最終更新日:2024-06-25
設置したWeb広告・アナログ広告に対する電話反響を計測することで、広告がもたらす訴求効果を明確にしたいと考える方へ。コールトラッキングツールの仕組みをはじめ、利用するメリットやツールの比較ポイントとあわせて、おすすめのツールを紹介します。
コールトラッキングツールとは、Web広告や紙のチラシなどの媒体から電話をかけてきたユーザーの反響を可視化・分析できるツールです。具体的には、「ユーザーがいつ・どの媒体経由で連絡してきたか」「電話反響の多い媒体はどれか」などのデータを取得できます。
ユーザーの問い合わせが、Webサイトに設置したフォームやメールマガジンから来た場合、オンライン上に履歴が残るため流入経路がすぐにわかります。しかし、問い合わせが電話で来た場合は、オンライン上に履歴が残りません。そのため、ユーザーがどの媒体を経由しているのか特定できず、各広告の費用対効果を正確に測れない課題が生じます。
コールトラッキングツールを使えば、Web広告などのオンラインメディアや、チラシ・テレビなどのオフラインメディアに、ユーザーの反響を計測する専用の電話番号を付番できます。そこに電話をかけてきたユーザーの通話ログはすべてツールに集約され、流入経路など様々な情報を取得できます。
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コールトラッキングツールを利用するメリットを、具体的な機能の説明を交えながら紹介します。
コールトラッキングツールを使えば、ユーザーがどの広告を見て電話をしているのか、流入経路を正確に計測できます。Web広告だけでなく、チラシや新聞、テレビ広告などあらゆる媒体の電話反響も測定可能です。
計測データから、オンライン上の反響だけでは把握できない効果の高い広告を発見できます。各広告にかける予算を見直すきっかけにもなり、費用対効果の高い広告運用体制を整えられます。
また、ユーザーが媒体に行き着くきっかけとなった、検索エンジンのキーワード分析も。分析結果をもとに、自社の広告効果を高めるための策を打ち出せます。
これら一連のデータはグラフ化、CSVファイルでの出力が可能です。一部のツールでは、アクセス解析ツール「Google アナリティクス」などの外部ツールとも連携でき、より詳細な分析が行えます。
コールトラッキングツールは、計測専用の電話番号を大量かつ安価に発行。運営する広告媒体が多岐にわたる場合でも、電話反響を正確に計測できます。
現在自社で利用している電話番号をそのまま使える、番号ポータビリティに対応しているサービスもあり、設備を追加で導入・設置する必要もありません。
また、ツールによっては「特定の媒体の広告のみ計測」「期間限定のキャンペーン広告のみ計測」など、自社の業態や用途に合わせた柔軟な計測条件を設定・運用できます。
ユーザーからの電話を取りこぼさず、ビジネスチャンスにつなげる機能が豊富に備わっているのも、コールトラッキングツールの特徴です。
一例として、ユーザーから営業時間外に電話がかかってきた場合は、あらかじめ定めた別の番号へ転送したり、担当者へメール通知したりでき、貴重な問い合わせを逃しません。また、通話を終えたユーザーの携帯電話にSMSを送るといった、アフターフォローができる機能もあります。
更に、ツールによっては自動音声ガイダンスを設定可能。自動音声が、ユーザーの流入経路をあらかじめオペレーターに知らせてくれます。その後オペレーターが対応する際、ユーザーに流入経路を聞く必要がなくなり、スムーズな案内が実現します。
コールトラッキングツールで、どのように電話反響を計測するのか、仕組みを具体的に紹介します。
なお、通話ログで取得できる情報はツールによって異なるものの、
流入媒体名/検索キーワード/発信者番号/通話開始・終了時刻/通話時間/待機時間
などが一般的です。
ユーザー流入のきっかけとなった検索キーワードを計測する方法は、以下の通りです。なお、ツールによって計測方法には細かな違いがあるため、詳細は各ツールの公式HPを参照ください。
以上の手順で、ユーザーがどのキーワードから電話をかけてきたかを計測できます。
ちなみに、一つひとつのキーワードに計測用電話番号を付番してしまうと、番号の利用コストや計測にかかる事務作業が負担に。そこで、コールトラッキングツールを提供する各社とも、より少ない番号で正確に計測できる仕組みを設けています。
たとえば、
などの仕組みが各社に搭載されているため、コストが無駄にかさんでしまう心配はありません。
コールトラッキングツールのタイプと選び方を紹介します。
オンライン・オフラインの媒体問わず、電話をかけてきたユーザーの流入経路を計測できるタイプ。検索キーワードの計測や、導入企業の用途に合わせた運用にも柔軟に対応します。
たとえば「アドシップ」は、パラメーターにより計測条件を細かく設定できます。具体的には、「Google広告のみ」「一部のキャンペーンのみ」といった条件での計測が実現します。
「コールトラッカー」は、導入の際、専門のスタッフがニーズをヒアリングしながら測定環境の設定をサポート。一例として、広告の訴求内容・デザインを変えたABテストや、広告掲載先の比較を行いたい場合など、様々な要望に応じた提案をしてくれます。
Webサイトはもちろん、テレビ、新聞、雑誌などの各種オフラインメディアの計測にも強みを持つタイプ。電話反響がより多く見込めるオフラインメディアを特定したい場合に最適です。
「コール・インテリジェンス」は、計測用電話番号をCSVで一括登録可能。効果測定したい媒体数が膨大でも、設定にかかる作業負担を少なくできます。また、通話ログからは通話料金情報も取得でき、コストを計算しやすいのも嬉しいポイント。
Webサイトなどのオンラインメディア経由で架電してきたユーザーの計測に適したタイプ。架電に至った検索キーワードをより詳しく調査したい場合や、データを外部サービスと連携し、効率的に分析を進めたい企業におすすめです。
「コールアドバンテージ」は、計測した入電数をGoogle・Yahoo!の広告別にCSVファイルで提供し、広告運用ツールへのインポートが可能。広告運用を最適化します。
「Delacon」は、計測用電話番号を、媒体ごとではなくWebサイトへのアクセスごとに割り振る仕組み。少ない番号数で訪問者の正確なトラッキングを実現します。
「アドゲイナー」は、計測データをもとに、どの地域からの入電が多いかを地図で表示する機能が。地図をもとに、入電の少ないエリアへ情報が行きわたるような対策を取ったりできます。
コールトラッキングツールを導入するうえで、比較検討すべきポイントを5点紹介します。
コールトラッキングツールを導入する場合は、自社の業態に合った番号を発行できるかを確認しましょう。
一例を挙げると、「0120」から始まる番号は、通話料無料のフリーダイヤルとして普及しています。ユーザーが電話をかける心理的ハードルが低くなるため、通話料を自社で負担してでも多くのリードを獲得したい際におすすめの番号です。
冒頭が「050」の番号は、飲食店や美容室などの店舗を複数紹介したポータルサイトに掲載されているケースが多く、それらのサイトを運営する事業会社での利用に適しています。
「コールトラッカー」は「050・0120・0078・0800」から始まる番号を発行可能。同社のスタッフが、コールトラッキングの利用用途をヒアリングしながら最適な番号を提案します。
「コール・インテリジェンス」は、通信キャリアとして圧倒的な効果測定用の電話番号発行数を誇ります。「アドシップ」も、0120から始まるフリーダイヤルを業界トップクラスの数で保有しており、計測したい広告媒体が多岐にわたる場合でも安心です。
コールトラッキングツールのサービス形態や料金プランは、各社それぞれ特徴があります。自社の業態や予算に合ったサービスを展開しているツールを選ぶのがおすすめです。
予算を抑えたい場合は、月額9,800円の低コストで導入可能な「コールアドバンテージ」がおすすめ。架電計測に新規電話番号を必要としないシンプルな設計も特徴です。
「アドシップ」は、ユーザーからの電話予約・応募の件数に応じて広告料金を請求する業態「電話課金型広告」に対応。飲食店などの店舗に広告を提供する、ポータルサイト運営事業者の利用に適しています。運営者側は「通話秒数〇秒で〇円の報酬」など、アフィリエイトの詳細な条件を設定可能です。
「Call Data Bank」は、実際に利用した電話番号数に応じて課金がされる従量課金制。また、同社独自の「電話番号節約ロジック」により必要最低限の電話番号に絞って運用するため、コストが抑えられます。
媒体ごとの電話反響以外にも取得したいデータがある場合は、自社のニーズを満たす計測機能が備わっているかをチェックしましょう。
たとえば「Call Data Bank」は、架電に至ったキーワード、ユーザーが直前に見ていたURLなど10種類以上の項目を測定し、一覧画面に表示。アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」と連携し、ユーザーの流入経路をより正確に認識する「UTMパラメータ」を追加で設定することもできます。
「Delacon」も、キーワード、ユーザーが流入した検索エンジンの種類、参照していたLPのURLなど、様々なデータを取得可能です。
「アドシップ」は、ユーザーとオペレーター双方の通話内容を録音できる機能が。録音を応対品質の向上や、成約につながったトークの分析などに活かせます。
コールトラッキングツールで取得したデータを外部のツールを使って分析・活用したい場合、連携が取れるかを確認しましょう。
「Callノート」は、組み込まれたAPIを活用することで、「Google アナリティクス」をはじめ、顧客管理プラットフォーム「Salesforce」、社内業務効率化サービス「Servicenow」などと連携できます。
「Delacon」も同様、20種類以上の解析ツールと連携できる体制を装備。導入の場面では、各種ツールとの連携もサポートします。
電話をかけてくれたユーザーを逃さず、適切な応対をサポートする機能が搭載されたコールトラッキングツールもあります。
「コールトラッカー」は、オプションで「コールキューイング機能」を付加できます。回線がふさがっている場合はユーザーを待機させ、空きが出たら即座に電話をつなぐ機能です。このほかにも、ユーザーからの電話にすぐ対応できない状況をカバーできる機能が充実しています。
「Call Data Bank」は、オプションで、ユーザーの番号を電話機に表示する「ナンバーディスプレイ」を実装可能。その場で応対できなかったユーザーへすぐ折り返せるほか、得意先から電話があった場合もスムーズに対応できます。
「アドゲイナー」の場合、通話中や営業時間外で応対できなかった着信をメール通知する機能が。ちなみにこの機能は、オプションではなく基本料金内で利用できます。
オンライン・オフラインの広告種類を問わず、コールトラッキングができるツールを紹介します。
(出所:コールトラッカー公式Webサイト)
電話経由のコンバージョンを追跡することで、効果的な広告施策の打ち出しや、オペレーションの効率化を実現するコールトラッキングツール。ユーザーの通話ログからは、発信・着信日時、発信者番号、転送先番号などの情報を取得可能。間違い電話などで通話に至らなかった件数を除外する仕組みもあり、より正確にデータを計測できる。
また、都合によりすぐに取れない電話をフォローする仕組みも。回線がふさがっている場合はユーザーを待機させ、空きが出たら即座に電話をつなぐ「コールキューイング機能」などをオプション付加できる。
導入の際は、依頼企業のニーズをヒアリングしながら測定環境の設定をサポートしてもらえるのも嬉しい。たとえば、広告の訴求内容やデザインを変えたABテストや、広告掲載先の比較を行いたい場合など、様々な要望に応じた提案をしてくれる。
(出所:Call Data Bank公式Webサイト)
媒体問わず電話反響を可視化でき、広告の訴求効果向上や運用改善を実現するコールトラッキングツール。ユーザーが電話をかけるきっかけとなった検索キーワードの計測にも強く、一人ひとりに計測用番号を付番する仕組みのため、反響の高いワードが一目で把握できる。
入電数やキーワード以外に測定可能な項目は、ユーザーが直前に見ていたサイトのURLやPVなど10種類以上。「Google アナリティクス」との連携により、ユーザーの流入経路をより正確に認識する「UTMパラメータ」の項目も追加設定・計測できる。
オプションで、ユーザーの番号を電話機に表示する「ナンバーディスプレイ」を搭載可能。その場で応対できなかったユーザーへの折り返しがよりスピーディーに。ちなみに、他社のコールトラッキングツールから乗り換えを検討している場合、今使っている番号をそのまま流用可能だ。
(出所:アドシップ公式Webサイト)
Web広告からアナログ広告まで、幅広い媒体からの入電数を把握でき、現状の費用対効果がわかるコールトラッキングツール。ユーザーの通話ログはグラフ化、CSVファイル出力ができる。
また、パラメーターにより計測条件を細かく設定できるので、たとえば「Google広告のみ」といった条件下での計測も可能だ。実電話ベースでコンバージョンに至ったキーワードももれなく計測。キーワード単位ではなく、ユーザーのセッション単位で番号を発行・表示するので、少ない番号で流入数の多いキーワードを調査できるのが嬉しい。
そのほか、飲食店・美容室などのポータルサイト運営者が、電話件数に応じて広告料金を請求するビジネスモデル「電話課金型広告」にも対応。運営者側は「通話秒数〇秒で〇円の報酬」など、アフィリエイトの条件を細かく設定できる。
雑誌・新聞・テレビ広告などオフラインメディアのトラッキングに強みを持つツールを紹介します。
(出所:コール・インテリジェンス公式Webサイト)
Web上の広告だけでなく、雑誌やチラシなどのオフラインメディアの計測にも強みを持つコールトラッキングツール。効果測定をしたい広告の媒体ごとに電話番号を発番・掲載し、ユーザーの通話データをツールに集約する仕組み。なお、電話番号はCSVで一括登録できるので、番号を割り当てたい媒体が膨大でも効率的に対応できる。通話ログは日次、月次ごとにCSVファイルで出力可能。ログでは、流入元の媒体情報のほかに、通話料金に関する情報も取得できる。
電話に出られなかった場合をフォローする機能も充実。たとえば、対応できない時間帯や通話中に電話がかかってきた場合、自動転送先番号を3つまで設定できる。ちなみに電話番号発行数は業界トップシェア。初めてコールトラッキングツールを利用する企業も安心だ。
最後に、Web広告をはじめとするオンラインメディアのコールトラッキング機能が充実したツールを紹介します。
(出所:コールアドバンテージ公式Webサイト)
独自のAI技術でWebサイト経由の有効入電数を可視化するコールトラッキングツール。月額9,800円の低コストで利用でき、該当HPにタグを埋め込むだけですぐに導入可能。ユーザーのデバイス上の動きを分析し、架電したかどうかを高精度で捕捉。オペレーターと直接会話をしたと想定される回数のみをカウントするため、広告やオーガニック検索による有効な入電数を正確に把握できる。
電話クリック数・架電数・架電率は専用のGoogleスプレッドシートで発行されるため、分析はスムーズ。Google広告やYahoo広告にインポートできる形式で電話CVデータを共有でき、CVデータは自動入札に活用可能。事業や広告の目的に沿った入札戦略をサポートする。
(出所:Delacon公式Webサイト)
0120・050・0800から始まる電話番号を利用した反響測定ができるコールトラッキングツール。計測用電話番号は、媒体ごとではなくユーザーとのセッション単位で割り振る仕組みなので、少ない番号数でのトラッキングが実現。計測で得られるデータは、流入元の媒体名、検索キーワード、利用デバイス、ユーザーが直前に参照していたLPのURLなど多岐にわたる。
また、電話オペレーションをスムーズに進める「コールウィスパーメッセージ」を搭載。自動音声が、オペレーターに流入媒体などの情報を事前に知らせてくれる機能だ。
20種類以上もの外部ツールと連携できる体制を標準装備。導入の場面では、同社のスタッフが各種ツールとの連携もサポートしてくれる。
(出所:Callノート公式Webサイト)
Web媒体の電話反響と、ユーザーの流入経路を簡単に測定できるコールトラッキングツール。独自のAPIによって、必要な分だけ計測用電話番号を割り振る仕組みになっており、コストが抑えられる。また、同社の特許取得済みの技術により、ユーザーが架電に至ったWebサイトに検索キーワードを紐付けた分析が可能。最適な検索キーワードの選定や見直しをサポートする。電話をかけてくれたユーザーを逃さずにフォローアップする仕組みも充実。たとえば、通話を終えたユーザーの携帯電話にSMS送信する機能を使えば、アフターフォローを手厚くできる。
外部サービスとの連携にも柔軟に対応。「Google アナリティクス」をはじめ、「Salesforce」、「Servicenow」などとの連携により、効率的なデータ分析・活用を支援する。
(出所:アドゲイナー公式Webサイト)
電話反響と、ユーザーの流入が多い検索キーワードを測定できるコールトラッキングツール。Web広告のほかに、メールマガジンやSNS経由での電話流入計測にも対応。計測対象のサイトやSNSのフィードにスクリプトを実装すれば、電話反響を計測できる仕組みだ。
また、計測データをもとに、どの地域からの入電が多いかを地図で表示する機能が便利。地図を見ながら、入電の少ないエリアへ情報が行きわたるような対策を施せる。検索キーワードに関しては、ユーザー流入数の変化も測定できるので、広告の内容改善につなげやすい。
一連の計測レポートはCSVファイルでダウンロードできるほか、レポートを定期的にメール送信する機能「CSVレポーティングツール」も。
WebフォームやSNSなど、オンラインプラットフォームを経由してきたユーザーの反響は、履歴が残るため比較的簡単に計測できます。しかし、電話経由のユーザーの反響はオンライン上に履歴が残らないため、対策を施さないと正確に計測できません。
電話経由の反響を計測するのに役立つのが、コールトラッキングツールです。各広告の電話経由での反響を簡単に可視化できるので、オンライン上の反響を調査するだけではわからなかった、効果の高い広告の発見につながります。
また、各広告媒体の費用対効果を明確にできるため、効果の見込めない広告の出稿を停止したり、予算配分を見直したりなど、より効果的な広告運用体制を整備できます。
更に、コールトラッキングツールは電話反響を計測できるだけでなく、問い合わせてきたユーザーの対応を最適化する機能も満載です。今回の記事で紹介した選び方や比較ポイントを参照しながら、自社の業態に適したコールトラッキングツールを選んでみてください。
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株式会社ニアメロ
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