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地方自治体向けASPサービスについて

ASPIC常務理事 戸田 文雄
日本電気株式会社
公共ソリューション事業部事業部長
昨今、地方自治体においては、市町村合併に伴うサービスの広域化や、相次ぐ制度変更等への対応が求められる一方で、職員数削減、財政縮減といった課題に取り組まねばならず、行政運営の難しさは増す一方であると言えます。
そうした中で、ITによる行政の効率化への取り組みは不可避であり、地方自治体職員、地域住民にとって利便性の高い、真の電子自治体の実現が強く求められているところです。
電子自治体の実現にあたっては、システム構築・運用に伴う職員負担の軽減、制度変更・技術革新・住民ニーズに早期に対応できる迅速性、費用対効果の高いシステムの構築といった課題があり、これらを解決する一つの手法として、ASPサービスが考えられます。
図1:ASPサービスによるメリット
特に、住民が直接アクセスする電子申請、施設予約などにおいては、地域毎の独自性よりも、むしろ、操作性、利用時間などといった面での、サービスの均一性が重要であり、ASPサービスによるシステム構築が非常に有効であると言えます。
電子申請ASPサービスに求められる基本的な要件としては、下記のようなものがあります。
1. 基本機能への準拠
  総務省「地方公共団体における申請・届出等手続に関する汎用受付システムの基本仕様(第二版)」(平成15年3月28日)に準拠するが必須です。
2. 利活用促進の工夫
  利用者登録を行わず、簡単に且つ即座に各種申請届出を可能とする簡易申請機能が必要です。これにより、厳密な個人認証を必要としないサービスの利用が即座に行え、住民の利便性が向上します。
また、携帯電話からの電子申請や自動交付機、KIOSK端末との連携など、多様なアクセス形態への対応も考慮する必要があります。
3. 真のワンストップサービスの実現
  真のワンストップサービスを実現するためには、住民情報、税、年金、福祉、水道、文書管理、内部情報等、バックオフィス系システムとの連携、マルチペイメントネットワークとの連携が必要となります。
行政側においてもシームレスな業務処理による省力化と、迅速な住民サービスが可能となります。
4. 職員負担の軽減
  ASPシステム導入に伴う自治体職員負担を最小限とするために、要件定義手続きが標準化されており、サービス導入ガイド、サービス仕様書、操作マニュアル等のマニュアル類が予め整備されている必要があります。
また、導入後のサービス機能強化などに伴うマニュアルの改版もASP事業者が行い、常に最新のマニュアルが整備されている必要があります。
5. システム運用コスト低減のための方策
  利活用拡大のためには、電子化手続の継続的拡充が重要となりますが、申請様式の作成やシステムへの登録が自治体職員により手軽に行なえる機能を有していることが重要となります。
6. 高度なセキュリティ対策、災害対策
  個人情報を取り扱うため、不正アクセスや改ざん、ウィルス、情報盗聴やなりすましなど85への対応は万全である必要があります。
また、24時間365日のサービスを可能とするために、データセンタの強固なBC対策も必要です。
NECにおいては、こうした基本要件を満たした電子申請ASPサービスとして、下記の機能を提供しています。
図2:G-PRIME電子申請ASPサービス
今後は、法制度の整備を鑑みつつ、基幹系システムとの連携機能や決済機能、CRM機能を強化し、住民にとって真に利便性の高い電子行政サービスを実現してゆく必要があると考えます。
家庭に居ながら、あるいは外出先で、あらゆる行政サービスをワンストップで享受できる社会の実現を目指し、行政サービス品質の向上と、行政コストの低減を両立させる解決策としてのASPサービスの強化を、今後とも続けて参ります。

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