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入出荷検品システム12選。自動化を実現するタイプ別の選び方

入出荷検品システム12選。自動化を実現するタイプ別の選び方

最終更新日:2023-01-27

検品作業を効率化し、誤入荷、誤出荷を防ぐため、検品システムの導入を検討している物流部門の方へ。検品システムのタイプや機能、特徴の比較ポイント、導入に掛かるコスト、おすすめのサービスを紹介します。

目次

検品システムとは?

検品システムとは、入出荷や棚卸し時のチェック作業を効率化し、誤入荷、誤出荷を防ぐためのシステムです。

目視で行う検品に代わって、ハンディターミナルやスマホ、専用カメラなどの機器を使用し、管理システムから出力したデータと、伝票番号や商品バーコードを照会します。入荷検品や出荷検品を自動化することで、大幅な作業効率の向上だけでなく、人為的なミスを抑止できるのが、検品システムの特徴です。

 

検品システムの導入メリットと注意点

具体的な検品システムの導入メリットは、大きく分けて3つ挙げられます。

①人為的ミスを抑止できる

倉庫システムや在庫管理システム、受発注管理システムなどの管理システムに記録されているデータと、読み取ったデータを照会して自動的に検品を行うため、書き間違い、読み間違いなどの、目視で起きる人為的なミスを大きく抑止できます。

もしミスが発生した場合でも、エラーが表示されるのですぐに修正し、誤出荷を防ぐことができるので、作業員に掛かる負担が軽減されるのもメリットのひとつです。

また、検品システムには検品の履歴がデータ化されているため、万一誤出荷が発生した場合や、棚卸し時に在庫数と実数が一致しない場合でも、さかのぼって状況を分析しやすくなります。

②自動検品で検品時間を短縮できる

ハンディターミナルなどの機器で読み取って照会するため、目視よりもすばやく検品が行えます。検品システムによっては、一度に数百のデータを読み取れるため、検品に掛かる作業時間は目視よりも大幅に短縮が可能です。更に、検品作業が効率化することによって、検品に掛かる人員も削減できます。

③作業品質を均一化できる

ピッキング時の検品を目視で行う場合、最終的な検品の判断は個人に委ねられるため、新人の作業員と熟練の作業員では、作業の品質にばらつきが出てしまいます。商品知識が少ない新人作業員では、検品時に判断ができず、作業効率が低下してしまうことも珍しくありません。

一方、検品システムであれば、自動検品によって判断されるため、作業品質が熟練度に左右されにくくなり、新人でも効率的に作業が行えます。

検品システムの注意点

便利な検品システムですが、デメリットも存在します。ハンディターミナルなどの専用機器の購入や、工場や営業所などを含めたシステム導入には、規模に相応したコストが発生します。また、検品システムを使うための社内教育に掛かるコストや、既存の検品からの移行のためのマニュアルを用意する手間なども計算に入れておく必要があります。

 

検品システムでできること(機能)

検品システムには、主な機能として「入荷検品」「出荷検品」「棚卸検品」「作業進捗状況の確認」「期限管理」の、5つが挙げられます。

①入荷検品

倉庫管理システムと連携することで、入荷予定と現物を確認する際に、ハンディターミナルなどでバーコードを読み込み、発注書と入荷内容が一致しているかをすばやく確認できます。入荷した商品の在庫状況をリアルタイムで更新し、管理できる機能です。

②出荷検品

出荷指示データ(ピッキングデータ・ピッキングリスト)をもとに、ピッキング時に検品を行うことで、誤出荷を防ぎます。また、ピッキングされて出荷待ちになった商品の最終検品をすることで、出荷データの管理を行います。誤出荷の防止だけでなく、在庫状況や欠品のすばやい更新が可能です。

③棚卸検品

入出荷時の在庫情報をもとに、棚卸検品を効率的に行えます。入出荷の検品データをもとに全在庫情報が可視化され、トレーサビリティが確立しているので、手作業の棚卸よりも正確にすばやい棚卸管理が可能になります。

④作業進捗状況の確認

検品システムはリアルタイムで入出庫数や在庫商品の状態、作業の進捗が記録されるため、作業全体の状況が自動的に可視化されます。そのため、現在の作業進捗がどのような状況にあるのか、すぐに把握し、万一トラブルが発生している場合もすぐにリカバリーが可能です。

⑤食品などの期限管理

商品の賞味期限などを管理する機能です。倉庫内で保管されている商品の期限を一括で管理することで、出荷時に期限切れの商品が紛れ込むことを防いだり、棚卸検品を行う際に期限切れで廃棄された商品の実数をデータ化したりできます。

 

検品システムのタイプと選び方

検品システムは現在、読み取りを行う端末によって「ハンディターミナル」、「スマホ・タブレット」、「専用カメラ」、「RFID」の4つのタイプが運用されています。それぞれの特徴とポイントを解説します。

①ハンディターミナルによるバーコード読み取り型

小規模から大規模まで柔軟に対応可能で、もっともよく使われる検品システムです。専用のハンディターミナルを用いて、バーコードを読み取り、検品システムのサーバーとデータのやり取りを行います。

専用ハンディターミナルには、ラベル発行のための印刷出力機能を搭載しているものがあり、検品を行ったその場でバーコードを印刷して貼り付けたり、検品結果を印刷したりすることができます。

入荷・出荷・棚卸といった作業単位でリーズナブルに導入できる「barcorrect」や、販売開始から20年の実績を持ち、300拠点以上に導入されている「検品支援名人」などが該当します。

②スマホ・タブレットによるバーコード読み取り型

スマホやタブレットのカメラ機能を利用し、専用のハンディターミナルの代わりに運用する検品システムです。端末にかかるコストを抑制できるだけでなく、スマホアプリを活用した比較的小規模なシステムが多いため、ほかの検品システムと比較すると費用を抑えながら導入できます。

少人数で運用したい場合や、検品システムを試験導入してみたいという場合にも便利です。

iPadやAndroidタブレットのカメラにより、JANコードやQRコードをはじめ約40種類のバーコードを高速で読み取れる「ハヤブサ」がこちらのタイプになります。

③専用カメラによる読み取り型

読み取り専用カメラを使用して商品を読み取り、検品を行うシステムです。画像認識技術を使うことで、カメラに映った複数の商品をまとめて検品できるため、作業時間を短縮することができます。

数百のバーコードを一度に読み込んで検品するカメラ型検品システムもあり、作業を止めることなく入荷検品を自動化したり、出荷の荷物を自動検品したりできるので、大量の荷捌きが可能です。たとえば、「ロジマッチ」では、センサーの画角に入りさえすれば、最大で200個のバーコードを検出することも可能です。

④RFIDを用いた読み取り型

RFID(Radio Frequency Identification)という、専用タグを非接触で読み書きする技術を使った検品システムです。専用タグにはICタグやRFタグが内蔵されており、10m程度離れた場所や、箱や梱包材程度の障害物を越えて読み取りが可能です。

バーコードを使った検品システムと異なり、RFIDリーダライタ機能を搭載したハンディターミナルを、梱包済みの箱や積込済みのカートにかざすだけで、ピッキング済み商品のタグをまとめて複数読み取れます。梱包されている状態のまま検品したい、大量の商品をまとめて検品したいという場合にはこちらのタイプが適しています。

「ロジザードZERO」のRFIDオプション機能や、「RFLogispert」など、アパレル物流や店舗向けに開発されたシステムがあります。

 

主な検品システム(ハンディターミナル利用型)

専用のハンディターミナルを利用する検品システムを紹介します。

barcorrect(株式会社アトムエンジニアリング)

barcorrect公式Webサイト

(出所:barcorrect公式Webサイト)

入荷予定、出荷指示の取込み、入出荷検品、入出荷実績リストの出力、棚卸検品のほか、棚卸差異リストや棚卸実績リストの出力、作業進捗の管理に対応。賞味期限の管理なども可能で、賞味期限が限界日を超えている場合は検品時に警告を発する。
また、バーコードに日付と商品コードが入っているケースでも、商品コードを切り出して検品が可能。CSVデータの取り込みに対応しており、項目のマッピングができるため、他社の受注管理システムとも容易に連携できる。

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検品支援名人(ユーザックシステム株式会社)

検品支援名人公式Webサイト

(出所:検品支援名人公式Webサイト)

物流改善ステップにあわせ、最小構成から業務単位(モジュール)での導入が可能。入荷だけ、出荷だけなど、運用形態に合わせて必要なシステムだけを導入できるため、初期導入コストが抑制できるのが特徴。
ニーズに合わせたカスタマイズと、「名人シリーズ」との連携による拡張ができるため、自社の運用にあわせた柔軟なシステム構築ができる。独自の基幹システムとの連携も容易。

  • 料金:要問い合わせ

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検品Producer(東芝三菱電機産業システム株式会社)

検品Producer公式Webサイト

(出所:検品Producer公式Webサイト)

入出荷予定、検品実績リストの出力のほか、未入荷の管理や棚卸実績の管理が可能。データはCSV形式での取込みと出力に対応しているため、他システムとの連携が可能。PCに履歴として残せるので、トレースデータとして活用できる。
また、ハンディターミナルは出荷検品管理のほか、モバイルプリンターと連携することで荷札や送り状、更に出荷ラベルに対応。加えて倉庫管理システムと連携することで、入出荷数の管理と倉庫の在庫数管理をデータとして活用できる。

  • 料金:要問い合わせ

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バーコード出荷検品システム(オカベマーキングシステム株式会社)

バーコード出荷検品システム公式Webサイト

(出所:バーコード出荷検品システム公式Webサイト)

出荷に特化した検品システム。上位ホストから出荷データが送られ、ピッキングリストを出力すると同時に、SCMラベル(出荷梱包表示ラベル)と商品値札の発行が可能。また、ASN(事前出荷実績データ)を作成できるため、収作業や経常作業が効率化される。
ハンディターミナルによる出荷検品時に、値札バーコードとSCMラベルをスキャンすることで、1箱分の検品終了の合図を管理PCに出力する。アパレル物流での導入事例がある。

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検品の達人(株式会社三菱電機ビジネスシステム)

検品の達人公式Webサイト

(出所:検品の達人公式Webサイト)

フリー、固定、ダブルトランザクションの3つのロケーション管理に対応。ロットトレースのために標準搭載されている各情報の紐付け機能は、内容のカスタマイズが可能。ロット管理のために項目が3つ用意されているので、連携項目の設定をシステム要件に合わせて変更できる。例外処理にも対応しており、指定ロット番号以外での出荷処理も可能など、フレキシブルなシステムになっている。
また、導入済みのERPや生産管理、販売管理などの上位基幹系システムにあわせて実績データを柔軟に連携できるため、既存システムの一部として運用できる。

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主な検品システム(スマホ・タブレット利用型)

スマホ・タブレットをハンディターミナルの代わりに利用する検品システムを紹介します。

ハヤブサ(株式会社バーネット)

ハヤブサ公式Webサイト

(出所:ハヤブサ公式Webサイト)

AndroidタブレットやiPadのカメラを利用して、バーコードの高速スキャンが可能。JANコードやQRコードをはじめとして、約40種類のバーコードシンボルの認識に対応している。バックカメラだけでなく、フロントカメラでの読み取りにも対応しており、タブレットの設置場所やスタイルを限定しないので、作業環境に応じた柔軟な設置ができるのが特徴。
進捗管理、作業指示データの入力などの管理業務は、Webブラウザでも利用できるため、システム導入の人的コストも小さく、管理業務の場所を縛られない。また、検品データはCSVで既存システムと連携できるため、導入済みの管理システムと共存しやすい。

  • 料金:要問い合わせ

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s-flow(株式会社コデックス)

s-flow公式Webサイト

(出所:s-flow公式Webサイト)

販売管理を総合的に行うクラウドシステム。販売・仕入・在庫の管理を総合的に行え、入出金管理やシステム運用に便利な機能が標準装備されている。
スマホ検品は販売管理のオプション機能となっており、スマホのカメラでバーコードやQRコードを読み取ることで、ピッキング、入出荷の検品、棚卸検品が可能。また、ネットショップアプリBASEと連携しているため、ECの出荷管理も容易に可能。販売管理システムを含めて導入を検討する場合は候補になる。

  • 料金:月額2,800円/ID ※スマホ検品は別途、月額2,000円/デバイス

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主な検品システム(専用カメラ利用型)

固定カメラによる読み取り型の検品システムを紹介します。

ロジマッチ(株式会社ゼアー)

ロジマッチ公式Webサイト

(出所:ロジマッチ公式Webサイト)

固定カメラに設置されたセンサーで、商品の検品をするシステム。商品が斜めになっているなどの複雑なピッキングパターンでも検出が可能。また、センサーの画角に入れば最大200個までのバーコードを同時に読み取りができる。
本体はキャスター付きで、移動可能なコンパクトなサイズのため、設置場所を固定されないので、検品を行いたいベルトコンベアや作業台、自動梱包機やオートラベラーとの組み合わせることで、省人化、効率化が可能だ。
また、検品時に画像を撮影し、一定期間保管できるので、配送トラブルが発生した場合でも検品内容を画像で担保できる。EC万引きなどのトレーサビリティの課題解決にも効果的だ。

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ArithCheck検品パッケージ(FCNT株式会社・Arithmer株式会社)

ArithCheck検品パッケージ公式Webサイト

(出所:ArithCheck検品パッケージ公式Webサイト)

中小製造業向けの簡易型AI検品システム。FCNTの「エッジAIカメラ」と、学習用のサンプル(良品と不良品)を準備するだけで、人工知能(AI)モデルを生成できるArithmerの検品パッケージ「ArithCheck」を連携させることで開発された。ベルトコンベア上を流れる対象物の検査対応や、協働ロボットとの組み合わせにより、検査・検品の自動化・省人化を実現できる。
検品時に撮影した写真は自動保存されるため、トレーサビリティや出荷後の問合せ対応時のエビデンスとしても活用できる。

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主な検品システム(RFID利用型)

RFIDを利用することで、梱包されている商品も検品できる検品システムを紹介します。

ロジザードZERO RFIDオプション機能(ロジザード株式会社)

ロジザードZERO RFIDオプション機能公式Webサイト

(出所:ロジザードZERO RFIDオプション機能公式Webサイト)

WMS(倉庫管理システム)ロジザードZEROのオプション機能。RFIDタグを導入することで、大量の入出荷をすばやく管理し、荷受け時間を短縮できる。再入荷のリードタイム短縮によって、売れ筋商品や旬の商材の販売機会損失を削減することが可能だ。
ロジザードZEROはRFIDの電波の反射などの干渉による通信の癖を克服。約3万点の入荷検品を3台のRFIDリーダライタによって2日間で完了する性能を持つ。更にアプリと連携して商品コードを選択することで、RFIDリーダライタが音を発し、保管されている商品を探す機能を実装している。

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アパレル物流・店舗向けRFIDシステム(株式会社マーストーケンソリューション)

アパレル物流・店舗向けRFIDシステム公式Webサイト

(出所:アパレル物流・店舗向けRFIDシステム公式Webサイト)

アパレル物流やアパレル店舗に特化したRFIDシステム。自社開発のUHF帯リーダライタによって、「別のICタグを読み込んでしまう」という障壁を克服したのが特徴。トンネル型リーダライタによって、自動搬送ラインの高速仕分け制御システムの導入できる。ラインを接続することによって入荷検品自動化の実現が可能だ。
また、ハンディーリーダライタによって店舗の在庫を手軽に読み取れるため、バックヤードの棚卸作業を効率化。棚卸に掛かる作業時間を大幅に削減できる。

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RFLogispert(東芝テック株式会社)

RFLogispert公式Webサイト

(出所:RFLogispert公式Webサイト)

既存の倉庫管理システムに導入でき、業務に適した機能の組み合わせでカスタマイズが可能な検品システム。ハンディーリーダライタに加えて、トンネル型リーダライタにも対応している。ウォークスルー型のトンネル型リーダライタは、ハンガーラックやカゴ車を押しながら通過することで、積まれている商品のタグを一括で読み取り、入出荷検品が行える。また、自動搬送型のトンネル型リーダライタもあり、自動搬送ラインに導入が可能。
ハンディーリーダライタにはカラー液晶が搭載されており、ピッキング指示をデバイス上で確認しながら作業実施ができる。ピックした商品はハンディーリーダライタが自動的にスキャンするため、スムーズなピッキング作業が可能だ。特定の商品を探したい場合は、スコープ画像と音でRFタグのある場所まで誘導してくれる。

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まとめ

入荷検品や出荷検品、棚卸検品は、目視で行うと大変な工数が掛かる作業であり、効率化しても人為的なミスを減らすことが難しい部分です。自動検品が可能な検品システムを導入し、検品に掛かる人的コストや作業負担を軽減して、すばやく正確な検品を行うことは、販売機会損失を削減したり、出荷ミスによる顧客からの信頼失墜を避けたり、様々なメリットがあります。

検品システムにはハンディターミナルや読み取り機器によって様々な種類があり、システム規模や導入コストも様々です。事業内容や事業所の規模、希望する業務内容にあわせて、適したサービスを検討してみてください。

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