最終更新日:2021-11-10
台風や集中豪雨等による大規模な被害を防ぐため、河川の状況をより迅速に把握したいとお考えの自治体の方へ。クラウド型の河川監視カメラのメリットや選び方、おすすめのサービスなどをご紹介します。
河川監視カメラとは、台風や集中豪雨等の際に河川の水位の状況を把握するために設置されているカメラです。従来の映像録画形式の監視カメラの場合、映像を確認するためには、担当者がカメラの設置されている場所へ録画データを取りに行く必要がありました。しかし、近年では、設置されたカメラの映像を遠方からでもリアルタイムに監視することができるクラウド型のサービスが増えてきています。
このようなサービスは、ネットワークカメラや災害監視カメラ、クラウド型セキュリティカメラとして提供されていることもあるため、河川に限らず、用水路や道路冠水の監視、防犯カメラとしての利用も可能です。
現在は、様々な自治体のホームページで河川の監視カメラ映像が掲載されており、国土交通省のサイトやNHKのニュース・防災のアプリでも、手軽に閲覧できるようになっています。昨今の大雨被害の際、それらの映像を自身で確認したり、遠方で心配している家族が見て連絡をくれたりしたことで、無事に避難することができたというケースもあり、自主的な避難のためには有用な手段となっています。
しかし、インターネットに不慣れな方や、特に避難に時間を要する高齢者の方々にとっては、なかなかハードルが高いと言わざるを得ません。そのため、あくまで自治体主導での一刻も早い状況把握と、避難要否の判断・周知が必要です。クラウド型の河川監視カメラであれば、非常事態で対応に追われ、人手が足りない状況でも、現地に足を運ぶことなく河川の状況を把握し、適切な避難指示・勧告等につなげることができるため、期待が寄せられています。
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ここでは、具体的な河川監視カメラの活用メリットについて5つご紹介します。
遠隔でもリアルタイムに河川の様子や水位の状況が分かるため、わざわざ現地へ足を運ぶ必要がなくなります。特に、台風や豪雨の際は、自治体は連絡体制の強化や避難所の手配等、多くの対応に追われます。現状把握のために現地へ何度も足を運ぶ必要がなくなれば、より迅速に、効率的に対応を進めることが可能になります。
また、足場が悪く、見えづらい夜間の見回り時にも、クラウド型の河川監視カメラを利用することで、事務所に居ながら安全に現地の最新状況が分かるので、非常に有用です。
クラウド型河川監視カメラを利用すると、増水の状況が危険値に達しているかどうか、遠隔でこまめにチェックすることができるため、危険をいち早く察知することができます。
また、水位標の一定値を超えた場合にリアルタイムでアラート通知される機能を持つサービスもあります。担当者は、カメラ映像に張り付いて状況をチェックする必要がなくなるため、業務の効率化にもつながります。この点は通常の監視カメラと違い、河川監視に特化したクラウドサービスならではの有効な機能です。
実際に担当者が現地を定期巡回する場合、時間や人員、コスト等の面で行ける範囲が限られてしまいますが、クラウド型河川監視カメラを導入することで、現地に行かなくても、事務所内で複数の地点の状況を把握することができるようになります。一つひとつカメラを切り替えることなく、複数の映像を一つの画面で一覧化することも可能です。
たとえば、橋梁では、気になるポイントを別々の箇所に設置された複数のカメラから監視したり、上流と下流を同時に監視したりすることができますし、アンダーパスでは、冠水の恐れのある複数個所を同時に監視するなど多角的に確認することができます。
水害の場合、いち早く危険を察知し、迅速に適切な判断・対応をすることが非常に重要です。クラウド型河川監視カメラを導入することで、各箇所の危険に素早く気づければ、避難指示や災害予防対策も迅速に行うことができます。
具体的には、冠水の恐れのあるアンダーパスを把握し封鎖する、氾濫で崩壊する危険性がある橋を封鎖する、さらには、大雨が予想されている際に水量に合わせて用水路・排水路のゲート開閉指示を迅速に行う、などが挙げられます。また、自然災害時だけでなく、用水路にたまったゴミの量を定期的に監視することで、思わぬ浸水事故を防ぐことも可能です。
既存の監視カメラ(CCTVカメラなど)を設置する場合は、カメラ自体が高額なことに加え、自身での保守・運用が必要なため、限られた人員では管理が負担になってしまいます。その点、クラウド型河川監視カメラは、カメラ機器の販売だけでなくクラウドサービスが一体となっているため、各現場へのカメラ設置から、ネットワーク接続するための回線手配、映像を保管するサーバー環境の構築、導入後の定期的なカメラのメンテナンス、ネットワーク・サーバーなどの保守運用までをすべてサービス提供会社に任せることができるものもあり、安心です。
万が一、カメラや回線の不具合が起こっても、センターが常時監視しているため、故障箇所を迅速に特定できるといったサービスもあります。クラウドサービスのため、レコーダーを設置できない環境へのカメラ設置も可能で、災害によってレコーダーが再生不能となるリスクを回避できる点も安心です。
実際にクラウド型河川監視カメラの導入を検討する際に、どのような点に着目して選べば良いのか、4つのポイントをご紹介します。
既にご紹介した通り、複数地点のカメラ映像を遠隔からリアルタイムに見られることがクラウド型河川監視カメラの特長です。実際に現地へ足を運ぶことなく、パソコンやタブレット、スマートフォンからも映像を確認することができるため、業務の効率化が期待できます。
また、カメラによっては複数地点の映像を同時に画面上で一覧化して見ることができるものもあります。画面の見やすさはもちろん、撮影できる角度等も含め確認しておきましょう。
河川監視のためには、高感度センサー対応カメラの利用が望ましいですが、それでも夜間や豪雨の際など、画面が見にくい場合があります。そのような時にも役立つのが、一部のサービスで提供されている、映像にバーチャル水位標を表示させる機能です。設置されている水位標が小さくて見にくい場合や、日光の反射で見づらい場合に効果的です。
また、漂流物や水の大きな動きを動態検知して自動アラートする機能もあり、これらを組み合わせ、バーチャル水位標で水位が上がってきたらアラートを送る、といったソリューションもあり、人が常時目視で確認していなくてもよくなるため、非常に便利です。
万一カメラが壊れてしまった場合も、データはカメラ本体ではなくクラウド上に保存されるため、録画データが破損して確認できなくなるリスクは低いですが、河川監視カメラは外に設置するのが前提のため、風雨や台風等に何年も耐えることができる耐久性が必要です。
そのため、屋外の苛酷な環境下での対策がなされたカメラが必須となります。クラウド型のカメラはCCTVカメラと比較して安価なため、予備機を用意しておく、といった使い方もされています。
各地に設置されたカメラのメンテナンスを、増員せずに限られた人員で行うには、多くの時間とコストがかかります。新しくクラウド型河川監視カメラを導入するのであれば、カメラの設置から回線手配、サーバー構築、メンテナンスなどの保守・運用をすべて任せられるサービスを選ぶと安心です。
まずは少しでも安く設置したいという場合は、買い切りでカメラを購入し自身で設置・運用する、あるいは、安価な監視カメラサービスの屋外用機種を選ぶ、といった選択肢もありますが、ネットワークやサーバーの管理など、それなりの手間がかかることをしっかりと認識しておく必要があります。
そのほか、広範囲を監視したい場合は360度カメラを選ぶ、電源供給が困難な地点に設置したい場合は太陽発電システムによるカメラを選ぶなどといったように、それぞれの目的に応じてサービスを見極めることが重要です。
ここまでお伝えしたポイントを踏まえ、おすすめの河川監視カメラをご紹介します。
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(出所:coomonita公式Webサイト)
「HD画質×30fps(30フレーム/秒)」の高画質カメラで撮影できるクラウド録画カメラサービス。高画質な映像とクリアな音声で確認することができ、録画されたデータは暗号化技術によって守られ、外部からのアクセスを遮断。さらに、低価格で導入可能な点が特長。
カメラの映像は最大15ユーザーまでシェアすることでき、映像の一部を切り取って別途保存し、mp4形式でダウンロードすることも可能。
また、カメラが動きや音を検知した時や、接続・切断したタイミングでメールやプッシュ通知でお知らせする機能も。そのほか、オプションとして、YouTubeと連携してLIVE配信できる機能や、自動でタイムラプス映像を生成したり、指定した曜日・時間帯に自動的にスナップショット撮影・保存したりできる機能など充実しており、河川監視以外にも様々なシーンで活用できる。
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(出所:災害監視カメラサービス サイカメラZERO公式Webサイト)
クラウドと携帯通信環境の利用により、導入コスト・利用コストを抑えた災害監視カメラサービス。定期的(5分間隔)にカメラからデータセンタへ静止画像を送信・保存する。WiMAX通信版では、カメラのSDカードに保存されている映像を時間指定してデータセンタに送信・保存することが可能。
低ルクス対応カメラを使用しており、夜間の監視にも適している。日本気象協会が提供しているオンライン気象情報提供サービス「MICOS Fit(マイコスフィット)」上では、カメラ画像と防災気象情報を併せて利用することができるため、河川監視においても、より効果的な活用が可能。
(出所:クラウドレコーダー公式Webサイト)
河川監視の他、防犯や接客改善、農業支援など幅広い用途で導入されているクラウド型カメラサービス。様々な端末から、いつでもどこでも簡単に映像を確認でき、録画トラブル発生の際にはEメールで通知されるため、異常の状態をいち早く把握することができる。
災害監視の現場で、職員が河川水位や漁港の状況などを確認する他、自治体ホームページに住民向けに最新画像を提供するなど、シーンを選ばず活用されている。センサー検知情報を併せて記録。太陽発電システムにより電源供給が困難な地点にも設置可能。
どの範囲で始めるのか、何台設置するのか、どのように運用するのか、活用方法は様々ですが、まずは見回り頻度が高い地点、あるいは河川氾濫の危険性が高いと思われる箇所から、先に試してみるのがおすすめです。
クラウド型のサービスは、後からカメラを追加しても同じ仕組みで監視することができるため、拡張性の面で強みがあります。さらに、大規模な開発やネットワーク構築が必要なく、初期投資を抑えられる点も強みと言えます。スモールスタートでの導入を検討し、巡回にかかる手間や既存の監視カメラのコスト等と比較して費用対効果を算出してみるとよいでしょう。河川監視カメラには溢れる水を止める力はありませんが、住民を水害から守るための策として、低コストで手軽に始めやすい手段と言えます。
毎年のように全国各地で台風や豪雨等の自然災害が起こり、その都度自治体の情報発信や対応の遅れなどが報じられています。豪雨の際には水害に限らず、土砂崩れや停電等のライフライン断絶など、様々な問題が発生し、対応に追われることになります。
クラウド型河川監視カメラの導入によって、そのような状況下でも、迅速な状況把握と作業の効率化を実現し、被害拡大の抑止、住民の安全確保につなげることが重要です。
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coomonita(コーモニタ)
NTTコミュニケーションズが提供するクラウド録画カメラサービス。カメラで撮影した映像をクラウド上で管理し、PC・スマホから「いつでも・どこでも」確認可能。月額1...
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