最終更新日:2019-03-30
「手作業によるデータ集計・分析はそろそろ限界」、「データ分析に専用ツールを使った方がよいの?」と思われた方に、BIツールの活用で期待していた効果が得られるのか、なぜツールを使う必要があるのかなどをご利用いただけるようにメリットなどについてまとめました。
BIツールとは、社内外の様々なデータを集め、分析できるようにすることで、問題の発見や改善活動のヒントなどを得られるようにするためのツールです。BIはビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)の略です。
BIツールの主な機能としては、以下が挙げられます。
Excelでのデータ収集・分析もなんとかなるケースもありますが、いくつものデータベースからデータをコピペしてきて、データ形式を変換してというのも手間ですし、データが大きすぎるとExcelの動作が遅くなりPCが止まってしまう、という致命的な事態も結構な頻度で起こりえます。
そうなると、データ加工の段階ですでにうんざりして分析までたどりつかず、もしくはよほど重要な時にしかデータを更新して分析しない(分析頻度が低い)、となってしまいますので、Excel作業が苦しくなる前にBIツールの活用を検討すべきでしょう。
分析面では、集計結果をドリルダウンで深掘り分析したい場合、地域ごとに最も購入者が多い日を表示したい場合、Excelでは都度集計して分析のための計算設定をする必要がありましたが、高度な分析機能を持つBIツールの場合は、クリックや多少の追記など簡単処理だけで結果が得られるようになっています。
分析方法や分析結果を表示する方法の内容によってはExcelでも十分なケースはありますが、Excelでは分析に手間がかかりすぎる場合や、分析結果をビジュアル面で適切に表現しきれない場合は、BIツールの活用が有効です。
このように次の場合ではBIツールの導入を検討すべきでしょう。
前々からBIツールは、経営の意思決定の迅速化や精度を上げるためのツールだと言われてきましたが、ビックデータやデジタルマーケティングなどの重要性が増している中では、経営者だけでなく、データを用いて業務をする各部門の担当者にとっても役立つツールになっています。
例えば、次のような使い方があります。
各種データベースからデータを取得して、データ形式を加工して分析の設定として最後に結果の表示画面を作るというのを手作業でやろうとすると、それだけで何時間もかかることがあります。分析内容が似ているのに、データや分析方法が少し異なると、データ取得から同じ作業をして、ということも起きがちです。
また、データベースへのアクセスが制限されている、もしくはデータベースからのデータ取得にSQLなど最低限の知識が必要になると、IT部門など別部署にデータ作成を依頼するケースがあります。そうなると他部署の稼働も含めて工数は膨らんでしまいます。
BIツール活用の最大のメリットはこれではないでしょうか。作業削減だけであれば、ツール費用と人件費用のどちらが高いかという議論になってしまいますが、そうではなく、分析データをすばやく手に入れられるので、分析したい時にすぐ分析できるし、別の切り口で分析したいなと思った時も即座に分析ができるようになる、結果として分析をして示唆を得るための時間に集中できるメリットが生まれます。
例えば、会議中にデータを見ながら議論している時に、この数値の要因はなんだろう、深堀分析した結果をみて判断したいとか、このやり方で分析した方がよりおもしろい示唆が得られるのではないか、というアイデアが出たら、その場ですぐに分析をして結果を確認できるようになります。
そうなると結果として、「課題発見と対策のアクションが早く打てる」というメリットにつながります。
データ分析までには、「データの収集・加工」⇒「データの集計・分析」⇒「分析結果の表示」というプロセスがありますが、ツールによってどのプロセスが得意か変わります。データベースの種類やデータ項目が少なければ収集・加工よりも分析等が優先されるでしょうし、データベースの種類やデータ項目が多岐に渡るのであれば、まずデータが使える状態になることが大事になりますので、収集・加工・集計の機能が充実している必要があります。
全てのプロセスをBIツールで行うのではなく、データの収集・加工・集計であれば、そのプロセスに強いデータマネジメントプラットフォーム(DMP)やデータウェアハウスなどのシステムを利用して役割分担した方がよい場合があります。
分析に必要なデータをDMP等で集めてBIツールに渡すケース以外に、DMPで分析クエリの処理を行い、出力された結果をBIツールで取り込んで表示という場合もあります。その場合は、その出力結果をそのままBIツールで取り込めるか、その連携性が重要になります。
データ分析は担当範囲によってみたいデータが変わるので、一部のしか分析の仕方がわからない、では十分な効果が得られません。基本的なデータ分析結果を共有して、あとはどの角度でみるかはそれぞれの担当者がドラッグアンドドロップ程度で操作・変更して分析できるようにする必要があります。もちろん、関係者全員が共有して操作できる環境が必須です。
データで判断するビジネスシーンはますます増加していますので、BIツールの利用機会も拡大傾向です。ただし、BIツールを活用できるまでには、最低限のデータ接続や加工などの準備がありますので、Excel等でどうにかなっているうちは無理に導入する必要は必ずしもありません。一方で、複数のデータベースが存在し、それらを横断した分析結果からの示唆の必要性が明確な場合は、早い段階で導入しても成果が期待できそうです。
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