して、テストシナリオを自動的にアップデートする機能があります。変更箇所の差分も確認できるので安心です。また、「MagicPod」も、AIが変更箇所をサジェストしてくれるほか、画像差分での確認に対応。どちらもノーコードでメンテナンスが行えるのが強みです。
アプリのアップデートや仕様変更が多い現場において、必須といえる機能でしょう。
品質維持のためには、定期的にテストそのものを見直すことも必要です。「Autify」や「MagicPod」では、テストの実施内容や結果をスクリーンショットとともに記録することができます。また、「ATgo」では新旧エビデンスの一括比較や、エビデンス記録のExcel出力が可能です。
トラブルシューティングのために修正履歴をさかのぼったり、成功時のスクリーンショットとの比較を行ったりするときに役立ちます。日々、テスト結果を見直すことで、デグレーションをいち早く検知できるというメリットも。
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(出所:Autify公式Webサイト)
ブラウザ操作を記録すればノーコードでテストシナリオが作成できる、ソフトウェアテスト自動化プラットフォーム。非エンジニアでもテストが作れるので、テスト自動化をスケールさせられる。また、作成したテストシナリオを複数ブラウザで同時に検証できるので、テスト頻度とカバレッジを最大化するのにも役立つ。作成後のテストシナリオは、UIの変化に合わせてAIが自動的にアップデート。壊れたテストスクリプトの修正作業が必要なくなるというメリットも。
Webアプリ向けの「for Web」とモバイルアプリ向けの「for Mobile」をリリース。Webアプリ向けにはクロスブラウザテストや複数テストの並列実行、モバイルアプリ向けにはマルチデバイステストや位置情報を用いたアプリのテストなどにそれぞれ対応している。
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(出所:MagicPod公式Webサイト)
Webアプリとモバイルアプリの両方に対応したAIテスト自動化クラウドサービス。豊富な機能と高いメンテナンス性でリリースサイクルの高速化を実現する。
AIがアプリケーションの画面からテスト項目を自動で検出し、必要な項目を選ぶだけで日本語のスクリプトが作成できる。更に、作成したスクリプトのメンテナンスも、テスト対象アプリケーションのUI変更に合わせてAIが自動で修正。シンプルで直感的なデザインなので、初心者でもすぐにテスト自動化ができるように。
テストの自動化に役立つ機能として、ビジュアルリグレッションテストの実現や、条件分岐や変数、待ち処理といった制御フロー機能、クロスブラウザテスト、マルチ端末テストなど。また、「Jenkins」や「Slack」、「BrowserStack」など、様々な外部ツールとの連携にも対応。
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(出所:mabl公式Webサイト)
ノーコードで信頼性の高いE2Eテストを作成できるテスト自動化クラウドサービス。テストカバレッジの90%増加、テスト構築速度の300%改善、本番環境でのバグ40%減少といった実績を持つ。
ブラウザテストやモバイルウェブテスト、APIテストの作成・実行・管理に対応しており、ユーザーと同じようにアプリケーションを操作するだけで簡単にテストが作成できる。更に、アプリケーションに加えられた変更に合わせて、テストを自己修復させるオートヒーリング機能も。
また、テストの各ステップで収集されたデータを使って、アプリの問題点の把握・可視化ができるほか、テスト結果をスクリーンショットやDOMスナップショットとして保存。問題の特定に役立つ。過去のテスト結果を保存し、定点観測を行うことで、いち早い不具合の発見・診断も可能に。
(出所:BrowserStack公式Webサイト)
3,000以上のデスクトップブラウザと、実際のiOSおよびAndroidデバイスにアクセスできるクラウドサービス。オープンソースのブラウザ自動化ツール「Selenium」との併用によって、様々な環境で自動テストの実施が可能に。テスト自動化機能では、オペレーティングシステムやデバイス、ブラウザなどを指定し、テスト構成やテストコードを設定すればテストが実行できる。実行結果は、ダッシュボードから詳細や動画、ログなどを確認できるほか、操作ごとのスクリーンショットも保存されている。
Java、C#、Node、JavaScriptのいずれの言語でも簡単に統合できること、並列化によってテストの実行時間を数時間から数分に短縮できることも、本ツールの強みだ。また、デバッグツールを利用すれば、SeleniumとJavaScriptのテストのバグを迅速に修正することも可能。
(出所:Ranorex公式Webサイト)
ローコード/ノーコード自動化ツールと、強力な機械学習済みオブジェクト認識エンジンによって、高度なテスト自動化を実現するソフトウェア。Webアプリとモバイルアプリに加えて、Windowsデスクトップアプリのテスト自動化に対応している。
信頼性の高いUIオブジェクト認識ツール・Ranorex Spyでアプリケーションを分析し、ユーザーインターフェイス内の要素を確実に識別。識別されたオブジェクトの情報は、オブジェクトリポジトリに保存され、自動テストで使用できるように。テストシナリオはGUIを使用して、ノーコードで作成可能。更に、アクションの記録、テキストと画像の検証の追加、データ駆動型テストの構築といった機能がそろう。
(出所:UiPath Test Suite公式Webサイト)
世界中で利用されているRPAツール「UiPath」を自動テストに活用した、ソフトウェアテスト用プラットフォーム。RPAの技術メリットを最大限に活かすことで、これまでテストツールでは解決できなかった課題を解消することができる。
テストケースの設計・管理ツールの「UiPath Test Manager」、テスト用の検証アクティビティが追加された開発ツール「UiPath Studio Pro」、同じくテスト用機能が追加された管理ツール「UiPath Orchestrator」といった製品で構成。あらゆるソフトウェアアプリのテストに加えて、基幹システムやWebサイト、APIなどのテストでも利用できる。
テストは常にアプリのソースコードと同期しているので、メンテナンスにかかる手間を最小限に抑えられる。
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(出所:ATgo公式Webサイト)
Webアプリを対象としたUI・APIテスト自動化ツール。インターネット接続を必要としないためセキュリティに強みがある。ChromeやEdge、Safariなどマルチプラットフォーム対応。リグレッションテスト、クロスブラウザテスト、Salesforceバージョンアップテスト、APIテストなど、幅広いシーンで活用できる。
使い方は簡単で、ツールを起動してテストしたいサイトURLを入力し、いつも通り操作するだけ。レコーディング機能でスクリプトを自動生成し、実行ボタンを押せば誰でも簡単にテストを実行できる。経験が浅いテスターや非エンジニアでも運用しやすい。
提出用データの作成も自動化が可能。エビデンスのExcel出力機能や新旧のエビデンスの一括比較など現場で使える機能が揃う。特許も取得済み。
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(出所:T-DASH公式Webサイト)
テストの設計から実行までに対応した、ノーコードのテスト自動化ツール。日本語(自然言語)で書いたテストケースをそのままスクリプトとして使って、自動テストを実行できるのが特徴だ。その他に、テストの対象となる特定のページ・要素を日本語で定義・設定したり、期待画像と現在画像を比較検証したりといった機能が無料で使える。有料プランの機能としては、テストケースのインポート・エクスポートや、自動化プロジェクトの共有、依存関係のある要素のパスの一括取得などがある。
豊富な機能をそろえると同時に、UI/UXは直感的な操作を可能にするシンプルデザイン。非エンジニアでも3ステップでテストケース作成〜実行ができる。
(出所:Testablish公式Webサイト)
直感的な操作で誰でも簡単にテストコードが作れる、Web・GUIテスト自動化ツール。ブラウザの拡張機能を使ってページ情報をキャプチャ・登録すれば、キャプチャしたセッションの操作を表現したテストケースを作成できる。そこから、Seleniumのテストコードを自動生成して、ノンプログラミングでテストが実行できる。ページ構造を手動登録するリポジトリ方式にも対応。
アプリケーションの機能追加・改修が発生した際には、テストケースを編集して、テストコードを再生成すればOK。テストコード自体を編集せずに、追加・修正ができる。また、テストケース内で変数の利用、CIツールとの連携、テストエビデンスの自動生成といった機能もそろっている。
(出所:Selenium公式Webサイト)
Web アプリケーションの UI テストや、JavaScriptのテストために開発された、Web ブラウザ操作の自動化ツール。フィールドへのテキスト入力、ドロップダウン値とチェックボックスの選択、ドキュメント内リンクのクリックといった、エンドユーザーが実行する一般的なアクティビティをシミュレートできる。複数のオペレーティングシステム上の複数のブラウザに対して同じ命令を実行することも可能だ。Java、Python、Ruby、JavaScriptといったプログラミング言語に対応。
ただし、テストの要件定義やテストコードの作成といった作業を自動化できなかったり、環境構築の必要があったりするので、ある程度の専門知識が必要となる。
(出所:Cypress公式Webサイト)
JavaScriptで構成されたオープンソースのE2E向けテスト自動化ツール。Webアプリに特化して、テストのセットアップから作成、実行、デバッグまでをカバーしている。オールインワンタイプのツールなので、複数のツールやライブラリをインストールしなくてもE2Eテストが作成できる。テスト実行中の画面は動画やスクリーンショットとして保存され、メンバーとの共有も可能。
多くのE2Eテストツールと違ってSeleniumをベースにしておらず、テスト実行スピードが早い、アプリケーションと同じ実行ループでテストが行えるといった強みを持つ。対応ブラウザもChromeやFirefox、Edgeなど豊富。
フレーク検出やメールサポートに対応した有料プランも用意されている。
(出所:TestCafe公式Webサイト)
Web アプリケーション用のE2Eのテストフレームワーク。Linux、Windows、Macの主要OSをサポートしており、対応しているブラウザも豊富だ。主要なデスクトップブラウザ、クラウドブラウザ、モバイルデバイスでの一般的なユーザーシナリオをシミュレートすることができる。
テストアクションや成功条件の追加、アサーションの作成、期待の定義などを設定して新規のテストを作成。テストを実行すると、結果がコンソールに出力される。デバッグモードが組み込まれているので、問題が発生しても素早く原因を突き止められる。ノーコードでテストシナリオを作成できる、有料版の「TestCafe Studio」も。
Seleniumを使用しないため、Seleniumベースのツールでは対応できない、ユーザーロールや自動待機などの機能を実装できる点も特長。
(出所:Appium公式Webサイト)
ネイティブ、ハイブリッド型モバイルアプリのために開発された、オープンソースのテスト自動化フレームワーク。iOS、Android,Windowsで使用されるアプリや、モバイルブラウザアプリなどに対応している。Appium2.0以降なら、Flutterでもテスト実行可能。ネイティブアプリをテストする際に、SDKやアプリのリコンパイルを必要としないことが特徴。PythonやJavaScript、Ruby、C#など、様々なプログラミング言語でテストスクリプトを記述できるのも強みだ。
また、Appium-GUIツールを使用すれば、記録した操作・動作からコードを生成し、テストコードの作成に活用することもできる。
対応言語が多いため、情報が分散しがちなのがネック。
ひとくちにテスト自動化ツールといっても、機能や強みは様々。開発しているアプリのタイプやツール導入にかけられるコスト、エンジニア人材の在否、更にはメインで使っているプログラミング言語など、自社の環境によって最適なツールが異なります。
まずは本記事でご紹介した4つのタイプから、自社で開発しているアプリに対応したものを選び、その中から3つの比較ポイントを参考に自社にあったツールを選ぶと、選択ミスが起こりにくいでしょう。
特に、非エンジニアや初心者が多い組織なら、テストシナリオを自動作成できるツールがおすすめです。反対に、エンジニアが多く在籍している組織なら、オープンソースのツールを使ってコストを抑えるという選択肢も。
無料プランやトライアル期間があるツールも多いので、どのくらいの作業効率化が実現できるのか、まずは試用してみてください。
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