
コンピュータのハードウェア、ソフトウェアの急速な技術革新やe-Japan戦略、u-Japan戦略により、世界と言われるネットワークのブロードバンド化等により、情報システムは企業活動や国民生活の隅々にまで浸透し、今や社会・経済活動を支える重要な社会インフラとなっています。
このような中、ユーザが必要とするシステム機能をネットワークを通じて提供するサービス、あるいはそうしたサービスを提供するビジネスモデルであるASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)やクラウドコンピューティング(ASP・SaaSの集合体:ASPICの定義)がこの社会インフラシステムを支える重要なビジネスモデルとして現在注目を浴び、今後の一層の展開が期待されています。誰もがコンピュータを持てる時代から、セキュリティ対策、災害時のバックアップ、IT要員の確保、新たな企業活動展開等を考慮して、今やICT資産を持たない経営が重要視されています。
ASPIC(NPO法人ASP・SaaS・クラウド コンソーシアム)は1999年設立以来、ASP・SaaS事業者、官公庁などの協力を得て、ASP・SaaSの普及啓発、市場創造などの活動を行い、ASP・SaaSを社会インフラシステムを支える重要なビジネスモデルとして位置付け、(1)情報提供・公開・共有 (2)ビジネス支援 (3)政策・制度立案支援 (4)コンサルティング受託等の活動 を行ってきました。
2007年に閣議決定で、中小企業に対するASP・SaaSの普及促進が取り上げられ、総務省とASPICが合同でASP・SaaSの普及推進協議会を立ち上げ、ガイドライン作りや認定制度の検討を行う等、ASP・SaaSの普及促進を加速化してきました。現在、政府の進めるICT戦略「i-Japan戦略2015」において、ASP・SaaS及びクラウドコンピューティングの積極的な活用が提言されており、更に、霞が関クラウド、自治体クラウド、及び政府、民間のクラウドに関する研究会も目白押しです。
一方、民間においても、利用企業、ASP・SaaS事業者、データセンター事業者等がどのようなビジネスモデルを描いて、企業戦略をとるかが企業の将来価値を決める大きな分岐点とも言える状況下、まさにインターネットが出現した時と同様に、「所有から利用へ」と大きなパラダイムシフトが起きているといえます。
現在のASP・SaaSの市場動向として以下の特徴がみられます。
- ASP・SaaSの市場規模が2015年には3兆円規模に達する等市場が益々拡大する。
- ASP・SaaSの企業への普及率は17.5%に達しており、5人未満の企業を除くと30%となり、普及し始めたという実感が出てきた。
- ASP・SaaS事業者が提供しているサービスは、支援業務系、基幹業務系、社会・業界特化系へと進展している。
- ASP・SaaS事業者は80%が連携を行っており、連携を全く考えていない事業者はいない。
- ICT利用企業が自社のノウハウを武器にASP・SaaS事業に新規参入し、成功をし始めている。
このような状況下、今後ともASPICは、ASP・SaaSクラウドコンピューティングの唯一の業界団体として、利用者、事業者、政府・地方自治体等への具体的提言を行うとともに、新たな活動の 「5本柱」 として、(1)分野別市場拡大研究会の積極的な展開 (2)ASP・SaaS普及促進の推進 (総務省との連携) (3)ASP・SaaS情報開示認定制度の普及 (4)ASP・SaaS データセンター促進協議会の推進 (5)会員サービスの推進 を進めて参りますので、皆様の積極的なご参加を是非ともお願い申し上げます。
特定非営利活動法人
ASP・SaaS・クラウド コンソーシアム
会長 河合 輝欣


